5 蛇の頭上面「バンソニイ」

ギニア バガ 木に着彩

Headdress of snake “Bansonyi” Guinea, Baga

大蛇信仰はギニア全般に見られるが、このような大形の蛇の頭上面はバガのみである。バガは発祥の地であるフタ・ジャロンを離れたときからこの蛇の頭上面を持ってきた。そして敵対する部族を怖がらせたという。この頭上面「バンソニィ」は葬送儀礼や成人儀礼のときに、雌雄で現れ、踊ったり戦ったりする。バガの男は、この大きな彫刻を肩に乗せ、バランスをとって踊る。首から下はラフィアの繊維で作った衣装を着て、あたかも大きな蛇が踊っているように見せた。バガの人々は、大蛇を非常に恐れ、崇高な精霊と考えていた。これは、やや小型であるが、斜めに伸びた蛇の動きにはリアリティーがある。