クックちゃん&ロビンちゃん&マレットちゃん「♪も~ い~くつね~る~と~ お正月~」
ユールニッセちゃんたち「♪お正月には~ 凧揚げて~🪁」
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トチーちゃん「…あら、あの子達、もうお正月の歌を歌ってるわ。随分とまあ、気が早いこと」
ポムちゃん🍎🍏「ううん。あの歌は、ちょうど今くらいの時期に歌うのがいい歌で、お正月当日に歌ったら、逆におかしいんだよ。
タイトルが『お正月』だから、よく正月三ヶ日に、スーパーやデパートで流される歌なんだけど、あれは間違い
意味を考えながら歌詞を聞けば、解るよ」
トチーちゃん「…えっ?
…『もう幾つ寝ると、お正月』『早く来い来い、お正月』
…あらっ。本当だわ。気付かなかった お正月を指折り数えて待つ子供たちの気持ちを歌った、年の瀬の歌だったのね」
ナースチャ「結構、こういう勘違い、よく無意識にやっちゃうわね。
桜や梅の咲く時期の読み聞かせに『花さかじいさん』の絵本や紙芝居を選んでしまったりとか…🙄」
トチーちゃん「そうね、あれは、冬場の枯れ木に、本来なら咲かないはずの花が見渡す限り満開に咲く、というミラクルが見せどころの物語なんだから、本当は春じゃなく、冬に読むのが相応しい物語なのね🤔」
ポムちゃん🍎🍏「うん、桜の咲く卒業&入学シーズンに合わせて読まれることが多いんだけど、ちょっと違うの」
ナースチャ「私はお正月、来なくてもいいわ…」
トチーちゃん「あら、どうして?」
ナースチャ「P市に帰るの、ちょっとだけ、イヤになってきちゃったのよ
自分から留学しておいて、情けないんだけど、ここには皆がいて、ラークさんもいるんですもの。ず~っと戻らずに、ここにいたくなっちゃったわ。
学校から戻って、一人ぼっちの冷たいアパートの鍵を開けるの、結構、寂しいのよね」
ポムちゃん🍎🍏「まあ、気持ちは解るけどね。ポムも留学中、そうだった
ただ、ナースチャの場合は、それだけじゃないでしょ。
ファッション誌の正月号に、バルバラがモデルをした、ナースチャのデザインのドレスの写真が載るんだよね」
ナースチャ「あああ!そうなの。図星よ考えたくないわ…
今になって、ああすりゃ良かったこうすりゃ良かったって思いが、色々吹き出てきてしまって、世間様からの反響が恐ろしいの
まだ学生の身なのに、あんな大それた仕事、引き受けなきゃ良かったとまで、思ってしまって。
出版社宛てにブーイングが殺到したら、どうしようファッションデザイナーって仕事は、心臓に悪いわ!」
ポムちゃん🍎🍏「逆に蓋を開けてみたら、称賛の嵐かもしれないけど、ちょっと間を空けると、こういうのって、悪い方向に悪い方向にしか、想像力が働かなくなるんだよね」
ナースチャ「そうなのよ~」
トチーちゃん「まあ、そのことは、P市に帰る日まで、考えなくていいわよ
SNSやメールの通知は、切っときなさいね」
ナースチャ「そうするわ。バルバラも『何かあっても、あたしはあんたに電話しないから、電話も切っときな。じゃないと、出版社からの電話が鳴り続けて、止まなくなる可能性あるよ!』って忠告してくれたし。
…ああ、ここに帰ってきてて良かった。ここにいる間は、楽しい事だけ考えることにするわ」
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私も年末は、必要な時以外は家から出ずに、こたつむりです🐌