1889.4.5 西野の広告
新聞や雑誌の発行停止処分、個人の読売行商の拘留について記事にしてきた朝日新聞ですが、前記事のほかにも発行停止の記事はたくさんあるんです。
ですが、それについては面倒なので割愛します。
しかし、4月5日の朝日新聞にはこのようにデカデカと広告が載ってました(笑)
広告料を払えば、載せてくれますから。
明治期の新聞も広告収入には大きく依存せざるを得ません。
『西野文太郎の伝』定価3銭です。300円ってところですね。
さきほどの記事では2銭でしたが、やや高いです。
それ以外の書籍も掲載されていますが、
『西野文太郎の伝』が一番大きな文字で掲載されています。目玉商品です。
販売している会社は「書籍行商社」で所在地は「神田末広町」。
先ほどの久保田さんも神田末広町でしたが、関係あるのか、ないのか?
同一人物だとしたら、なぜ2銭から3銭に値上げしたのかが気になります。
値上げで罰金1円50銭を回収しようとしたのでしょうか。
また最後の行には「売子募集」の文言。
「行商社」という名からも、売り歩く販売スタイルだとわかります。
本を宣伝しつつ、バイトも募集。
でもバイトさんは拘留されちゃうかもしれないですよね。
罰金1円50銭は会社が持ってくれるんでしょうね。
どうでもいいけど
「売子募集」と「書籍行商社」の距離を離すか、書体を変えてほしかった。