最近、蝉も鳴き始めて、すっかり真夏らしくなって来ましたね。
暑いのは嫌ですが、夏はイベントも多く、撮影欲が湧いてくる季節でもあります。
夏と言えば、花火!
という事で、昨日、今年初となる花火大会へ行ってきました。
昨年も花火の写真を掲載
したのですが、「撮り方を教えてくれ!」との要望が多いので、撮ってきた写真を交えながら、テクニックの紹介をいたします。
■はじめに
「花火の写真は、少しレベルが高い撮影」「花火は撮り直しが効かないから・・・」と思っている方が多いと思いますが、花火撮影は、原理と撮影の手順を理解できれば、とても簡単です。
■花火写真の原理
まず、花火とは、何でしょうか・・・。
写真的に言うとズバリ「光源」です。
花火は火薬が燃えながら飛散しているところを、軌跡として撮影しています。
簡単に言うと「動いている光源を長時間露光で撮影している」ということになります。
■「動いている光源」撮影時の注意
普通、写真の撮影の時にはシャッタースピードか絞りによって明るさの調節をします。
しかし、花火においては、光源が一カ所に留まっていないため、絞りでしか明るさの調節ができません。
撮ってみて、「暗かったな」と思って、次からシャッタースピードを延ばしても、明るくなりません。
明るさの調節は必ず「絞り」で行ってください。
■初心者のための撮影方法ガイド■
<基本装備>
カメラ
三脚
レリーズ(ちなみに私は使ってませんが・・・)
・・・・それだけです。笑
<基本設定>カメラ本体の設定はマニュアルにします。
感度(ISO):100
絞り(F値):F8~F11
シャッタースピード:5~10秒
ピント:マニュアル
ホワイトバランス:太陽or電球
レンズ:はじめは広角~標準レンズがオススメです。
<初心者向けの手順>
①三脚にカメラを付け、設定を確認。
※混雑している場合の三脚の使用、写真撮影は他の人とのトラブルの原因になりますので、良く注意してくださいね。
②花火が上がったら、1発めは位置の確認のため、ファインダーをのぞきます。
フレーミングを決め、ピント合わせをします。
③2発めからいざ撮影!シャッターを切るタイミングは、花火が上りきる直前にシャッターを押します。
④たくさんの花火がいっぺんに打ち上がっている場合は露出オーバーになりやすいので、絞りをF11くらいにしても良いです。
(写真を確認して、明るすぎたり暗すぎたりしたら、絞りで調整するようにしましょう)
これだけでこんな写真が撮れるはずです。
簡単でしょ!?
(ISO100 シャッターS:6秒 絞り:f9.5)
<ワンポイント>
①撮影場所は花火よりも風上に。
(煙を写りにくくする事ができます)
②1発より沢山上がっている方が綺麗。
(1発を狙うも良いのですが、少々寂しい感じになります)
③広角で撮影した方が簡単に撮れる。
(花火の爆発位置は毎回違うので、望遠レンズだと、三脚に付けたまま追いかけなければならないため、難易度が上がります)
④ホワイトバランスで印象が変わる。
下の写真を見比べてみてください。(左:WB 太陽光モード 右:WB 電球モード)
これは好みの問題もあるので、個々で選択が必要なのですが、「太陽光」で撮影すると赤みが強く、「電球」で撮影すると見た目に近く写ります。
これは、花火の光が電球やろうそくなどと同じ性質の光だからです。
「色を鮮やかに出したい場合 →電球モード」
「情緒的に撮りたい場合 →太陽光モード」
こんな感じで覚えておくと良いと思います。
<おまけ>
よく、「ハート」や「顔」など、アイコン型の花火があります。
これらも、少し設定を変えるだけで、ちゃんと形が分かるように撮影する事が可能です。
やり方は、シャッタースピードを1/30sにするだけです。
(上に書いた通常の花火撮影のシャッタースピードでは、露光時間が長過ぎて、流れてしまい、絵が分からなくなってしまいます。)
ハートと月。
おばちゃん?笑
<失敗例>
いつもは失敗写真は載せないのですが、参考のためにお見せしますね。
失敗にはいろいろと種類があるのですが、典型的な例を2つ。
煙がもくもくしてしまいました。
花火撮影の時に煙は一番の邪魔者です。
なるべく風上で撮影するか、連発後の撮影は控えた方が良いでしょう。
・広く撮りすぎて、よくわからない。
・タイミングが悪く、大きな花火が写っていない。
簡単そうだからといって、あまり広角過ぎても、迫力がなくなってしまいます。
花火迄の距離もありますが、標準レンズくらいがちょうどいいです。
また、大きな花火が上がるときは、下の方から打ち上げられていく火の玉が見えるはずなので、それを確認してから、シャッターを切りましょう。
撮影前に、手順を予行練習してから撮影に臨むと、手間取ってタイミングを逃してしまう事もなくなり、良いと思います!
また、花火は事前に何が起こるか予測不能なので、たくさん撮る事が重要です。
沢山撮って、後でベストショットを選ぶようにしましょう。
初めての方も、きっと撮れるようになりますので、今年は一度試してみてくださいね。
次回は応用テクニックをご紹介します。
お楽しみに~。
※ご意見・ご感想・ご要望などコメント欄にご記入いただければ幸いです。
一言でも構いませんので、お気軽にご記
入ください!
読者登録も大歓迎です。どうぞよろしくお願いいたします!