ただ、売店は閉まっているものの、店内に明かりが灯った。
ライブカメラに映り、捺印をもらい、日課となったかまくら撮影↓。
すると、そこに救急車両が来た。
捺印所のおじさんにその旨伝えると、「さっき、転倒して動けなくなった人がいるって言ってたなぁ〜。アイゼンも装着せず、スニーカーだったらしいぞ。」と。
そんな話をしていたら、もう1台、救急車両が到着した。
同じ頃、見慣れない年配の方が、子供さん?とアイゼンなしで登ってきた。
顔の表情を見ると、かなり疲れ切っている。
時刻は、午後5時20分。
あと、30分もすれば真っ暗になる。
路面状態も、さらに悪くなる。
もし、アイゼンなし、ライトなしでの下山だったら...。
人の心配よりも、自分が無事下山できるか心配しなきゃ...。
冬の時期、百ヶ辻(もがつじ)を起点としたルートで登山した場合、下山は、どのルートも危険だ。
以前、同じような時間帯で、寺谷に下山した時、3合目付近の滝のところで、足を滑らせ、滑落した経験があるので、昨日も、どのルートが一番マシか慎重に選択した。
で、選択したのが、カタクリ尾根ルート。
というのも、経験から、遊歩道からの急な下り坂は、太陽に照らされ、雪が残りにくいことを知った。
ただ、土質が弱いので、気をつけなければいけないが...。
とにかく日没が迫ってきているので、急いで、カタクリ尾根のとりつきを目指した。
夕陽は、ホント、綺麗だった↓。
カタクリ尾根のとりつき↓。
雪がないでしょ?
昨日は、急な下り坂を降り切り、比較的坂が緩くなったあたりにある分岐点あたりまでは、問題なく下山できた。
分岐点をどちらに進むか、立ち止まって考え、左のジグザグルートを選択。
なんとか危険地帯を抜けれたが、馬の背ルートとの合流地点からライトを点灯させて、無事下山することができた。
ホッとしたところ、一組のカップルが近づいてきて、最終バスに乗り遅れたので、車に乗せて欲しいと。
もちろん、お断りをした。笑
だって、見知らぬ人を乗せ、僕の不注意で事故して、その人に怪我を負わせたら、面倒なことになるもんね。
タクシーを呼べばと伝えたところ、相当焦っていたのか、「警察に連絡したら、怪我していないなら、自分でなんとかしろ!と言われたんです。」と。
ん!?
言葉のアクセントが、どうも変...もしかして、外国人?
その後も、必死に、「車に乗せて下さい。お金払いますから。お願いします。」と、何度も何度も一方的に言ってきた、変なアクセントで。笑
女性の方を見ると、怯えきっている。
そりゃ、真っ暗なところで、駐車場に残ってるのは、僕の車だけ。
警察に連絡したら、塩対応。笑
なんだか面白くなってきて、頃合いを見て、車に乗せてあげることにした。
優しいでしょ、僕。
すんなり乗せてあげるより、男性が必死になってお願いしてる姿をみたら、女性は大切にされてるって感じて、嬉しいでしょ?
車の中で話を聞いたら、どうやら2人は留学生のようだ。
お昼12時頃から、登り始めたようで、下山してきたところと違う登山口から登ったとのこと。
登りで3時間、下りで2時間かかったようだ。
装備がいるってことも知らなかったようだ。
う〜ん...相当疲れ切っているようだが、このまま駅まで送ると、「親切な人がいて助かった。」と良い想い出にされるより、「金剛山、舐めてたら危険だぞ!」って思ってもらえた方が絶対にいいので、バまだ、バスがまだ来る停留所まで2人を届けた。
二人も明かりを見て落ち着きを取り戻した様子だった。
困ったことがあったら、そこの交番に行きなさいと伝えた。
さすがに、警察も面と向かっては塩対応もせんやろとは思うが...。
今年の金剛山は、気温が上がらず、路面状態が凍ったところが多々あり危険な状態だ。
金剛山登山するなら、装備は必須だからね!