花鳥風月
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―音―

空腹の限界…私はそれを経験した…

幾度となく…





私は九州から岐阜に出て来た…

今時珍しい裸一文で



職には就いたが、給料が出るまで一か月後、その間は不規則な勤務体系ゆえ、バイトすら出来なかった…




収入を増やすために、給料引きの会社の昼食を控え、ぎりぎりの生活を送っていた




それも、少しはキツかったが、祝日続きの三連休がやってきた



家には食べ物が何一つ無い…

あるのは水道水だけ…




その内恐ろしい程の空腹感が襲って来る



水をのんでも体の震えは治まらず…



寝ても胃の痛さに耐えきれず…



指は自然と内側へ縮んでいく…


目もかすむ………




意識朦朧の中、私の近くを一匹の蟻が歩いていた



ずっと見ているうちにあることに気付く




「蟻の足音が聞こえる…幻聴か?」




それから半信半疑でずっと耳を澄ませる


やはり聞こえる!




以前に聞いた事がある、人間は限界まで行くと五感が最大まで研ぎ澄まされると…




まさにその状態である



苦しさゆえ、こうなってしまったのか…



苦しいながらも感動であったことを今でも覚えている

―方言―

岐阜に住んで二年…


町並みに慣れてきて、生活も落ち着いてる。何不自由は無いけれど、最近気になってる問題がある…


言葉だ…方言である



私は九州弁から無理矢理こっちの言葉を使っている



自分でも使っていて訳が分からない…

何語か不明である…




年数が経てば自然とかわるのだろうか?



もう少し待ってみよう



―食―

食事をしてると、ふと思う…


「ホントに最近は何でも手軽に買えるし、色んなものが出回ってるな~」



「最近の若い奴等は自分で何かを採って自分の腹を満たした事があるのだろうか…」


自分のガキの頃は土地的にコンビニも無く、古びたスーパーが一軒あり、自販機なんてのは片手ほどしかなかった




周りは海と山、いつも、この二つが遊びのフィールド、場所が場所だけに、毎日が生傷だらけで、良く親には叱られてたものです。


遊んでる途中で腹が減れば、海へ潜り食べれる物を探し、山で遊んでる時は木の実を食べながら更に沢山なってる木を探す




自然と共存していると言うか、ほとんど野性児に近いかな。





体力も充分についたし、やはり都会の人間と比べて、感が鋭い。天気予報見なくても何となく判ってしまう




俺達の頃は食べれる物がなっていないか上ばかり見て歩いていたけど、今の子供は下しかみていない




流れる雲をぼーっと見る奴なんて今じゃ余りいないんだろうね…




時代は便利なものになったな…

楽になればなるほど、人は何かを忘れて行くんだろうね…



良くも悪くも、時代の流れっていうのは、人をどっかに導くものなのかな?




とにかく、食べる、寝る、大地に両足を踏ん張らせておく、これだけで充分だ。





後は流されるままに…
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