赤外線写真 第6話 〜デジタル赤外線撮影〜 | アトリエ・フロール(株)写眞研究課

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写真家・花井雄也がお送りする、写真ブログ。商品写真から赤外線写真・ピンホールカメラなどマニアックな写真まで、多様な作品を掲載しています。
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赤外線写真、カラー化の研究

前回の撮影にてSD14で撮った赤外線写真がなぜかカラー化出来ない。

写真のRGB情報のうち、Gの情報のみがまったく無くってしまうために起きているのは解ったが、
いかに解決するかが重要である。

この問題を解決しないと、私が撮りたい画にならないのだ。

考えられる要因は、
1 フィルターがG情報を透過していない
2 SD14のCCDがG情報に反応していない
3 レタッチ方法が適切でない

この3点が挙げられる。
一筋縄では解決出来そうもないので、1から順に検証していくほかなさそうだ。

1の「フィルターがG情報を透過していない」という可能性はやはりありそうだ。
緑色という光は500nm~600nmの間で再現されるが、可視光(720nm以下)をカットした時点で、
緑の光はカットされてしまっているということなのだ。
720nm以上になると赤→黒になっていくので、Gのデータがないのは納得出来る。
が、なぜBのデータがあるのかは謎。Bは400~450nmに分布なので、Gより遥かに短い波長なのだ。
うーん解らん・・・。
誰か解る方、教えて下さい・・・。

とりあえず、撮って出しの状態では、Gの情報が含まれないのでRAW現像時にGデータを無理矢理作るか、
フィルターでカットする波長を650nm位にすれば解決できそうだ。
というわけで「主に赤外線、プラスちょっとの可視光線」での撮影に切り替えることにした。
「R65」(←65歳以下視聴禁止・・・ではありません)フィルターの購入決定。

2の「SD14のCCDがG情報に反応していない」は、フィルターがGを通していないため、
CCDのせいではなさそう。むしろローパスフィルターが無いことによる影響かもしれない。
Canonで撮るとGデータがあるので、おそらくCanonでは、足りないGのデータをカメラ内の画像処理エンジンが補完してくれているのではないかと思う。
SD14では色調の演算処理の段階で、Gを無理矢理作り出していないのだろう。


3の「レタッチの方法が適切でない」という仮説は、これも1・2の結論に関わってくるが、撮影後にGを足してやらないとならない。
いままでは直接Photoshop CS3のCameraRAWで現像していたのを、

SIGMAの純正ソフトでGを足して現像
(あまり大きくいじれない)

TIFF書き出し

Photoshop CS3 CameraRAW
グリーンかぶりさせて、さらにGのデータを増量

Photoshop CS3にて通常処理

というステップを踏む事で、ある程度適切なデータが作れるようになった。
本当はsilkypixで現像したかったのだが、SIGMAのRAWデータは対応しておらず、純正かCS3での現像しか手段なく、この流れで、一応決着ということにした。
以上、3つのファクターは、密接に絡み合っていて、芋ずる式解決になったが、
何とか適正データも得られるようにはなった。


カラー赤外線写真 SD14で実写。
~赤外線+可視光少々~


上記の問題が解決したと言うことで、翌日は早速撮影。
ちょうど良く、雲のある晴れ(これからは「赤外線日和」と呼ぶことにします。)で、コンディションは最高!

事務所近くの砧公園へ。

かなり日差しがあり、暑さでぐったりでしたが、およそ1時間半撮影散策。
フィルターを可視光も少し透過しているR65にしたお陰で、ファインダーは見えるようになり、
シャッタースピードも、IR72の時より1段ぐらい早くなりました。

結果、ついに、目指していた画ができあがりました!

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SIGMA SD14 ISO100 f8 1/320

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SIGMA SD14 ISO100 f8 1/400


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SIGMA SD14 ISO100 f8 1/500


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SIGMA SD14 ISO100 f8 1/640

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SIGMA SD14 ISO100 f8 1/640


どーです!?この雪のような幻想的な画。
なかなか素敵に仕上がりました。

この夏は、赤外線写真にハマりそうです・・