「新アリーナを争点に」⎯⎯先の市長選挙報道についてまわるマクラに疑問を呈してきました。実は、さらにその前、先の先の市長選挙(2020年)についても、同じことが言えるのでありまして・・・
本当はそうでなかったのに、何度も何度も繰り返し見せられ聞かせられることで記憶が上書き(改竄)される、というのは、実際、しばしばあることです。
●ソコが出発点ではないだろう!
中日新聞等が「豊橋市の新アリーナ計画をめぐる主な経緯」を掲載するときは、大抵〈2020年11月 市長選挙で「豊橋公園内の整備は白紙に」と主張する浅井由崇氏が初当選〉で始めています。
(中日新聞5/16-14東三河版)
新アリーナ関連の「経緯」をそこから始めること自体、問題ありです。
浅井氏が「豊橋公園内の整備は白紙に」と主張していたのは、2020年時点で既に「前段」があったからに他なりません。
ただ、一般市民の多くがそこに関心を持っていたかというと、そういうことでもなく。
だからこそ、選挙において、それを最優先の判断材料として投票したという人は、そう多くはなかったと思います。
もともと「新アリーナ反対」しか頭にない人は別として・・・
2020年市長選挙当時「争点」として語られていたのは、主に、既に3期務めていた佐原氏の「多選批判」と、佐原氏の責任を問うのが妥当かどうか怪しい「ユニチカ疑惑」でした。
新アリーナについては、争点でないことはない、くらいの比重だったと思います。
「白紙に」とか「ゼロベースで」とか言うのは、現職と差別化するための政治的常套句みたいなところもありますし。
とはいえ「豊橋公園以外で」は、いかにも失言でした。ソレを言ってしまえば、白紙でもゼロベースでもなくなります。
実際、この発言ゆえに、新アリーナ推進は「公約違反」だという批判が付きまとうものとなってしまいました。
そうした、事実の一側面のみを強調した報道が繰り返されるうち、2020年においても、有権者の多くが「豊橋公園内の整備は白紙に」を最優先とし、それを支持した、かのような錯覚が起きているのです。
挙げ句「4年前の選挙でも中止を掲げた候補が当選した。2回の選挙で市民はアリーナを望んでいなかった」(長坂氏)という嘘(極々控えめに言っても牽強付会)が罷り通るようになってしまいました。
まさに「嘘も百回言えば・・・」というヤツです。
そんなこんなで、本来必要のなかった住民投票に至ったのですから、まあ、何とも、ケシカラン話だなと、改めて思う、今日此の頃です。
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2020年当時の「空気感」が滲む拙記事です。お時間あれば。
争点らしきものが無いことも無いのですが(アリーナ建設とかユニチカ跡地とか)、さて、どうなんでしょう。
佐原さんが当選すると4期目となるわけで、そこら辺の多選批判や「もう飽きた」という意味での浮動票がどれくらい出てくるか、っていうのが見どころですかね。