我が家はここ10年ほど、
毎晩のように車で実家に行き、
夕飯を食べさせてもらっている。
障害の重い孫のため!とバ~バは言う。

しかし、
喜寿の母におんぶに抱っこの娘。

お母さん、ごめん。


母はヘルパーの資格をとり、もう
30年くらい介護の仕事をしている。

竹を割ったような性格で、
動きも頭も口の回転も、昔から早い。
アラフィフの私は、
アラエイの母の素早さに、
今でも勝てないことが多い。


抗がん剤治療をはじめて
2ヶ月くらいたったある日、
主人の運転で実家に行ったのだが、
その日も副作用で倦怠感が酷く、
車から降りることができず、
私はしばらく車内で、
横になったままでいた。

1時間たっても降りてこない私を
心配して、母が駐車場に来てくれた。

《お母さんも頑張ってるんだし、
私も頑張らないと。》
そう思い、

「お母さん明日も仕事なのにごめんね」
と母に言った。



次の日、母は仕事をやめていた。


30年も続けてきた、
母が来るのを心待ちにしている、
母のことを家族のように思っている、
そんなおじいさん、おばあさんがいる、
大事な大事な介護の仕事。

どうして…。

そう聞こうとしたら、
母は明るくこう言った。

「仕事やめたから。
こらからは順子(私の名)の
手伝いするから。」



お母さん、ごめん。


いつまでたっても、
親孝行するどころか
面倒みてもらうばかりで…。

でも、ありがとう。
本当にありがとう。


私、頑張る。

私、お母さんより先に死なないから!



拳の中の爪あとが、
アザになるほど握りしめた









こばじゅんのブログをお読みいただき有難うございます☆
広告下の“いいね”を押していただけると励みになります♪ また、
ランキングに参加しているので、応援ポチ↓2カ所していただけたら嬉しいデス❤

にほんブログ村 病気ブログ 乳がんサバイバーへ