永遠の出口 / 森絵都 | ”食×心” たった3ヶ月で人生が変わる【週末料理教室こころキッチン】@東京都世田谷区

”食×心” たった3ヶ月で人生が変わる【週末料理教室こころキッチン】@東京都世田谷区

たった3ヶ月で人生が変わる”週末料理教室こころキッチン”。「食×心」を軸としたこころごはん講座を東京都世田谷区桜新町で開催中。人生が変わる野菜の切り方レッスン・週末起業セミナーも好評です。
摂食障害を越えて。日々溢れ出す言葉たちを綴ります。

新しいブログテーマ「Book」を作ってみました。

以前「最近ゾッとしたこと、そして本と私」という過去記事にも書きましたが
最近読書熱は高まる一方

3日に1冊は読んでいるでしょうか・・・
Bookoffのサービス券がどんどんたまるようになった
読書に集中できる毎日の通勤時間が楽しみでたまらなくなった
すごい変化よこれは!

手元にずっとこの本はとっておきたい!と思える本を中心に
時々ここにも読書記録を残してしていきたいと思います。

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永遠の出口 (集英社文庫(日本))/集英社
¥580
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まずはコチラ
森絵都さんの「永遠の出口」

ごくごく普通の女の子の
小学校3年から高校3年までの9年間を描いている連作集。

読み終えて、思わず泣きたくなってしまった。
小さな小さな世界の中で恐れと不安の中で戦って、少しずつ何かを掴みながら前に進んできた、
そんな子供の頃の感情が鮮やかに蘇ってくる1冊です。

以下本文より

「私は情けない声で、それでも必死にしゃべろうとした。しゃべることで彼らとの溝を埋め、彼女の関心をつなぎとめようとするように」
「16歳の私はまだ未熟で、人との距離の取り方を知らなかった。幼い幻想を勝手に押しつけて勝手に失望し、自由であることのリスクも背負わずに甘い蜜だけを求めていた。」

家族に対するもどかしいほどの苛立ち。
自分自身を悲劇のヒロインだと思い込んでいた日々。
女子のグループにどこか溶け込めず作り笑いばかりしていた頃。
心のどこかで友達を馬鹿にしていた見栄っ張りの自分。
未来の不透明さに押しつぶされそうだった受験生活。

ああ、自分自身、家族、友達、それぞれとの距離感をとるのって本当に難しかったな。

こんなにもたくさんのことを考えて私生きてたんだよな、って少し懐かしくなる。
そして幼かった過去の自分が恥ずかしくも、でもどこか愛しくなる。


最後のエピローグの章も好きです。

「誰もがものすごい量の燃料を蓄えていた。そしてそれをもてあましたり無駄遣いしたりしながら、徐々に探りあてたそれぞれの道のどこかに今、たどりついている。」

これからもいろんな感情を積み重ねながら、
ずっとこの先も私は「大人になること」を目指し道を探り続けるのだろう。

そして私も周りにいる人たちも。
それぞれの道を歩き、時に誰かと交差し、時に誰かと離れ、そうやって毎日を生きている。


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なんだか、読書感想文ともなんとも言えない文章になってしまいましたが笑
つらつらと湧き出た感情を綴ってみました。

ふと「今」から離れたくなった時にオススメの1冊です♪