生徒さんからよく、「先生は何か月くらいで、どうやってあがりを克服したのですか?」と聞かれるのですが、 ずばり!「話し方教室の発表会」と即答します
私だけでなく、他の講師もそう答えると思います
2002年1月12日。
名古屋市会事務局の職員だった私は、1か月後に20名の職員の前で20分の市政研究発表があり、藁をもすがる思いで話し方教室の門を叩いた。
自己紹介で、先生から、「動作はゆっくりと。言葉を切らないではっきりと」とアドバイスいただいた。
1月26日。
2回目の講座で、4月に発表会があることを聞いた。
先生からの助言で、女性ふたりで朗読をやることに。
この世で最も苦手な本読み…中学からこれまで、人前で一行も読めたことない…
できるか不安ではあったが、「出ない」という選択肢はなかった。
だって、死ぬほど苦しいあがり症を克服するためにここに来たんだから。
もうあんなつらい日々には戻りたくない。
2月9日。
3回目の講座。
早速、朗読の練習を開始したが、「声を大きく、お腹からはっきりと」と注意されたことがノートに記されている。
2月中旬。
職場で20分の発表をやり遂げる
2月23日。
4回目の講座。
「先生からよくなったと褒められる」と書いてある。
私がいつも生徒さんに、「5回目ぐらいで声がポロっと出るようになるし、視界も霧が晴れるようになりますよ」と言ってるのは、この経験からである。
3月23日。発表会リハーサル。
4月13日。本番(実際の写真☝)
50人の前で「赤毛のアン」を読んだ。
緊張してどう読んだかは覚えていないが、最後まで話し切れたこと、生まれて初めて後悔ではなく爽快感を味わったことを覚えている。
先輩ベテラン生徒さんから、「声が小さくて後ろまで聞こえなかったよ」なんて辛辣な感想もいただいたが、本当にそのとおりで、
次への課題として「声を強くする」という目標も見つかった。
次の発表会は既に11月に決まっていた。
そこで、先生に志願し、人生初の司会をやらせていただくことになった。
今まで逃げ回ってきたことにあえて挑戦する。ここはそれができる場所だから。
早速、練習を開始。
先生から、「はじめと終わりの挨拶をはっきりと」のアドバイス。
今、皆さんに口癖のように言っていることである。
併せて、ひとりで外郎売を暗唱することに決めた。
緊張したが、7分間、最後までやり切った。
もちろん、打ち上げにも参加し、余興にも初挑戦した。
椎名林檎をソロ歌唱
カラオケ恐怖症だった私には考えれないこと、それまで大人しいキャラだったので、教室のみんなもびっくり
自分の殻がぐるりんと剥ける音がした。
そうして19年の月日が経ち、今に至ります。
日にちまでしっかり覚えてるのは、授業ノートをつけていて、今でも時々見返すからです
話し方教室の発表会や打ち上げのおかげで、あれほど大嫌いだった人前が大好きになれました。
「赤毛のアン」が私のターニングポイント、☝あのときの赤い表紙の原稿を今でも大切に持っています
教室だけだったら…あそこまで続けられたかな、って思います。
スポーツやダンス、楽器や歌、写真や絵でも、必ず試合や発表会、展覧会がありますよね
人間、目標や課題がないと、たちまちモチベーションを失ってしまうので
その後、アシスタント講師になり、裏方としてイベントを支え、たくさんの生徒さんの背中を押してきました。
そして今、全国で活躍している講師やベテラン生徒さんが、同じようにイベントを支え、皆さんを克服へ導いてくれています
昔から生徒さんがおっしゃる合言葉、「10回のレッスンより、1回のイベント!」
それだけ効果があるということらしいです言い得て妙
入会時は一言も話せなかった方、自己紹介で号泣してしまった方が、
2か月後には100人の前で堂々と発表するお姿を、何千、何万回と見て来ました。
あがりを克服できない人がいるとすれば、「いろいろと言い訳をして、結局何もしない人」です。
人前は、「自信がないから出ない」のではなく、「自信をつけるために出る」のです。
自信とは、自分を信じる力。
誰かに与えてもらうものではなく、自らの経験から得るものです。
最初は怖いかもしれません。
でも、だからこそ、できるようになったときは、この上なく爽快ですよ
去年はできなかった発表会、今年はリアル&オンライン同時のハイブリッドで開催します
■銀座P-1グランプリ 10月30日(土)
今週末締切お申し込みは👇
https://agarishow2.resv.jp/reserve/calendar.php?xx=