夏休みに入り、『普段行けない所へ行きたい!』と話したら

夜中にも関わらず『今からいこうか。』と言ってくれた。

行き先は、富士急ハイランド。

絶叫マシーンに乗りまくるのが目的。

以前、居酒屋に置いてあったチケットを見て

2人で新しく出来た絶叫マシーンに乗ってみたいね。って

話していた事を 思い出したのがキッカケでした。



イブに会えるかどうかは正直、もしかしたらダメかも。って思ってました。
最近、あたしに対する態度が少し変わっていたし

自分を見つめ返しても、そんな態度をとられても、しょうがないと思う行動や言葉が出ていて

一緒に居ても楽しいと思えない時の方が多かった…

でもプレゼントはちゃんと渡すって決めていたよ。
意味のあるプレゼントを。

だからペンにしました。
ペンはずっと欲しいって言ってたし、人生で大事な事を決める時には必ず使うものだから。
そして大事な決断の時に1番近くで少しでも支えになれたらいいな。という気持ちを込めて…


渡した時は喜んでくれて嬉しかったキラキラ
でも喜ぶ顔を想像しながらプレゼントを選んでいた時間もとても幸せでした。

そんな誰かのために何かをして感じられる

幸せな時間や幸せな気持ちをくれてありがとうラブラブ

3度目のカラオケ。


いつもの調子の会社の行事。


というか、サークルみたいな日常の中で


あたしにとっては大きな出来事が起きた。




飲めないお酒をこの日に限って飲んだのも理由があったのかも…。


なんでそんな気持ちになったのかはわからないけど


アレルギーも気にせずに、飲んでもいいなと思える日だった。




まさか2人は、あたしがここまでになる程


飲めないと思っていなかったようで


帰りの道で突然しゃがみこんだ時は目を丸くしていたのを覚えている。




いつもはすんなり帰る2人も困っていた。


まず先輩の1人は終電で帰って行った。


結局、2人になったことが


これから長く続く大きな変化の始まりになる。




「もっかいカラオケ行く?」と言った答えに


酔った勢いで「ラーメン食べたい。」と答えるあたし。


色気もない回答だけど、とにかく酔いを醒ますのに空腹を埋めたかった。




結局、タクシーで移動してラーメン屋に向かう。


後から聞いた話だけど、


まさか本当にラーメンを食べるとは思わなかった。と笑われた。



ラーメンも食べ終わると、二人きりになってお互いに、この後どうするんだろうって探るみたいな雰囲気になるのを感じた。

考の仲間はカッコイイ。

特に憧れだったカップルの先輩が、あたしには居た。


記憶に残っているのは1つだけだけど

いつも会うと彼女が肩車をしてもらってた。

買い物でもお散歩でも。。。


あたしはそれを見ると、いつも「大事にされてるんだな~」と思う。

離したくないっていう彼氏の気持ちがまわりにも伝わってた。

羨ましいと思っていた。

でも中途半端に付き合っている、あたしと考にはできなかった。

1度も・・・


それからあたしは親との喧嘩が増えて家に帰らなくなった。


でも考の所には行かなかった。

優しい言葉をかけてくれるとは思えず行くことが出来なかった。


でも、1度だけ会いに行った時

持ってたカミソリで指を切ってしまった時の事は今も忘れない。

あの時、考はすごい心配してくれた。

家の近くだったからお母さんを呼んでくれて手当てをしてくれた事忘れないよ。


あたしは、考をちゃんと彼氏と思えたのは

この時からだったと思う。


それでも帰るところが無かったあたしは

考の所にも居れず、結局TAKUMAの家に入浸るようになった。


考には居場所を言わなかったし、会わなかった。

喧嘩になると思ったし、裏切りだとも自分でわかっていたから。


その頃、考は行方のわからないあたしを毎日探してくれていた。

あたしの両親と一緒に。

何年も経ってから、それを知った時は本当にごめんね。って思ったよ。考。

孝の家は初めて来たのに何だか落ち着いた。

たぶん。おばあちゃんの家に似てたから。


最初のうちは周りをきょろきょろしたけど、それにも飽きて

テレビを観ながらタバコを吸う。

13から吸ってるタバコは当たり前のように肺に入って

輪になって天井に上がってる。


少しして、だんだん眠気が襲ってきた。

「ダル~。このまま寝ちゃうとやばそうなんだけどな。。。」と思いつつ

体はユラユラし始めた。

「眠いならベットで寝れば??」

孝の一言についつい素直に従ってしまう。

「やっぱそうなるかぁ」と思った次の瞬間には

気持ち良い布団に誘惑されて記憶がなくなった。


うつろに目を開けると外は真っ暗だった。

もちろん、孝はあたしを腕枕しながら寝てる。

でも、いっか。と思いながらまた目を閉じてしまう。

2度目の夢の中、


次に目を開けた時には、すでに制服のワイシャツはボタンが空いていて

上から孝があたしを見ていた。

あぁ~。やっぱこの流れかぁ。

でも、あたしはたいして抵抗もしなかった。

寝ぼけてるのが、気持ちよかったし、いつもこんな風になると何も考えられない。

思考ストップしてる時に始めちゃうのってズルイなぁ。なんてちょっと思う。

でも一旦、流されてしまうと、もうそのまま進むしかなかった。

孝の手や口が上から下におりていく。

あたしは、だんだん眠気が覚めてしまうのを必死で抵抗しながら

まだ、夢心地でいさせてと願う。


それから後はまたボ~っとして孝の家から帰った。

帰りの電車に乗りながら、孝も悪いやつではないし、まっいっか。

なんて考えながら家に帰った。


こうして、この日から正式にあたしは孝の彼女になったんだ。


あれから何日かして、相変わらずいつもの友達と遊んでいると突然ケイタイが鳴った

ディスプレイには「考」の文字。

「ダルっ・・・」

「誰から?」

隣で友達のゆりが言った。

「学の先輩・・・ショウガナイ・・・・」


電話の内容は今から近くの公園に来い。って内容だった。

何で正直に話しちゃったんだろう。あたし。。。


結局、考の自転車の後ろに乗って家に連れて来られてしまった。

ゆりは大好きな学と居るからバイバーイって手をひらひらさせて

あたしを見送ってた。

ちょっと友情より愛情?的な気分だわ。


考の家は昔ながらの木造で屋根が何軒もつながってるような

懐かしい家だった。

ドアを開けるとすぐに階段で無言で上がっていく後ろについていく。

引戸のドアを一気に閉めた瞬間に考ママの声がした!

「考?!」

「あぁー。」

「帰ったら、ただいまぐらい言いなっ!」

「うっせーよ。」

考の口癖は「うっせーよ。」をよく言う。


部屋には今時、珍しい2段ベットがあってその下だけを使って寝ているらしい。

もう、荷物置きとしてしか使われていない上のベットには窓があって

そこにはやっぱり昔ながらのベランダとか隣の家がくっついて隣あっている。

そこをネコが苦もなく歩く姿に、あたしはボ~っとしながら

「これだけ屋根とががつながってたらネコも道路を歩くのと対して変わらないね。」

なんて思いながら、夕日の入るネコ専用道路を眺めていた。



これはあたしが初めて世間でいう、恋愛というものを知った最初の話。

あの頃あたしは怖いものなんて何も無かった。


死ぬことさえも怖くなかった。

だけど生きている事にも興味がなかった。

そんな時の話。


初めて孝に会ったのは、あたしが14の時だった。

仲が良い仲間と、いつものように放課後カラオケにいると

友達の学が突然「ちょっと出るわ」と部屋を出て行った。

どうやらそこには先輩が居たらしい。


そんな事は気にせず部屋で歌っていたけど、

トイレに行きたくなってあたしも部屋を出た。

そこに学と、その先輩は話をしていた。


とりあえず会釈をして、あたしも「はじめまして」って言って

2人の横を通り過ぎてトイレに行った。

孝の初めての印象は・・・ “鼻ピーかよっ。” だった。


あの頃、やたらとピアスを開けることが、はやっていて

仲間もクチピーなんかが付いてて当たり前だった。

あたしの耳にも両耳合わせて10個はピアスが軽く開いていて、

学と友達になったきっかけも、あたしが安全ピンでピアスを開けてあげたのがきっかけだったりする。

痛みに耐える事で我慢比べみたいなことをよくしてた。

今思えば、それは嫌なことがあった時の捌け口が他に無くて

ストレス発散だったりしたのかも。。。

ピアスをあけると気分転換になるみたいな・・・。


トイレを出て部屋に戻ろうとしたら

階段のところに孝だけが立っていた。

「ちょっと、いい?」

って言われてショウガナク孝と2人で階段に座る。

内心、めんどくさ。。。と思いながらも・・・

すると、孝がいきなり話し始めた

「彩さぁ。今日から俺の彼女だから。」

「はっ?!」

「だから、今言った事そのまま。」

「・・・・。」

内心、ありえないし。と思ったけど

1コ上の先輩の言うことは絶対。

断れない上下関係とかがあったりして、、、

もちろん、あたしの1コ下はあたしの言うことが絶対だったりする。


なぜか、あたしは今日から孝の彼女になった。




髪に触ること。

でも髪を撫でられることはもっと好き。


手を触ること

指の形を覚えるみたいに隅々まで触るのが好き。


「ぎゅっ」てすること

このまま時間が止まっちゃえばいいのにって思う。

でも、やっぱり抱っこされる方が好き。



朝、1番に思い出すのは他の人でも良い。

夜、眠りに付く時は最後にあたしだけを思い出してね・・・・


いつも最後のたった1人はあたしがいい。



タイムカプセルを見つけました。


開ける予定も約束もなかったけれど・・・


鍵は見つける為の少しの勇気でした。



1度、開けてしまうと元に戻すことは出来ませんでした。

戻そうなんて気持ちにはなれなかった。


今、欲しいものばかりが入っていたから。


どんなに努力しても手に入らなかったもの・・・


埋めるときに気づかなかった自分がバカだったと思う。



最初に開けたのは好奇心からだったのに。


もうしまうことなんて出来なくなってしまいました。


今も1番大事な宝物だったから。


もうなくしてしまうなんて出来ない。


だから大切にします。