今、TBSの「噂の!東京マガジン」を見てましたが、
途中に入る「メルセデス・ベンツ」のCMを見て、ふと疑問。

CMでは、車が人けのない町の通りを後輪を滑らせて走る姿がスローモーションで
映し出させます。土埃を立てて、明らかにドリフトさせる事をカッコよく見せています。

つい最近までのCMだったら、
「CM上の演出です。決して真似しないでください。」
のような注意のテロップが必ず入っていたと思いますが、
これには入っていません。

ちょっとでも危険そうだったり、違法を助長するようなシーンの場合は、
それが演出だという事が明らかな場合でも、クレームを避けるため、
CM制作側やTV局もずいぶんと気を使っていたようですが、
いつの間にか、そのような自主規制が解除されたのでしょうか?

私自身の意見としては、もともと、広告やCMなどでの表現に、そのような注意書きを
入れなければならない過保護なやり方は苦々しく思ってました。

「ベンツのCMで見たドリフトシーンがかっこいい!」
「俺も自分の車でドリフト試してみよう!」
    ↓
  ドリフト真似して事故!
    ↓
「こんな目にあったのは、CMであんなシーンをやっていたせいだ!」
    ↓
「企業、TV局を訴えて賠償を求めよう!」


こんな流れがこれまでにもあったので、すっかり制作側もビビッてしまったのでしょうね。

しかし、実際にこんな風な思考をするのは、よっぽど常識を知らないか、
他者に責任を押し付けて自分で反省をしないような一部の人間だけだと思います。

そんなバカ者のために、CMの表現が規制させるのは納得いきません。

このベンツのCMが、外国製品だから?もしくは海外での制作なのか?
もしくは、自主規制の条件から外れるものがあったためなのか、理由は判りませんが、
CM業界には、できれば今後も、TVを見ている視聴者を楽しませる、ひいては
購買意欲をかき立てられるような面白い魅力的なCMをどんどん作っていってほしいと
思います。 

今後、いつの間にか、同CMに、
「これはCM上の演出です。実際の走行では安全運転を心掛けて下さい。」
みたいなテロップが追加されない事を祈りながら、見守りたいと思います。

なんて、そのままTVつけっぱなしで書いていたら、
たった今流れたレクサスのCMも、同様に後輪を滑らせて停車するシーンを
スローで撮ったものを流していました。
こちらは背景がCGなので、街中での危険走行とは見なされず、
クレームも出なさそうでしたが。。。

その後、スズキのスイフトのCMも見ましたが、これもスポーティさをアピールする
ために、ドリフトシーンが!
しかし、明らかにサーキットに見える場所なので、言い訳の必要もありません。

やはり、日本車と海外車(CM制作者)の違いでしょうか?


ブルーレイをレンタルしてきて鑑賞しました。

これまで三谷幸喜の作品をちゃんと見たことはありませんでしたが、この作品に関しては、公開当時に映画館で入場料金を払って観ても満足できたでしょう。

【どんな作品?】
作品の印象としては、あおり文句の
「証人はただひとり、落ち武者の幽霊。」
の奇抜なアイデアの設定がまず生まれ、それにストーリーを肉付けしていったと思われます。

・証言する代わりに着せられた汚名を晴らしてほしいと願う落ち武者の霊、
・霊の存在を頑なに認めない検事は実は霊が見えていた、
・過去に例のない裁判に盛り上がる世間、
・真犯人を追い詰めるために弁護士チームが取った作戦とは。。。

など各所に見応え満点のシーンがちりばめられていて非常に面白い話に仕上がってますが、いずれも後付けで、実際には前述のアイデア部分がこの映画の魅力の全てを語っています。

【人物設定に優先するスピード感】
登場人物のキャラが極端にステレオタイプに描かれているのも、あえてリアリティを追及せず、むしろ一目でキャラを理解させる事でアップテンポなストーリーに一気に引きずり込もうとする意図が感じられます。

例えば、
山本耕史が演じる金持ち夫婦の旦那の髪型や髭、
竹内結子演じる妻のけばけばしい化粧やクロアゲハチョウを思わせる服装、
中井貴一演じる生真面目な検事のびしっとしたスーツ姿、
深津絵里演じるリクルートスーツかと思わせる地味なファッションでキャリアの浅さ、半人前さを体現する若手女性ダメ弁護士、
西田敏行の落ち武者に至っては、ドリフのコントのような現実味のなさ。

明確なキャラ立てのためには、見た目なぞ記号でよい、と言わんばかりの清々しいまでの開き直り。三谷の脚本・監督であればこそ、このように意図を探してくれますが、もし無名監督が撮った作品であれば、人物設定が浅いと素直に酷評されるでしょうに。。。

【三谷幸喜だから使える魔法の手法】
 三谷作品は、彼の脚本家としての実績、築き上げた人脈により、非常に豪華なキャスティング、友情出演?ができるようですが、この作品の魅力もその無駄に豪華なキャスティングが一因となっていると思います。
佐藤浩市や戸田恵子、深田恭子、市村正親、篠原涼子ら多くの著名な俳優が、ほぼ流れと関係ないチョイ役で顔を出しています。
彼らが登場すると、「あれ、この女将役、戸田恵子じゃね?」のように、
まずは意外さに驚いて、束の間ストーリーを追う事も忘れて俳優に見入ってしまいます。
彼らの演技や演出に多少ダメがあっても、意識は意外な登場に向けられているので、正当な評価ができないのです。
出演場面が終わっても、特典映像を見られたような儲けた気分になって、そのシーンは好印象で記憶に残るでしょう。
投入すればするほど作品全体に占める好印象の場面の割合が増えるため、好感度は上がるというまさに魔法の手法!これができるのも、三谷幸喜の実力のうちですね。

【主役たち】
深津絵里:
 デビュー当時の可愛いイメージがあるので、深津絵里も年を取ったなぁ、と失礼ながらしみじみ思いました。
 映画やドラマのCMなどで画面では見かけてはいたものの、じっくりと作品まで見た事はありません。劇中では20代~30代前半の設定でしょうが、どうしてもアラフォー感は隠せません。それでも生娘の笑顔をふりまけるのだから大したもんです。

 役柄では、喜怒哀楽、絶叫シーンから勝ち誇ったドヤ顔、と目まぐるしい表情の変化を要求され、なおかつコケティッシュな魅力を感じさせなければならないという大変なもの。
実際、他の女優でこの役をこなせる人を想像しても思い浮かばないのです。
綾瀬はるかや長澤まさみ、堀北真希程度ではまだまだ演技がこなれていない。
演技派と思われる真木よう子、篠原涼子らでは保護欲を掻き立てられる愛くるしさが足りない。愛くるしさでは石原さとみの笑顔、困惑顔は合格だが、それ以外の感情の切り替えのスピードは追いついていない。
個人的にお気に入りの剛力彩芽は表情豊かだが、演技というよりも変顔、百面相のレベル。
演技の実力とコケティッシュな愛くるしさという点ならば、舞台女優からいくらでも探せるとも思うが、結局は観客を2時間近い作品に付き合わせる「華」を持った女優でなければならない。

 強いて挙げるなら、本作に犯人/被害者役で出演している竹内結子くらいでしょうか。

西田敏行

 「西遊記」の猪八戒をみて以来、役者というより芸人のイメージが強く、以降の「池中玄太」にしても、「釣りバカ日誌」にしても見ていない。それでもずっと過ごしてきた親戚のおじさんのような存在に思えるのは、存在感の大きい偉大な「芸能人」である証拠でしょう。

阿部寛:
 彼は好きな俳優。仲間由紀恵との「TRICK」シリーズは2,3回は見ているし、何と言っても「結婚できない男」でのはまり役は最高でした。評価されるべきは演技力うんぬんではなく、その強力に濃い二枚目顔の存在感。この作品でも、シリアス顔のままボケるという持ち味のよさはそのままですが、いかんせん主役ではないので光るシーンは少なかったです。
(裁判所での時間稼ぎのタップシーン?)
 これだけ主役級俳優が顔を出している作品で仕方ないでしょう。

中井貴一:
 今や誰もが認める本格派俳優ですが、逆にいかにも本格派っぽい重い存在感が私には煙たく感じられてしまうのです。
演技力や知性溢れる言動、重厚な外見と裏腹にユーモアのセンスも抜群で非の打ちどころのない人間だと認めているのですが、好んで観る俳優ではないです。
なぜか彼には昭和の匂いが色濃く漂う気がします。その強烈な醤油顔のせいか、80年代の作品の重い演技の印象がいまだに呪縛となっているのか。
この人に並ぶのは香川照之くらいしかいないんじゃないかと思うくらいすごい人なのに。。。

草彅剛:
 本作では最後のシーンにちょっと登場するくらいです。
彼については正直判りません。アイドル歌手として以外にも、いつの間にかドラマの主演を多く務め、評価されているようですが、彼のシリアスな演技を見ても、学芸会レベルにしか見えず、非常に違和感を感じてしまいます。
彼を役者としてキャスティングする人は、どんな部分を評価しているのか判らない。
 唯一、彼を評価できるのは、現在も放送が続いている主演バラエティ「ぷっすま」でのゆらゆらとしたキャラクター。番組でのおバカな企画を、気負いもなく淡々とこなしていく姿は、彼の素朴さが伝わってきて、好感が持てます。番組が今の放送時間帯に移動してからは観ることがなくなりましたが、現在でもそのテイストは変わってないのでしょう。

【鑑賞後の感想】
 この作品は、映画として面白かったけれど、舞台にも非常に向いていると思います。近いうちに間違いなく舞台化される事でしょう。
 三谷作品は、本来が映画監督ではないという事があり、食わず嫌いの感覚で敬遠していましたが、これなら大丈夫!過去の作品も遡って観てみようと思います。

 きっと期待は裏切らないはずです。


30秒バージョンは、こんな感じです。

 1 都会の上空を、覆面をした男が尻からの噴射で飛んでいる。
 2 覆面男、ビルの屋上に降り立つ
 3 若い女性が、不良らしき男たちに囲まれている。
 4 「きゃあ、助けて~!」
 5 覆面男、あっさりと、「それは無理です。」
 6 不良たち、振り返って覆面男に凄み、「誰だ、オマエ?」
 7 覆面男、全身で「6」の文字のポーズをとり、「6億円、BIGマン!」
 8 覆面男:「これをやりに来ました!」
 9 女、
 9’’ 「最高6億円クジの事ね?」
 10 覆面男:「やってて恥ずかしいです。」
 11 不良:「じゃあ、やるなよ」
 12 覆面男、不良におもねるように、「ですよね~?」
 13 覆面男:「じゃあ、買いにいきましょう!」
 14 女と不良たち全員で、クジ売り場の列に並び、
 15 不良:
 15’「しかし、ほんとに当たるのか?」
 16 覆面男:「当たりたいなら買うしかない!」
 17 不良:「説得力あるな...」
 18 クジを買い終わり、既に不良たちはいなくなっている。
 19 女:「ところであなたの正体は?」
 20 覆面男:「平清盛です。」
 21 あまりに嘘くさい答えにドン引きして顔をしかめる女
 22 反応がイマイチなので、再度、
 23 覆面男:「クレオパトラです。」
 24 覆面男がアップになり、「ワハハハ!」と高笑い
 25 ナレーション:「BIG!今年も発売開始!」
 26 覆面男:「じゃあ!」
 27 と飛び立つポーズだけ見せて、後は当たり前のようにすたすたと歩いて
    立ち去る覆面男の後ろ姿を見つめ、
    女:「帰りは飛ばないのね。。。」

 (15秒バージョンとの違いは、’’で表しています。)

こちらでは、
「平清盛です」(ボケ1)
顔をしかめる女  (「はぁ?顔」の態度によるツッコミ)
再度、「クレオパトラです」とボケ2をかます。
⑩高田:アップになり、「ワッハッハ...」と豪快に笑う

 20 覆面男:「平清盛です。」
    →ボケ
 21 あまりに嘘くさい答えにドン引きして顔をしかめる女
    →
「はぁ?顔」の態度によるツッコミ
 22 反応がイマイチなので、再度、
 23 覆面男:「クレオパトラです。」
    →ボケ2
 24 覆面男がアップになり、「ワハハハ!」と高笑い

30秒ver.でも、ボケ2に対するツッコミ2がないので、不完全燃焼感がありますが、
一応、ボケ/ツッコミが成立しています。

最後に、26 → 27 というオチもあるので、普通に面白CMとしてり成立しています。

最初に
30秒ver. を見た人は、次に15秒ver. を見た時には、欠けている流れが自然に
脳内で補完され、納得して見ていると思います。

しかし、最初に
15秒ver.  を見てしまった私にとっては、欠けている流れの本来の姿が
見えず、どうしても高田純次の魅力を殺してしまっている作品に見えてしまい、
不快に思えるのです。

この15秒ver. を活かすのなら、他のシーンを1秒縮めてでも、21 のシーンを
挿入すべきだと思います。

更に言えば、23 の「クレオパトラ」も、再検討してほしいところですが...

結局、この
15秒ver. のできの悪さの原因としては、
15秒ver. を、 30秒ver. の単なるダイジェスト版として編集してしまっている
事でしょう。

どちらも独立した作品として作ってもらいたいもんです。

いずれにしても、大好きな高田純次の価値を損ねるようなCM作りは
やめてもらいたいものですね。