クックちゃん「は~い皆様、おはようございます!晴れ

このクックチャンネル、京都旅行記も、いよいよ大詰め、今日が最終日で~す!爆笑チョキアップ

 
ラーク「よく頑張ったなぁ、クックちゃんニコニコキラキラ
最終日にも、何かイベントがあるのかい?びっくり
 

クックちゃん「ありますよ~おねがいラブラブ
酬恩庵、別名、一休寺で、美味しい『ぜんざい』を頂くイベント『一休善哉』で~す!ニコニコ
京都寺巡りグルメ旅行の締めに相応しい、楽しそうなイベントでしょう?
今回はかなりくだけたイベントで、パパやママ、おじいちゃんおばあちゃんに連れられたちっちゃな子どもたちも、沢山参加していまぁすニコニコ飛び出すハート
ラーク「あ、うん。…いやぁ、夕べの『夜咄』のインパクトがあまりにデカ過ぎたから、少し話が等身大に戻ってきて、ホッとしたよ滝汗
楽しんでおいでねほんわか…因みにそれも、冬季限定イベントかい?」
 
クックちゃん「勿論、そうで~すハートほんわか
クックちゃん「受付を済ませたら、参加者一人一枚ずつ絵馬を頂き、今年の抱負や努力したいことを書いて、あとは綺麗な庭園を眺めながら、暫く、順番を待ちます。
順番が来ると、ご住職が、参加者全員の絵馬に書いたことが成就するよう、読経と共に祈り上げてくれるから…」
 
ラーク「綺麗な日本庭園だね。…このお寺は、一休さんに何か由来するのかい?」
 
クックちゃん「うん、勿論。一休寺って言うんだものねニコニコ
ここは、一休さんが晩年を過ごしたお寺で、一休さんのお墓も、ここにあるんだ」
 
ラーク「夕べも言ってたけど、臨済宗のお寺なんだろ🤔」
 
クックちゃん「そう。夕べの高台寺と同じだよほんわか
クックちゃん「京都に来てさ、東京と全然違うなって思ったのは『都会』と言えるエリアが、京都は、物凄く狭いんだ。
本当に華やかなのは、京都駅を中心としたその近辺だけで、近鉄に乗ってちょっと中央部から離れると、京都は完全に、第一次産業主体の都道府県なんだよニコニコ
近鉄の宇治駅辺りなんて、車窓を見ながらYuniと旦那さん『ここ、完全に茨城じゃないか。取手から藤代辺りの農村風景だ驚きハッ』って、顔見合わせてたからね。
よそから運ばれてきたものを消費するばかりで、何も生み出さない東京と違って、京都は自分が食べる分は、ある程度、自力で作り出せる都道府県だよ🤔」
ラーク「あ、確かに、京野菜とか宇治茶とか、京都府内に田畑を作って、加工までしているんだものなあびっくり
丹波牛や京都ポークも有名だってことは、畜産業もしているのか。
『京の都』という言葉が一人歩きしているけれど、大都会と農村とが混在する都道府県ってことになるんだな…京都って。その発想はなかった…驚きあせる
 
クックちゃん「わがいおは みやこのたつみ しかぞすむ よをうぢやまと ひとはいふなり」
 
ラーク「喜撰法師の歌だね。例の六歌仙の…ニコニコ
 
クックちゃん「宇治市は、京都の中心エリアから、ほんの数市しか離れてないんだけど、鹿が棲むほど鄙びた、物寂しい場所だったんだねおやすみ
Yuniは『源氏物語』が好きでね、『宇治十帖』の舞台になった宇治と、御所のある都との距離感なんかを知りたくて、前も宇治に来たんだって。
で、先の喜撰法師の歌ね。…現代語訳にすると『私の庵は都の東南(たつみ)にあり、鹿の棲むような地です。ここで私はこのように(しかぞ)ひっそりと暮らしております。世の人々は、そんな私を、世を憂しと嘆いて、このような場所(宇治山)に隠遁したと考えているようですな』って歌なんだけど…
Yuniは、西行法師はこれを、きっととても嬉しそうに詠んだに違いないって」
 
ラーク「嬉しそうに…?」
 
クックちゃん「うん。…『世間の人々は都を離れた私を、恐らく世を憂いて引き籠ったものと解釈し、哀れんでいるのでしょう。しかし私は、人は大勢いても全く満たされない都に棲むよりも、今、都を遠く離れ、鹿の鳴く宇治山に棲んで、初めて自分らしく呼吸出来、心が満たされているのですよ。妙なものですな』…と」
 
ラーク「なるほど…そう考えるのは、それがYuniや旦那さんにも言えることだからかな🤔」
 
クックちゃん「そうかもしれないね。
…『住めば都』ってことわざがあるけど、都ってそんなに良いものかな。そもそも、『都』という名の地獄から逃れて、自由と静けさを求めて首都圏の外れに移住する人も、いるんだけどなぁ…って、Yuni、言ってたからねおやすみ
ラーク「一休さんは、大徳寺の僧侶になっても、大徳寺には殆ど寄り付かなかったんだっけねうーん」 
 
クックちゃん「そうみたいだね。大徳寺の物々しい袈裟衣に至っては、結局、一度も手を通さなかったとか。
お互いに目の上のたんこぶみたいな関係性だった、養叟宗頤(ようそうそうい。大徳寺の住職)という兄弟子に、反発したからってもあるみたいだけどさ。
一休は天衣無縫の僧として有名だけど、後小松天皇の御落胤だと言われていて、物凄いハイソサエティーの出自だったんだ。
一休からしたら、養叟は、言うことなすこと気にくわない兄弟子だっただろうけど、養叟から見ても、一休君は生まれながらの位が高いから、自由気ままにふるまっても許されるんだろ…っていう不満もあったかもしれないね。
この一休寺、今、宮内庁の管理下にあるんだよ。…やっぱり一休さん、皇族出身だったのかな🤔」
 
ラーク「うーん、でも…どちらにせよ、その父親は、息子である一休さんの前には、結局、一度も現れてくれなかった、ってことだよねぇ…えー?
母子家庭だった一休さんのお母さん、可愛い一人息子の将来を、お一人きりで色々憂いて、本当にご苦労なさったんだろうな。一休さんも、もしかしたら、ずっと寂しかった…というか、自分の中に欠けている何かを感じていたのかもしれないね」
 
クックちゃん「一休さんは、権威を嫌い抜いていて、政治&宗教&世事批判のような、型破りな行動を取る人だったけど…
…僕ねえ、その理由、何となく解るのおやすみ
だって、息子の自分とお母さんを、一度も省みてくれなかった父親が、国で一番えらい権威を持つ『天皇』かもしれないんだよ。
だからこそ、一休さんは、朝廷やその権力に対しての反発や怒りを、人一倍激しく感じもしただろうし、その一方で、お父さんに、自分やお母さんの方を、一度でいいから振り向いてほしい…って思いもあって、それを『風狂』と言われる奇抜な行動で、表してたのかもしれない」
 
ラーク「出自が良ければ、必ずしも幸せというわけではないものね…ショボーン
 
クックちゃん「一休さんって、とんち話やアニメの影響で、賢くて明るいイメージが定着してるけど、実は若い頃、自殺未遂を起こしてるんだ。
息子の様子がおかしいと心配したお母さんが、見張りを付けていて、その人が、川に身投げしかけた一休さんを止めたんだって。…色々生きづらさを抱えてたんだと思う」
 
ラーク「一休さんが自分の人生に対し、善哉(よきかな=ぜんざい)って思えるようになるまでには、ひとかたならぬ経緯があったのかもしれないね🤔」
 
「分け登る麓の道は多けれど 同じ高嶺の月こそ見れ」 一休宗純
(身分や国、生まれた時代などの出発点は皆違うが、いずれは誰もが同じ所『死』に行き着くのですよ)
 
クックちゃん「この一休寺は、宇治よりももっと都から遠く離れた場所、新田辺って駅を降りたところにあるんだ。
そこは完全に、京の都とは遠く隔たった、のどかな西の田舎街って感じだったよおやすみ僕、もし京都に住むんだったら、洛中より、こっちの方がいいなぁほんわか
 
ラーク「そんな所にも、重要文化財級の寺院がさりげなくあるってのも、また、京都の凄さだな」
・・・
 
ラーク「ところでクックちゃんは、絵馬にはなんて書いたんだい?」
 
クックちゃん「ラークさんもナースチャもおばあちゃんも、ロビンやマレットちゃんたちも、ポムちゃんやトチーちゃんや幽子さん夫婦も、皆が健康で、楽しく過ごせますようにって。あと、お勉強を頑張ります、って書いちゃった。
絵馬って、お願い事を書くものじゃなかったのかな。抱負を書くようにって言われて、正直、戸惑っちゃったあせる

Yuniの旦那さんも、無病息災へのお願いを書いてたよ」

 

ラーク「Yuniはなんて書いてたの?うーん

 

クックちゃん「Yuniは、去年末に呟いてた抱負と、そっくり同じことを、絵馬にも書いてたっけ。

『今日この日と同じように、来年の今日、健康で平和に過ごせるようにと努めます』って。

お正月に起きた能登の大震災のことや、ウクライナやパレスチナで起きている戦争の惨禍が頭にあるから、余計にその思い、増したみたい。

…凄く言ってるよ。『向上やら改善なんか、全く望まない。今ある日常が、来年も変わらずあるようにすることが、何よりも難しくて、何よりも大事なことだ』って🕯」

 

ラーク「なるほどね…」

クックちゃん「絵馬を吊るしたあと、温かくて甘~いぜんざいを食べたよよだれ

写真だと見えないけど、この他に、大徳寺納豆を2粒頂いたの。味噌玉みたいで、しょっぱくて、とても美味しかったよニコニコラブラブ

 
・・・・・
 
さて、これにてクックちゃんの京都の旅、全て終了。
新幹線に乗って、クックちゃんは無事、皆の待つ家に帰ってきました。
 
 お疲れさまでしたコーヒー
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「翼」武満徹 

…これ、合唱曲にもなってますよね。

シャンソンを思わせる、甘く美しく、清々しいメロディ。