実は私、昔から母と2人きりでいるのがどこか苦手である。
細かいことを言われるのが嫌。
自分の意見ばかり話続けられるのが嫌。
他の人だったら笑顔で相槌を打てることも、なぜか相手が母だとできない。
どこか素直になれない。
妹といる方がずっと楽。
「だったら別にいい。」「無理ならもういい。」
そうやっていろいろなことを突っぱねてきた長女の私。
そんな私が、なぜ母を東京に呼んだのか、正直自分でもよくわからない。
ただ、呼びたいと思ったんだ。
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まずは、神楽坂 カドにてランチ。
古民家を改装したお店で、シンプルな和食が味わえる。
早速始まる母の近況トーク。
最初は頑張って聞いていたけれど、だんだん無言になり適当に聞き流し始める私。
神楽坂には石畳の路地が多く、昔からの風情を感じさせる。
飯田橋のあたりでは、果物や乾物が販売されている小さなマーケットも開催されていた。
そのまま、さらにまっすぐ歩いて九段下を目指す。
歩きながらも、やはり母の話を半分聞き流し続ける私・・・
春を、桜を、ぼーっと味わいたいのですよ、私は。

日本武道館が見え、そして靖国神社へ。
露店が沢山出ていて、人、人、人!
こんなにいい天気だったら、そりゃあお花見もしたくなる。
ずっと見たかった桜の標本木(ソメイヨシノ)も見ることができました。
気象庁による東京都の桜開花宣言は、靖国神社にあるこの標本木が5~6輪咲いた状態になると出されるのだとか。
(5~6輪ってなんて曖昧・・・笑)

最後は私の会社の近くや小川町を通り抜けて、神田駅でゴールイン。
歩いた、歩いた。
メトロや電車に乗らなくても、歩きやすい靴さえあれば、東京って意外とどこまでも歩けてしまう。
素敵な発見、そして心地よい足の疲れ。
このあと夕飯は、母と荻窪で居酒屋2件をはしごしたのだけれど、
その話はまた改めて。
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母も私も、自分が正しい、それぞれそんな気持ちが強くて。
昔からよくぶつかってきた。というか、私が反発ばかりしてきた。
世代の違い?恥ずかしさ?甘えたくない?
なんなんでしょう、今も残る言葉にならないこの気持ち。
でもこの日、楽しかった、っていう素直な感情が残っているのは事実です。
「楽しかったわ~」って母が言っているのを聞いて、嬉しかったのも事実です。
ただ、それだけでいいのかもしれない。