75 オニ(王)の頭像

ナイジェリア イフェ ブロンズ AD12C~AD15C

King head “Oni” Nigeria, Ife

 

ヨルバの人々が住んでいる地域をヨルバランドと言っているが、イフェはまさにその中心地である。現在でもヨルバの人たちが自分の血統の正統性を説く場合は、先祖がイフェのオニ(王)であると主張する。この頭像には顔全体に縦線の瘢痕がある。これと同じ顔の頭像がナイジェリアのイフェ考古博物館にある。顔の筋肉が的確に表現され、このように薄く仕上げることは容易ではなく、最高の鋳造技術が伺える。頭部の穴は頭髪を植え込んでいたものと思われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

74 オニ(王)の頭像

ナイジェリア イフェ ブロンズ AD12C~AD15C

King head “Oni”  Nigeria, Ife

 

1910年にオクロンの森からいくつかのテラコッタとブロンズの頭が発見された。当初は、アフリカ美術らしくない、リアルな造形から、別の地域で作られたものと思われていたが、現在では11世紀から15世紀頃、この地域に固有の文化があったことが証明されている。いまだに、紀元前からのノック文化やイボ・ウクウ文化からの、連続性は謎である。この頭像はロストワックス製法で作られていて薄くしかも精密であり技術の高さを証明している。「オニ」と呼ばれる王の頭像であり、同じ顔つきの頭像がナイジェリアのイフェ考古博物館にもある。造形はリアリスティックで力強く、肌の柔らかさまでも表現されていて、生きているかのようであり、ギリシャや古代ローマの彫刻と同じレベルである。カーボンテストでは15世紀前後の制作とのことである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

73 オニ(王)の頭像

ナイジェリア イフェ ブロンズ AD12C~AD15C

King head “Oni”  Nigeria, Ife

 

「オニ」と呼ばれる王の頭像である。1910年にオクロンの森からいくつかのテラコッタとブロンズの頭が発見された。当初は、アフリカ美術らしくない写実的な造形から、別の地域で作られたものと思われていたが、現在では11世紀から15世紀頃、この地域に固有の文化があったことが証明されている。この頭像はロストワックス製法で作られていて、薄くしかも精密であり技術の高さを証明している。造形はリアリスティックで力強く、生きているかのようであり、ギリシャや古代ローマの彫刻に匹敵するものである。首はしわを横線だけで表現していて簡略化している。これは若いオニ(王)の頭像であろう。カーボンテストで15世紀前後の製作であることが証明されている。