昨日の金剛山登山だが、スタート時刻が16時40分を回っていた。

 

サクッと登ろうと、文殊中尾根ルートで山頂を目指す。

 

登ってる人なんていない。

 

下山者ばかり。

 

そりゃ、そうだな...と思いながら、登った。

 

捺印所に着いた時は、17時25分。

 

今日は、たくさんの登山客だったとのことだが、いつものご夫婦1組だけだった。

 

軽く挨拶を交わし、すぐさま下山を開始した。

 

念仏坂ルートで下山するつもりで、葛木神社の坂を登っていたが、突然、得体の知れない恐怖を感じたので、Uターンし、登ってきたルートと同じ文殊中尾根ルートで下山することにした。

 

最初は、平坦な道だが、ライトが照らされてる部分以外は、闇。

 

とにかくルートにライトを当てなきゃならないので、自分の位置から1~2メートルくらい先までしかライトの光は届かない。

 

寺谷の下山口を超えたあたり、道が細くなるので、慎重に足を運ぶ。

 

しかし、数メートル先の足元しか照らしていないので、自分がどこを進んでいるか分からない。

 

というのも、文殊尾根の特徴は、コース幅が広く、右端、左端、真ん中と、どこからでも降りれる。

 

いつもは、基本的に左端を進んで、途中で、真ん中を進み、また、左側に戻るような感じで下山しているが、昨日は、どこ?と考える場面が多かった。

 

しかも、慎重に歩いているため、いつもより時間がかかり過ぎ、自分の思ってる位置よりも、ずっと手前までしか進めていない状況だった。

 

こういう時、焦るのが一番ヤバいから、とにかく慎重に下山しようと思っていたら、

 

「えっ...ッ。」

「ここ...どこだ?」

 

Y字路の分岐点にいる。

 

リアルに数秒、固まってしまった。

 

確かに、どちらにも進める...道幅が広い...。

 

中尾根と西尾根との分岐点...だよな?

 

目印のベンチが見つからなかったが、左が文殊中尾根で間違いないだろうと判断し、そちらに進んだ。

 

いつ、馬場谷口との分岐点を過ぎたんだ?

 

アカン、アカン、集中せな。

 

なんとか、林道に出ることにできた。

 

沢に降り、沢の水で顔を洗う。

 

冷たくて気持ちがいい。

 

一人での下山は慣れてるはずなのに、暗くなると、ホント不気味だ。

 

それにしても、昨日の得体の知れない怖さは、いったい、何なんだ?