朝のワイドショーキャスターたちや、有名な作家が、おおむね高評価。
しかし、処女作に「読みやすい」は無難な批評だ。むしろ「難解」の方がもっと読者を惹き付けたに違いない。
「類型的」、「描写が脚本」などは、より登場人物に個性を求めた作家性が言わせたものだろうが、本人が映画のための原作と言うのだから、むしろ俳優が演じやすい脚本を目指した、という点でこの批判によって目的が達成されたとも言える。
後は、43万部を売り上げることができるか、にかかっている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20101215-OYT1T00002.htm
水嶋ヒロさん、喜びと戸惑い語る…小説発売
2010年12月15日(水)09:04
「僕も出来すぎだとは思います。でもこの小説は2年ほど前に書き始め、今年5月には完成させ、応募していた。うれしいはずなのに、食事がのどを通らない」。語りながら目を潤ませた。
「良質のメッセージを持つ映画を作りたい。そのためには原作がいる」
http://ameblo.jp/ageishi/entry-10736173436.html
2010-12-13 23:17:49
セールスとは己を売ることと見付けたり
出版不況と言われ、先に予約受付での手応えで、初回の製作部数を決定する、という計画販売の手法は、資金の限られている出版社では多量の在庫を抱えないための必須条件だった。しかしそれが、だから話題先行が条件であった、となると「第5回ポプラ社小説大賞受賞作」という栄誉が企画としてだけの意味しかなく、齋藤智裕氏が、水嶋ヒロという名前を頼りにして、作家の魂を売った、とも見えるのだ。
しかし、そうは言っても、この本は売れるのだろう。
責任販売制=書店のマージンを増やす代わりに返品の際の負担も増やす(書店に)。確実にベストセラーが見込めそうなケースに使われることが多い方式。書店にとっては、予約した冊数が必ず入荷されるという利点がある一方、売れ行きを読み違えれば大きな損失を抱えるリスクもある。
通常では売れ残れば仕入れ値と同額で返品できる方式(取次店との委託販売契約)。