3 象のマスク

コートジボワール バウレ 木に着彩

Elephant mask Cote d’Ivoire, Baule

 

バウレの人々は、以前はガーナに住んでいた民族で、200年ほど前にコートジボワールに移住してきたといわれている。アシャンティと同じアカン語を話すグループで、元来はマスクを使う儀礼の伝統を持っていなかった。移住先の近隣に住んでいるグロやヤウレといった民族の影響を受けてマスクを作るようになったといわれている。バウレの仮面ダンスには必ず男女のペアが登場するのは、この世は男女の一対で成り立っているという考え方によるものである。このマスクは象を表現したもので、バウレ独特の静かな表情と洗練された柔らかな形を持っている。