来週(2024年2月4日の週)、気になる星の配置があります。火星と冥王星の合という角度です。合は惑星が重なっている状態を表します。2月14日がピークですが、その前後1週間を含め、2月7日~21日の間この角度の影響が続くでしょう。

 

水瓶座で火星と冥王星が重なるので、水瓶座の性質が前面に出てくると想定できます。火星と冥王星は共に攻撃的な星で、破壊という意味合いが共通してあります。冥王星は「既存のものをゼロにして新たに物事を始める」という「生と死」をもたらす星であり、火星は対立するものを倒す攻撃力を象徴する星です。この惑星が重なると、冥王星が火星を通じて力を発揮することになります。つまり、今あるものを壊し、新しいものを創造するという冥王星の「意志」の「今あるものを破壊する」という部分が、火星を通じて発揮されるということになると思います。というのは、運行速度が遅い惑星が早い惑星に影響を与えるという性質があるからです。


また、水瓶座という自由平等を表す星座(サイン)でこれが起こります。更に、私の計算が合っていれば、東京を起点に火星と冥王星がぴったり重なる時間のホロスコープを見てみると、この二つの惑星は第七ハウスにいます。このハウスは対外関係を示します。ということは、あくまでも一つの可能性としてですが、国際関係におけるトラブル(戦争など)が起こるということになります。すでに戦争は世界で起こっているので当たり前ですが、(一つの解釈として)星の上では今は前兆レベルです。本格的には来週以降ということになります。

 

加えて、水瓶座は「アラビア半島、ポーランド、ロシア、ルーマニア」などの国を表すので、これらの地域で対立が起こるといえます(Louis Chapter XXVIII)。繰り返しになりますが、もうすでにこうした場所では戦争が起こっています。でも、これから起こる「本番」の予兆にすぎないと、占星術的には一つの解釈としていえると思います。

 

あと重要な点は、水瓶座の支配星が天王星であるということです。この星に対する影響も想定する必要があります。天王星は大きな社会の変革を表す星です。しかも、牡牛座にいます。牡牛座は金融やお金に関係します。よって、火星と冥王星の合がきっかけで、金融に大きな変化が起こると予想できます。まとめると、対外的な状況の悪化により、これまでの金融や金銭に関わるシステムに大きな変革が始まると読むことができます。当然、国会議員や役人などに大きな困難が訪れるでしょう。ここで変化できない人は、表舞台から消え去ることになるかもしれません。

 

火星と冥王星が重なることは大凶だと昔から言われています。ただ、占星術における吉凶、とりわけ社会に関する占いをする際における場合は、社会構造を変化させてしまう場合は凶、そうでない場合は吉という解釈になっていると思われます。

 

昔は占星術を使うのは権力者のみでした。彼らにとって自分の権力の維持が第一の目標です。よって、既得権の維持を手助けしてくれる惑星やその配置は吉、一方社会の変革を促す惑星やその配置は凶と判断されるようになったと思います。

 

ということは、権力者の悪政に苦しめられている庶民にとっては、「凶」こそチャンスである可能性があります。もちろん、社会制度の変化には痛みを伴いますが、変化はチャンスであり、苦しみからの解放を掴めるきっかけです。したがって、一見すると大変な社会状況になるかもしれませんが、実は新しい生き方を実現する絶好の機会の到来でもあると思います。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

参考文献

Anthony Louis 著 The Annotated Raphael's Mundane Astrology (2013 Edition)