インテリジェントロックダウン日記 | Mevrouwのブログ。。。ときどき晴れ

新型コロナウイルスが猛威をふるい、

世界中で大混乱が始まってから、

私自身も戸惑いと不安と不便さのなかで何もまともに考えられていなかった。

今もちゃんとは考えていないかも。

 

とりあえず、備忘録としてはここオランダでロックダウンが始まった3月に遡ってみたい。

 

3月1日はGentにオペラを見に行った。

この頃オランダ南部で感染者急増


3月7日はEindhovenにジャルスキーのコンサートを聴きにいった。

まさにギリギリのタイミング


3月12日、ルッテ首相が会見し、テレビを通じて3月末まで100人以上の集会等を禁止した。


それより1週間ほど前に握手をやめようとテレビで訴えた首相なのであったが🤭自分でそれを忘れて公衆保険局の代表とうっかり握手してしまったのであった。



これでオペラやコンサートは少なくともしばらくは見られないということがわかって落胆。


3月13日は自分の所属するコーラスクラブの活動が一旦停止とされる。

まだカフェは開いていたのでメンバーとお茶をして解散。

次男は大学で実験をやって帰ってきた。


3月15日はとうとう希望を抱いていたリエージュのオペラも中止。

それでアムステルダム市内の映画館に1917を見に行った。お客さんは他に3人

帰ってきたらルッテ首相が会見し、飲食店や劇場、映画館すべて18時より閉鎖と発表された。

(やっぱり。映画を見に行けたのはギリギリのタイミングだったのだった。)

外でも他人とは1.5メートルの間隔をあけること。

スーパーマーケットの買い物は可

買い物は一人ででかけること

体調の悪い人は自宅をでないこと

 

翌日からスーパーで買いだめがはじまり、棚が品薄になって不安を覚えた。

トイレットペーパーも売り切れだけれど、自宅には少し買い置きがあったので慌てないでいようと決意。



近所のハラルのお店で良質な肉と野菜がふんだんにあることを再発見し、

週に1、2度、そこでたっぷり買い物。

一日3食、家族3人がそろって食卓を囲むことになったので、いちにちじゅう台所に立っている感じ。

夫は在宅勤務、息子もオンラインでの大学授業となった。

私も仕事はしばらく来なくてよろしいとなり、ピラティスも合唱もオランダ語教室も今季はもう終わりとなった。



飲食店閉店に追い込まれたが配達できるお店はテイクアウトとデリバリーに切り替えていた。



所得補助が受けられない人のために食料品店の中には「お困りの方はお持ちください」と書いて店も外に野菜や果物を置いていた



家族3人、ずっと家にいる状態。

しかし、ありがたいことに、オランダは首相のいう「インテリジェントロックダウン」なのだった。

つまり、外にでてもよろしい。

群れなければ、そして屋外であればいつでも自宅を出て良いのだった。

それで犬の散歩やジョギングは人混みを避けていればめいっぱい楽しむことができた。ここは田舎なので狭い歩道でも混み合うことなど全くなくて安心


3月20日になって、露天市は再開許可された。

新鮮な魚や果物を入手できるようになってほっとする。




3月23日、ルッテ首相会見。集会禁止は5月31日まで延長。

美容理容店はお達しがあるまで閉鎖。

家族でなければ3人以上集まるのは禁止。

でかけるときは一人で。

スーパーは一人ずつカートやカゴを使用

1.5メートルルールは必ず守る


3月24日 自動車のAPK(車検)予約をいれていたのだが、これは問題ない。

店舗もガレージも通常通りとのこと。ただし他人との距離は1.5メートル以上。

内職は復活し、ぼちぼち仕事もらえてほっとする。

ジョギングは自由なのでこれまでより頻繁にでかけるようになった。

ただし、人とすれ違うのはなるべく避けるため、すいている時間帯を選ぶ。


ヨーロッパやアメリカのオペラ座がすべて公演中止となり、過去作品のストリーミングをしてくれている。

それがかなり充実しており、無料のところがほとんどで申し訳ないほど。

時折寄付するけど、やっていけなくなって彼らが公演してくれないことにでもなったら悲しい。


プーチンも会見して国民に家にいろと訴えた



復活の日とペストを読んだ。

デカメロンも読みたいところ

自宅のケーブルテレビの有料スポーツチャンネルを解約した。サッカーもやっていないから。


4月1日 フロリダでも外出禁止令がでて、長男が留学している学校もすわ閉鎖かと慌てたらそこはやっているとのこと。


4月5日 日本で親戚の人が亡くなったがお葬式が本当に難しく、家族のみとなってしまったとのことだった。


だんだんロックダウン状況に慣れてきた。

というか、私の住まうところは緑豊かで運河もそこここに走り、美しいのであるが、

その自然豊かな町を歩いたり走ったりできる幸せをますます噛みしめるようになったのだ。



もし本当のロックダウンで外に一歩も出られない状況だったら鬱になっていたかもしれない。



4月12日 スカイプでオンライン飲み会初参加 楽しい。

が、ずっと座っているのはそもそも苦手で、途中で犬の散歩にでて歩きながら話した。これはとても心地よい。


レストランが様々なデリバリーやテイクアウトを始めたので色々注文してみることに。

しかし家にいる時間長いので料理に力をいれるようにはなった。


4月22日 オペラやコンサートはまだまだ再開できそうにないのでせっせとストリーミングを見る。

歌舞伎座もとうとう無料配信をしてくれたので拝見した。ありがたい


4月23日 飲食店が閉まっているため、花卉業界がピンチだ。花が安くなっているので毎週買う。




4月27日 国王の日であるが今年はフェスティバルもフリーマーケットも中止。

遠くに越した友人が誰にも会えず辛いというので車を飛ばして会いに行った。

犬も連れて行って一緒に散歩し、かなり気晴らしになったようだ。


4月28日 DIYの店が開店許可でて大賑わい。大型ごみ持ち込みも増えているらしくゴミステーション激混み。


学校の卒業試験が中止 インターナショナルバカロレアも中止 普段の成績に従って教師の裁量で合否が決まるとのこと

大学1年は全員2年に進級(これは成績悪かった人にとってはとてもラッキー 退学免除となったわけだから)


5月6日 テレビでルッテ首相とデ・ヨング大臣が会見。コロナ規制が緩和されるとのこと。

「5月11日から美容院理容店開業許可 小学校半数ずつ再開 6月1日から中学校再開 30人未満の劇場再開

7月1日から100人までオッケーになる予定 9月1日からサッカーを無観客で再開」とのこと

次男はチームプロジェクトに突入したがオンライン継続。 10人の仲間とチャットしながら計算やら図面作成やら。

朝9時から夕方6時まで、昼食休み以外びっちりPCの前にいる。

ネットで安定して作業できるように30メートルのランケーブルを買ってきて繋いでいた。


5月16日 陽気がよくなったこともあり、人が大勢外に出始めた。

公園にも人が続々。しかしそれを見越してすでに当面バーベキュー禁止の看板が出ていた。




川沿いを走るときも散歩している人が多いのですれ違うときは歩いて、10メートル以上離れてから再び走る。

新しいPCを買った。誰しも同じことを考えるらしく、これという良さげな商品は売り切れている。


5月25日 近くの大掛かりな道路工事がようやく終了。交通量が少なくなっていたのではかどったらしく工事の遅れはなかった。


6月2日 昨日から公共交通機関も不要不急以外でも利用可に。そして美術館再開。ただし時間帯枠で要予約。さっそくライクスミュージアムに予約して行った。

訪れる人は少ないので19世紀絵画のエリアなど貸切状態。



アムステルフェーン市ではコロナ犠牲者追悼式が開催された。市長他数名のみ参列。モニュメント作られたのでお参りしてきた。


6月15日から欧州内の移動が可能になった


6月16日 新物のハーリング(塩漬けニシン)が出てきたので早速味わう。こういうのはコロナでも売っているので嬉しい。



6月17日 日本でも音楽祭をストリーミングでやっているのでありがたく聴いた。


6月18日 再開して1ヶ月たった美容院を予約。ものすごく混んでいたけどようやく落ち着いてきたということだった。


6月26日 DNOでリサイタル再開。お客を数十人に絞って歌手1名とピアノ1名 弦楽カルテット一部登場

トーマス・オリーマンで、ものすごいファンではないけれど3ヶ月半ぶりに生で演奏を聞けて感激した。モルゲンはほろっときた。


6月28日 自転車を酷使しているためタイヤパンク 自転車屋さん激混み 3月以来、自転車とスクーターが売れに売れているらしい。


7月1日 コンセルトヘボウサマーセッション再開。休憩なしの1時間程度の公演を入れ替え制で2回やる方式。

かわぎりはピアノデュオのユッセン兄弟。「僕らもずっと聴衆が恋しかった。こうして皆さんの前でまた弾けて嬉しい。」

若い人たちの演奏はまた格別である。




7月2日 DNOでのリサイタル第二弾に自転車で行く。 レネケ・ルイテン。本当にこの人はオペラ歌手!


7月4日 北教会の演奏会も再開。さっそくテオルボリサイタルへ。4ヶ月ぶりにトラムに乗った。マスク着用が義務なのでマスクして。違反すると95ユーロ罰金。


7月5日 コンセルトヘボウで初めてオーケストラ演奏再開。この日はラジオフィル。


7月6日 アパートのペンキ塗り作業が再開

市民広場でコロナ犠牲者追悼会 市長と数名のみ列席。モニュメントと花輪があるのでお参りに行った。


7月16日 気温があがってきた。人々も気が緩んできたようだ。レストランも座席を限定して再開されているので焼肉屋に。テーブルは半数ほどしか入れず。閉店や限定営業の間所得補助が政府から支給されるとはいえ飲食店大変だろう。


7月25日 食品業者などが全身に消毒スプレーを浴びている様子がニュース映像であった。


7月26日 映画館再開しているのでリストアされた男と女を見に行った。お客さんはぽつぽつ。もっともコロナ以前から映画館は空いていた。


7月29日 ミュージックヘボウも再開。さっそくピアノとソリスト4名のコンサートへ。トラムででかけた。


8月3日から6日、家族3人と犬連れ、車でノルマンディに旅行。 

キッチン付きのコテージを予約。薪をつかってバーベキュー三昧。食材もいいので美味しい。

田舎で人が少ない。ただし、上陸作戦のオック岬は混んでいる。

コロナでこれだけ人がいるってことはきっと普段はもっと観光客で溢れているのだろうと思った。

ユタビーチの方はすいていて良かった

帰りに寄ったエトルタはビーチ混み込み



8月12日 オランダでは観測史上30度以上が8日以上続いたという記録を更新。暑いので流石にエアコン欲しいほど。

ウイルスは暑いと広がりにくいらしく、感染者の数は増えていないがその代わり暑さで倒れる人が多いらしい。


8月16日 ヨーロピアンユースオーケストラの公演でコンセルトヘボウへ。ベアトリクス王女もいらしていた。オケのメンバーはもちろんオランダ人中心。


8月20日 まだ暑い 小学校は夏休みを切り上げて新学期(学年)が始まった


8月26日 ユトレヒトのTivoliVredenburg再開。こんどは6ヶ月ぶりに列車に乗ってでかけた。

18世紀オーケストラとルーシー・ホールシュの公演。素晴らしい。客席には本当に50人ほどしか入れていない。贅沢だ、としみじみ。




8月30日 アムス中心部の映画館にコックと泥棒~~を見に行った。

ネットで予約していったが、入り口で「もう満席だから」と断られている人がいた。

当日券買おうとしていたらしい。映画館で満席になる映画は少ない。

とはいっても映画館も例によって3分の1しかお客を入れられないのだった。すぐ満席になるはずだったのだ


ルッテ首相テレビ会見 自宅へ呼べるお客さんは6人までと減った。ディスコやナイトクラブは引き続き営業できない


9月1日 ユトレヒト古楽祭がかなり公演数削ったものの開催中。さっそくひとつユトレヒトまで見に行った。

今回は特別にアムステルダムやデルフト、数箇所に分けて公演を開催した。それでアムスのものも聴きに行った。


9月5日 コンセルトヘボウの土曜マチネ再開。マスカーニの地味オペラ。6ヶ月ぶりに合唱の生演奏である。

感動して涙がでたのはいうまでもない。


合唱は男女合計30名ほどでポディウム席を使って並んでいる。

オケ小ぶりだがそれでも舞台いっぱい。ソリストも結構いた。


しかし この状態がいつまで続くのか全く見えないので心は晴れぬままである。