【浜松市舞台】よろずの候聖地巡礼ガイド(第1巻) | あがりんのブログ

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令和第2弾ブログになります。今回は1ヶ月半くらいのインターバルで済みましたが、ブログの材料は8月頭には揃っていたので、まだまだ遅いですね(苦笑)

さて、今回は浜松市北遠地域を舞台にした漫画「よろずの候」第1巻に登場したスポットを紹介していく聖地巡礼(舞台探訪)記事になります。

 

◆「よろずの候(こう)」とは…

人間と妖怪、神様が共存するのどかな町に住む、ちょっぴりヘンテコで優しい面々。彼らが引き起こす七十二候(しちじゅうにこう)にまつわる事件を、美味しい食べ物と季節の風景で彩る、静岡県遠州地方を舞台にした、ほんわかオムニバスストーリー。ウィングス・コミックスより現在第2巻まで発売中。

 

静岡県遠州地方というのは、ざっくり言えば静岡県の西部地方を指す呼称で、西は浜松から東は御前崎辺りまでになります。「よろずの候」では、その遠州地方の中でも特に浜松市の北遠地域(天竜区)を舞台にしています。

作者のまるかわ先生は浜松市の隣・磐田市出身で、浜松市の静岡文化芸術大学在学中に北遠地域に魅力を感じ、大学卒業後浜松市に在住して、北遠を舞台にした漫画「よろずの候」を描くようになったという方です。

地元の作家さんによる地元舞台の作品ということで、昨年コミック第1巻の発売時から応援させていただいているわけですが、せっかくですのでその舞台を紹介する記事を書こうと思います。今回は第1巻に登場する舞台の紹介です。

 

◆北遠地域(浜松市天竜区)とは…

浜松市は平成17年(2005年)に12の市町村が合併して、平成19年(2007年)に政令指定都市となり、7つの行政区ができたわけですが、12市町村のうち北部の北遠地区と呼ばれる地区にある天竜市、春野町、佐久間町、水窪町、龍山村が天竜区となりました。浜松市は岐阜県の高山市に次ぐ全国第2位の面積があるのですが、そのうち天竜区は約6割(943㎢)を占めているという広い地域です。区域の大部分を山林が占め、愛知県、長野県との県境もあります。

ですので、1行政区内といえども簡単に回れない面もありますので、地域で分けてポイントを紹介していきます。


 

○天竜地区

二俣城や天竜区役所のある二俣町(天竜の南端)が第1巻のメインの舞台になっています。

ここまで車で来られた方には二俣小学校前の駐車場がお勧めです。この近辺(商店街)に来た方用の浜松市の無料駐車場になっていて、そこそこの台数停められます。電車なら天竜浜名湖鉄道(天浜線)の二俣本町駅、バスなら天浜線・遠州鉄道の西鹿島駅前から山東へ向かう遠鉄バスになります(JR浜松駅から山東まで行く路線もあります)。 

 

・二俣仲町バス停前[表紙・裏表紙]

浜松市天竜区二俣町二俣1266-1(※イケダヤ タウン店住所)

 

表表紙と裏表紙はつながったイラストになっていて、表表紙の真ん中付近にある緑と黄色のものがバス停です。浜松市民にはお馴染みの一昔前からあるタイプの遠鉄バスの停留所です。自分も初めてこの表紙を見た時にまず「遠鉄のバス停じゃん」と思ったものですw 

裏表紙に大きく写り込んでいる看板は、向かい側にあるイケダヤさんの看板です。イケダヤさんは衣料品、日用品等を扱うお店で、呉服屋としての開業が明治40年という天竜を代表する老舗です。

 

・塩地蔵[見返しイラスト]

浜松市天竜区二俣町二俣1111(本田宗一郎ものづくり伝承館そば)

 

本田宗一郎ものづくり伝承館の隣にあるのが二俣諏訪神社で、さらにその隣にある池や井戸櫓などは清龍寺の境内になります。その池の前にあるのが塩地蔵です。その名の通り、多くの袋詰めの塩と千羽鶴が供えられています。

 

・天竜八幡神社[第3候舞台]

浜松市天竜区山東3087

二俣仲町バス停からはバス停で5つ先の山東から徒歩5分ほどになるので、丸々歩くとちょっとしんどいかもしれません。神社隣に少し車停めれそうなスペースはありますが、国道から入る道路はそんなに広くないので、注意してください。




第3候丸々この神社が舞台になります。そのため、極力ネタバレにならないコマを取り上げたつもりですが… 

本殿は近年建て直されたようで、漫画で見たよりきれいなイメージですが、石の鳥居はそのままの感じですね。

 

・天竜二俣駅、鉄道歴史館[第5候冒頭舞台、第5候後イラスト]

浜松市天竜区二俣町阿蔵114-2

天竜浜名湖鉄道の本社がある天浜線の中心的な駅です。二俣町最寄りの二俣本町駅の次の駅になりますが、駅利用者のための駐車場が70台分ほどありますので、車ならこの駐車場が使えます。




第5候冒頭で電車から降りてくるシーンがこの天竜二俣駅のホーム及び駅舎になります。

昭和15年に建てられた全面木造の駅舎は国の登録有形文化財となっており、貴重なものでありつつ今も現役で稼働しています。


また、天竜二俣駅で有名なのが全国的にも珍しい現役の転車台で、その見学ツアーが毎日(平日は午後1回、土日祝日は午前午後の2回)開催されています。45分の見学ツアーは天浜線のスタッフの方の案内で、駅舎から歩いて5分ほどの転車台へ向かいます。

実際に車両が転車台でぐるりと回転する様は見ると結構興奮しますよ。

 

扇形車庫のそばには鉄道歴史館があり、中には国鉄時代からの道具などの資料が展示されています。この歴史館入口が漫画に出てきます。つまり、この写真はツアーに参加しないと撮れないのです。料金は大人1人が300円(天浜線を使って来ていれば200円)と格安ですし、聖地巡礼抜きに楽しめると思います。

 

《ちょっと余談》

天浜線では、来年夏までの予定で音街ウナのラッピングトレインが運行されています。とても可愛い車両ですので、もし見掛けたら乗ってみるのも面白いと思います。天浜線では他にもいくつかラッピングトレインが走っていますよ。うまくいけばラッピングトレインが転車台で回転するところも見れるかも。

 

・浜松・大川ワインセラー[第1候後イラスト]

浜松市天竜区大川 相津トンネル (道の駅「花桃の里」北)

営業時間:土・日・祝日 11:00〜17:00

花桃の里から歩いて2分ほどで上に見えてきますので、手前左の階段になっている道を上がります。遠鉄バスだと西鹿島駅から二俣町を通り、花桃の里の前にある相津バス停まで行く路線がありますが、一日5本しかないので基本車の方がいいですね。

天竜から佐久間へ通じる鉄道計画が頓挫して未完成となったトンネルを利用したというワインセラーです。漫画に出てくるのはその入口です(もう少し引いて撮らなければいけませんでしたね)。

扉の向こうには薄暗いトンネルの中にワインがずらりと置かれています。販売しているワインは外国産が多いそうです。トンネルの中は、夏は涼しく冬は暖かく、この気温がワイン保存にうってつけなんだとか。

 

《ちょっと余談》

実は花桃の里は「よろずの候」第2巻にイラストが出てくる場所です(詳しくは第2巻記事の時に)。また、二俣町からは国道152号を北上して行くわけですが、船明(ふなぎら)ダムの前を通り過ぎた後トンネルのところで左にそれて県道360号線に入ると有名な案内標識があります。

これがよくネタ画像で使われる「月まで3㎞」です。月とは天竜の地名の一つなのですw


 

○春野地区

・日本一の大天狗面[裏表紙前イラスト]

浜松市天竜区春野町宮川1768 (春野文化センター前)

国道362号(秋葉街道)沿い

天竜山東から国道362号を北上し、気田川(けたがわ)に架かる宮川橋の直前左手にあります。遠鉄バスだと西鹿島駅から終点の春野協働センターバス停まで1時間ほど乗って、さらに20分近く歩くため、こちらも車推奨です。

古来から天狗にまつわる伝説が伝えられている天狗の里・春野のシンボルとなっている大天狗面で、日本一と言われるその大きさは高さ8メートル、幅6メートル、鼻の長さ4メートルにも及ぶものです。


 

○佐久間地区

・佐久間電力館[第3候後イラスト]

浜松市天竜区佐久間町佐久間2552-3

開館時間:9:00〜16:30

休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始

中部天竜駅(JR飯田線)から車で北へ約10分

直前の道は結構狭くトンネルもありますので、注意してください。駅から歩くのはお勧めできません。

天竜川には多くのダムが建設されていますが、その中でも一番大きいダムが佐久間ダムです。その佐久間ダムの少し北の小高い所にあるのが佐久間電力館です。漫画に出てくるのはその入口前に展示されている水車になります。


電力館の館内では佐久間ダムを始めとした天竜川水系ダムの紹介、発電の仕組みなどを学べる展示やゲームがあります。2階の佐久間紹介スペースには、「よろずの候」コミック本も置かれてました。また、展望台からは佐久間ダムを見下ろすことができます。入館無料ですので、館内もぜひ見ていってください。佐久間ダムのダムカードも貰えます。


《その他》

今回紹介した以外の場所としては、第2候に出てくる阿多古川が北遠地域を流れる実在の川ですが、作中のポイントがどこかまで分かってないので、まだ載せていません。

あと、第6候冒頭の大学キャリア支援室は、まるかわ先生の母校・静岡文化芸術大学(中区)みたいです(作中では浜松文化大学表記)。


 

というわけで、「よろずの候」第1巻の舞台紹介でした。いかがだったでしょうか。

「よろずの候」は7月27日にコミック第2巻が発売になりました。この写真はその際浜松の谷島屋書店で行われたサイン会の様子です。自分もサイン会に参加して、まるかわ先生とお話させていただきました。その時に「よろずの候の聖地巡礼ブログを書くつもりです」という話もしていたので、今回形にできて良かったです。


第2巻は北遠地域の中でも最北端の水窪地区が出てくるので、市民でも結構大変なのですが、また記事にしたいと思っていますので、引き続きよろしくお願いします。

それでは、今回は以上です。