向井side











・・・・・


 「ふっかさん!」

 「康二」


 あの川辺で、毎週水曜日は待ち合わせをするようになっていた。


 「よかった、元気そうだな」


 ふっかさんが俺の頭を撫でて、優しく呟いた。


 「うん、元気やで」


 ふっかさんに会えれば、少しぐらい気分が落ち込んでいても、すぐ元気になれた。


 「康二にさ頼みたいことがあるんだけどね」

 「ん、なに?」

 「俺の仕事、手伝ってくれる?」

 「仕事?」


 それは、子どもたちに向けたボランティアのお誘いだった。


 「ボランティア?」

 「そうそう!康二、こういうの得意でしょ?」


 そういえば、昔からふっかさんは子どもが好きで、子どもたちからもすぐ好かれていた。


 「ふっかさんは子ども好きやもんね」

 「そうそう。それに康二も子ども好きでしょ?」

 「うん、すき!」


 めめと結婚して、彼に頼まれて仕事を辞めて長かったから、久々の仕事に気分も上がっていた。


 「まぁ働くってよりも、ボランティアだから。その資金を集めたりするのは俺たちの仕事!だから康二は…康二の良さをそのまま活かして子どもと関わってほしいんだよね」

 「やりたい!めっちゃやりたい!」

 「そう言ってくれると思っ…」

 「せやけど…旦那さんが良いって言わんと思うねん」


 めめは、俺に家にいて欲しいらしかった。

 帰ってきたとき、俺が家にいてくれたら元気が出るって、そう言ってくれたときは嬉しかったのに。


 「…そっか、そうだよな」

 「でも、」

 「無理言ってごめんな」


 しゅんとしたふっかさんを見ていたら、心がモヤモヤして落ち着かなくなった。


 「水曜!水曜だけなら、お手伝いできんで!」

 「水曜?」

 「こうやってふっかさんに会えるのは水曜だけやから、その日だけなら…許可取らんくても大丈夫やから」


 ふっかさんは不思議そうな顔をして、けれどすぐに表情を戻した。


 「本当に大丈夫なの?」

 「ほんまに大丈夫!」

 「それなら、お願いするわ」


 なにより、ふっかさんと同じ時間を過ごせることが嬉しかった。

 また、あの頃みたいに。



・・・・・











 「康二」

 「阿部ちゃん!?」


 家を尋ねてきてくれたのは、阿部ちゃんだった。


 「え、仕事は?」

 「ちょっとね」

 「え、なに?」

 「今、目黒いないよね」

 「おらへんよ、仕事やから」

 「ひなたくんは?」

 「おる!」


 名前を呼ばれたのに気がついたのか、ひなたが走ってくる足音が聞こえてくる。


 「会わせたい人がいるんだけど、中入れてくれる?」

 「え?」

 「先輩」


 そう言って、阿部ちゃんは後ろに立っていた人の腕を取り、俺の前まで移動するよう促した。


 「え」

 「康二」


 それは、およそ4年ぶりに顔を見た、深澤辰哉の姿だった。



 なにも変わらない、あの頃のままの姿に思わず目が奪われてしまう。


 「こうちゃーん」


 その瞬間を、ひなたの声が遮ってくれた。


 「ひなた、来んといて」


 その呼び掛けも虚しく、ひなたは勢いよく阿部ちゃんに抱きついた。


 「あべちゃん!」

 「ひなたくん!またおっきくなったね」


 なんで、なんで、ふっかさんが?


 「こうちゃん?」


 ひなたに会わせたらだめだ。

 俺がもう二度と会わないと誓った人なのに。


 「こうちゃん!」

 

 どうしよう。

 ひなたの本当の父親は…!!


 「こうちゃん!!」

 「あ、え」


 ひなたに抱きつかれて、また我に返った。


 「たつや?」

 「え」

 「たつや」


 なにもかも、崩れていく音がする。


 「なんで俺の名前、知ってるの?」


 ふっかさんは当たり前だと言わんばかりに、ひなたに目線を合わせるようにしゃがんだ。


 「こうちゃんのたいせつなひと」

 「康二の?」

 「まえにこうちゃんがいってた!」


 この子がいれば、俺は大丈夫。

 どんな世界でだって生きていける。

 そう思ってた。今も、そう思う。


 「康二」

 「なんか用があった?」

 「康二」

 「用ないなら、」

 「俺の目見てよ」


 ふっかさんの声はキャラメルみたいに甘い。


 「あべちゃんだっこ!」


 阿部ちゃんにそう言ってだっこをせがむのも、かわいくて愛おしい。

 もう3歳だ。大きくなったね。


 「よし、おいで!」


 抱き上げられて嬉しそうに笑ってるのも愛らしくて仕方ない。


 「んー!」


 ひなたはそう言って、ふっかさんに腕を伸ばした。ふっかさんに抱っこして欲しいと言ってるみたいに。


 「おいで」


 阿部ちゃんがひなたをふっかさんに渡そうとしたとき、勝手に声が出ていた。


 「あかん、辞めて!」


 急いでひなたを取り上げて、俺の腕の中でぎゅーっと抱きしめた。


 「康二?」

 「…ひなたは阿部ちゃんには慣れてるけど、ふっかさんは慣れてないやろ。知らん男の人のこと怖がるから」

 「でも今ひなたくんから…」

 「俺はひなたの親やから!分かるから!せやから余計なことせんといて」


 ふっかさんにひなたを抱っこされたら、ひなたが気づいてしまう気がした。

 そんなことあるわけないのに、怖くて仕方ない。

 ただただ、罪の重みだけを感じる今が、怖い。


 「…急に来てごめん、康二」

 「用がないなら帰って?」


 ひなたが生まれる前、俺が鎖に繋がれているような毎日を送っていたあの頃。

 俺の宝物は、深澤辰哉だった。


 「用はあるよ」

 「4年前に言ったやろ?もう会わんって」


 でも今は、あなたより大切にしなきゃいけない宝物が、すぐ近くで生きているから。


 「その約束、守れない」

 「え、」

 「また、会いたいんだ」


 どうして今、会いに来たの?


 「…子どもがおるから」


 でも、その誘惑を断る理由なんてそれだけで充分なんだ。


 「ねぇ康二」


 割って入った阿部ちゃんは、問い詰めるような目で

俺を見つめてくる。


 「ひなたくん、康二にあんま似てないね」

 「そう?ほくろいっぱいあって俺みたいやん」


 ひなたは、俺に似てる。


 「まぁ確かに、目黒よりは康二に似てるね」


 その言葉に、心臓が掴まれる感覚がした。


 「…めめにはあんま似とらんな」


 めめには、似てない。

 めめの子ども、ではないから。


 「なんで似てないんだろうね」


 なんで?

 なんでそんなことを聞くんだ?


 「さぁ?賢い阿部ちゃんのほうが分かるんちゃう?」

 「…康二が1番わかるんじゃないかと思って」

 「めめに似てるとこもあんねん」


 お父さんに似てるね、とひなたが言われたことはない。ずっと、康二くんにそっくりだね、だけ。

 それも、そうだ。

 ひなたは、めめの子どもじゃないのだから。

 この子は、俺と深澤辰哉の子ども。


 「ひなたくん」

 「うんん?」


 少しだけ眠そうな我が子は、柔らかく笑った。


 「パパのことすき?」

 「だいすきだよ、こうちゃんのこともだいすき」


 ひなたの大好きな父親を、俺は守りたい。


 「ほらな、めめはちゃんと、この子の父親やから。阿部ちゃんが心配することなぁんもないわ」

 「…そう」


 阿部ちゃんはずっと、様子がおかしい。


 「もう今日は帰ってや」

 「康二」

 「…なに?」

 「また会いに来る」

 「もう会わんって言うたやろ?」


 阿部ちゃんを睨みつけるように見ると、観念した様子でふっかさんの腕を引いて玄関の外へと出て行った。


 「こうちゃん?」

 「ん?」

 「こうちゃんのたいせつなひとでしょ?かえっちゃったよ」

 「ひなた、今日のことパパには内緒やで」

 「うん、わかった」


 会ってしまえば、耐えられなくなる。

 貴方を好きだった俺を、思い出したくない。


 「こうちゃん、ないてる?」

 「え」


 ハッとして頬に触れると、涙が流れていた。


 「ははは、あかんわぁ」

 「なかないで」


 ぎゅーっと俺を抱きしめる俺の宝物は、必死に俺を慰めようとしてくれる。


 「ありがとう、ひなた」


 大丈夫。

 俺には、この子がいるんだから。











・・・・・


 「康二!来てくれてありがとう」

 「楽しみすぎて寝れんかった」

 「ふはは、変わんないなほんと」


 ふっかさんと約束してたボランティアの日。


 「よし!図書館の中で読み聞かせするのを康二にお願いしようかな」


 会場は、俺たちが高校生の頃よく通った図書館。

 その外ではテントを立てて、小物作りや動物触れ合い体験ができるようになっている。


 「なんか緊張するわぁ」

 「なぁんでよ、いつも通りでいいんだよ」

 「そうなんやけど!」

 「康二は子ども好きだから大丈夫!そういうの子どもにも伝わるからね」


 トントンと背中を叩いて、高校生の頃と同じように俺を勇気づけてくれた。


 「うん頑張るで!」

 「よし、行こっか」


 いざ、子どもたちがやってくるとそのかわいさに圧倒されてしまった。


 「お名前は??」

 「向井康二やで!」

 「こーじくん?」

 「そうこーじくん!」

 「ねえねえこれよんでえ!」

 「ええよ、輪になってな」

 「ちーがーう!こっちがいい!!」


 子どもたちに囲まれ、わたわたしているとふっかさんが笑顔でやってきた。


 「お!康二くんは人気者だなあ」

 「ふっかさん!」

 「よーし、この本読んで欲しい人はお兄ちゃんの方においで!こっちの本は読んで欲しい人は康二くんのところに集まれ!」


 ふっかさんの声がけで子どもたちはそれぞれに別れて、気づけば輪になっていた。


 「こーじくん!よんでよんで!」

 「うん、ほないくで!」


 子どもたちの素直さに、心が溶かされていくような気がしていた。

 そして、優しい笑顔で子どもたちと触れ合うふっかさんの姿も、目に焼き付いて離れずにいた。



 「1日お疲れ様」

 「お疲れ様!ほんまに楽しかった!誘ってくれてありがとうな」

 「いやいや、こっちこそありがとう」


 ふっかさんは柔和な笑みを浮かべて、俺の腕を引いた。


 「わ、」


 ふわっと抱きしめられると、ふっかさんの匂いに包まれているような気がした。


 「自分の気持ち、大切にな。どこにいたって、康二は康二なんだから。そのままでいてよ」


 優しい、春みたいな匂いがする人。


 「うん、ありがとう」


 この人の目が、どうしようもなく好きだった。


 「後片付けまでごめんな、遅くなっちゃったな」

 「全然ええよ!」


 帰りたくない、そう思ってしまった。


 「…康二さ、こんなふうにちゃんと外出て人と繋がってたほうがいいよ」

 「え?」

 「康二は高校生のときからずっと、人が好きでしょ?人と関わってるときの康二の笑顔、めっちゃいいよ」


 人と関わること。

 それは、俺が1番好きなこと。


 「…せやな、ありがとう」


 でもそれは、できん。

 めめが嫌がるから。


 「あ、ごめん。悪いな送ってけなくて」

 「無免許やもんな」

 「やかましいな」


 2人で顔を見合わせて、くすっと笑った。


 「ばいばい」


 ふっかさんに背を向けて歩き出した。

 それなのに、勝手に足が止まって、もう一度振り返っていた。


 「ふっかさん!!」

 「んー?」


 距離があってもすぐに俺のほうを見てくれる。


 「また、また誘ってな!!」

 「康二がいいならいつだって誘うよ!」


 太陽を背中に背負ったふっかさんは、いつもより眩しく見えたんや。


・・・・・











深澤side


 「来てくれてありがとうございました」


 阿部はそう言って頭を下げた。


 「いや、連れてきてくれてありがとう」

 「どう思いましたか?」

 「え?」

 「あの子のこと」


 康二に抱きついていた、あのかわいい男の子。


 「かわいいね」

 「…かわいいですけど」


 阿部は、はぁーっとデカイため息をついて俺の目を真っ直ぐに見てきた。


 「なんか思いませんでした?」


 阿部が言いたいことは、なんとなく分かってしまっていた。


 「…なにも」

 「…そうですか」


 がっかりした様子で再びため息をつかれた。


 「阿部さ、なにが目的?」

 「え?」

 「康二は俺に会いたくなさそうだったよね」

 「…そうですね」

 「なんで阿部は…康二に俺を会わせようとしたの?」


 俺は、会いたかった。

 ずっと会いたかった。

 でも康二は違う。俺に会いたくなかったんだ。


 「それは」

 「阿部くん?」


 なにか言いかけた阿部の肩を、背の高い男性が叩いた。


 「え、目黒」


 目黒?


 「すみません、康二と一緒にいるのかと思って」

 「…さっきまで家にお邪魔しちゃってたよ」

 「いいですよ全然」

 「俺がいたから…康二もいると思ったの?」


 康二って…


 「はい、背丈が似てたので」

 「あーこの人のね」


 そこで初めて、俺と彼の目線が交わった。


 「俺、帰るわ」


 そこにいたらだめな気がした。


 「あ、先輩!」

 「なんかあったらまた連絡して」


 それだけ言い残して、2人の元を去った。

 あの人…康二の旦那か?


 康二は昔、旦那のことを"めめ"と呼んでいた。

 阿部は今、あの人のことを"目黒"と呼んだ。


 なにより、あの人から強く康二の匂いがする。

 アルファ特有の嗅覚過敏ゆえに分かることだけど、あんなに強く誰かの匂いを纏っている人には会ったことがない。


 あの人が、康二の…!!


 ダメだ、頭がいっぱいだ。

 康二、お前はもう、俺に会いたくないの?











向井side


 「めめ遅いなぁ。ひなた先寝よっか」

 「いや!」

 「出たなイヤイヤ期!戦うで俺は!」

 「いや!」

 「いや!戦うで!」

 「やだやだやだー!」

 「俺やっていやや!」

 「なにしてんの康二」

 「めめ!?」


 戦闘態勢を見られてしまった。


 「ひなたがイヤイヤ期かましてきてん」

 「お、出たな3歳児!」

 「パパおかえり!」

 「ただいま」


 めめはひなたを抱き上げて、頬にキスをした。


 「康二のこと困らせちゃだめでしょー」

 「パパがかえってこないから!」

 「こーら、めめはお仕事頑張ってきてるんやで?」

 「ごめんごめん、遅くなったね」


 駄々をこねるひなたを慰め、ひなたを笑顔にさせていた。


 「ほらひなた、めめも帰ってきたしおねんねしよな」

 「うん!」


 ひなたはめめのことが大好きで、めめが帰ってくるまで寝たがらない。


 「はいおいで」


 ひなたを抱き抱えるめめと交代し、俺がひなたを布団へ運んだ。


 「康二」


 布団に入ったひなたの頭を撫でていると、めめが後ろから肩に手を置いた。


 「わぁ!」

 「康二さ」

 「ん?なに?」

 「今日、誰か家に入れた?」


 胸がドクンと動いた。


 「うん、阿部ちゃん入れた」


 めめはアルファだから、五感に優れていた。

 こういうので嘘をついて、上手くいった経験は、ふっかさんと一緒にいた頃からなかった。


 「阿部くんか」

 「うん、なんで?」

 「アルファの匂いがする」


 落ち着け、俺は風呂に入っておいたんやし。


 「阿部ちゃんの知り合いの人も来たから!俺は匂い付いちゃうとめめ嫌やろなぁって思って風呂入ったで」


 めめは肩に置いた手をそのまま俺の鎖骨あたりにまわし、ぎゅっと抱きしめた。


 「ごめん」

 「え?」

 「康二の匂い、嗅がせて」


 首筋に鼻を当てて、必死に呼吸しているめめ。


 「待って?具合でも悪いん?」

 「康二」

 「なに」

 「好きだよ」

 「俺も好きやで」


 それでも俺のそばを離れようとしないめめに動揺してしまう。


 「めめ、ひなた起きちゃうからリビング戻ろ」


 俺の袖を掴みながら、俺に着いてくる。



 「なんかあったん?」

 「俺、康二のこと大好きだからね」

 「うん」

 「ひなたのことも大好き」

 「うん」

 「康二がいれば、なにもいらない」


 なんで、そんなことを?


 「今日、ここに来てたのは康二の先輩じゃないの?」


 え、どうして…?


 「え?」

 「阿部ちゃんの知り合いって言ったよね?でもほんとは違うでしょ?」


 あかん、これはあかんやつ。

 本能がそう言っている。


 「…ごめん、嘘ついた。俺も知ってる先輩。せやけどそう言ったらめめ心配するかと思って、」

 「フカザワタツヤ?」

 「え」


 なんで。

 そんなにアルファの本能ってすごいものなのか?


 「なんも言わないってことはそうなんだ」

 「…なんでそう思ったん?」

 「帰りに阿部くんに会った」


 めめは、まだ俺の袖を離さない。


 「阿部くんと一緒にいた人が、前に康二が持ってた写真の人に似てた」

 「そっか」


 バレる。


 「あの人、康二のなんなの?」

 「先輩」

 「それだけ?」

 「それだけ」


 ひなたの父親は、めめだ。


 「康二」


 めめが縋り付くように俺に抱きついた反動で、床に倒されてしまった。


 「めめ、いたいって、」

 「好きだよ」

 「俺もめめが好きやで」

 「足りない」

 「なんでや」

 「怖い」

 「めめ」

 「康二がいなくなるのが怖い」


 めめの指が肩にくい込んで、痛い。

 でももっと、心が痛い。


 「いなくならんよ」

 「ほんと?」

 「ほんま」


 顔を上げためめのシャツの襟を引っ張って、唇を近づけた。


 「ほんまやで」


 そのまま唇を重ねると、なぜかわからないけど、めめは涙を流していた。


 「こうちゃん?」

 俺に覆いかぶさったままのめめは、その声に驚いて起き上がった。

 「ひなた、どしたん?眠れん?」
 「パパもこうちゃんも、きて」

 ひなたに手を引かれ、布団に寝るように誘導された。

 「え、ひなた?」
 「さんにんでねるの」
 「ひなた、パパまだスーツ」
 「ねるの!」

 だいぶガンコさんや。

 「わかった、寝よ!」

 めめはスーツのジャケットだけを脱いで、ひなたを抱きしめるように横たわった。

 「こうちゃんも!」

 そう促され、ひなたを真ん中に3人で川の字になって布団に寝た。

 「ん!」

 ひなたが俺とめめの手を掴み、繋げた。

 「こうちゃんもぱぱもなかなおり!」



 あぁ、この子には、なんでもお見通しなんだな。
 
 「喧嘩してないで?」
 「でもなかなおり!」

 愛おしい我が子。
 親バカって、なってしまうもんやな。

 「めめ、ひなた、おやすみ」

 この子を幸せにしたい。絶対に。










to be continued