今回のブログは、裁判知識のない方に、分かりやすく伝える技術を磨くために、言うなれば、自分自身の研鑽のために綴ります。
今回取り上げる事件は、東京地方裁判所では、原告の訴えが退けられ、現在、東京高等裁判所で争っているものです。
事件の内容は、
原告(訴えてる人):私にも持続化給付金を下さい!
被告(訴えられた人):あなたの事業は 性風俗関連特殊営業 ですので、ダメです。
原告:職業差別だ!
というようなものです。
僕のスタンスは、このような業種の方にも、持続化給付金を支給してあげるべきだ!というスタンスです。
↑に、判決文だけでなく、訴状 や 準備書面 なども公開されていますので、興味のある方は、アクセスして、資料をご確認してくださいね。
さて、裁判所とは、どういうところかというと、法律に基づいて、判断を下すところです。
もう少し生々しい話をすると、「法律に基づいて、好き勝手に、判断を下すところ」と言った方が良いかも知れません。
とにかく、法律、法律、という世界です。
たとえば、訴状 や 控訴状 についても、記載すべき事項が 法律 で規定されています。
訴状(そじょう)・・・ 地方裁判所に提出するもの
控訴状(こうそじょう) ・・・ 高等裁判所に提出するもの 控えの訴状!?
※ ともに、訴える内容を書いた手紙みたいなものです。
今回のブログのタイトルは、「原判決の表示」です。
これは、控訴状を作成する際に、必ず記載しなければいけないものです(民事訴訟法286条2項2号)。
記載すべき内容は、地方裁判所の判決にある 主文 を書き写すだけの作業です。
地裁判決の主文は、
主文
1 本件訴えのうち、確認請求に係る部分をいずれも却下する。
2 原告のその余の請求をいずれも棄却する。
3 訴訟費用は原告の負担とする。
と書かれています。
つまり、控訴状には、これを、そのまま書き写すだけなのですが、今回の 控訴状 の原判決の表示は、
第1 原判決の表示
1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
と記載されています。
どうでしょうか?
正しく書き写されているでしょうか?
この控訴状、弁護士が作成したものです。
しかも、控訴状には、6名の弁護士の氏名が記載されています。
さて、このブログを読まれた方は、どのように感じられたでしょうか?