Stopera
- Muzikale leiding
- Andrea Marcon
- Regie
- Richard Jones
- Decor en kostuums
- Ultz
- Licht
- Mimi Jordan Sherin
- Choreografie
- Lucy Burge
- Regie poppenspel
- Finn Caldwell
- Ontwerp poppen
- Nick Barnes en Finn Caldwell
- Concerto Köln
- Koor
- Koor van De Nationale Opera i.s.m. jonge zangers in het kader van De Nationale Opera «talent»
- Instudering
- Ching-Lien Wu
- Re di Scozia
- Luca Tittoto
- Ariodante
- Sarah Connolly
- Ginevra
- Anett Fritsch
- Lurcanio
- Andrew Tortise
- Polinesso
- Sonia Prina
- Dalinda
- Sandrine Piau
- Odoardo
- Christopher Diffey
- Poppenspelers
- Sam Clark, Kate Colebrook, Louise Kempton, Shaun McKee
昨年の夏にエクス・アン・プロヴァンスで演じられたプロダクション。
ネットで見たとき演出があんまり好きではないと感じていたけど、
コノリーとピオウの生は逃せないのででかけることにした。
結論としては、本当に行ってよかった。
もし聴かなかったらきっと後悔していただろう。
舞台がスコットランドの小さな漁村におきかえられていて、
アリオダンテは漁師で、ジネブラは親方の娘。
ポリネッソは牧師なのだが中身は変態。
セットは始終同じで、親方の家。
中央が客間にもなる大きな部屋、左に台所と勝手口、右がジネブラの部屋。
部屋を仕切るドアはドアノブと下側の枠だけで表される。
ドアは見慣れるまでとっても変。
アリオダンテの衣装は船乗りのごわごわセーターと幅広ズボン。
こう書いていくと、やっぱりビジュアル的に美しくないなあと思ってしまう。
味付けがあるのはマリオネットで、
バレエ部分にアリオダンテとジネブラの人形を使った寸劇が供される。
安易なプロジェクターを使わず、マリオネットを持ち込んだのは面白い。
この演出・ドラマツルギーでは、アリオダンテは人の良すぎる漁師のにいさんで、
ポリネッソは牧師の皮をかぶったヘビメタ風変態。
ジネブラは恋人の操を信じないアリオダンテに呆れて最後には家出をする、
という話になっている。
アリオダンテが失意のあまり自殺した、という知らせがあったとき、
マリオネットでは
「ジネブラが恋人を裏切ってほかの男と一夜を過ごすとは。
そのような破廉恥な娘は
家をでてヒッチハイクをして都会に行き、
やがてストリップダンサーになる」、
という寸劇が見せられる。
そしてジネブラは最後、大団円のコラールのあいだに、
示唆されたとおり、独り荷物をまとめてヒッチハイクする、というエンディング。
どっちかっていうとオペラの読み替えは、
よほどうまくできていない限り好きではないので、
こういう王室ものを漁村に置き換えるのはちょい無理じゃね?
と感じてモノガタリに入っていけない、と私には思えて仕方がなかった。
が、アムステルダムの聴衆は柔軟性が高いので、
この読み替えと演出はかなり受けて笑いがでていた。
私が残念なのは、なにより、
アリオダンテがただのアホに描かれているというところ、
それは悲しい。
サラ・コノリーが絶望しつつ、
あるいは最後には喜びに震えつつ、素晴らしく歌いあげるのに、
なんたる失礼な読み替えなのよ、もう!
と、腹立たしいのであった。(そうだ、私がこの演出が嫌いなわけはこれなのだ)
まあ、しかし、演出上のショボい印象などものともせず、
コノリーは堂々と、そして美しく歌った。
スケルツァ・インフィダは、これまで私が聴いたどの演奏よりも、
素晴らしく、感動的なものであった。
それはコンチェルトケルンの演奏もよかったというのもあるだろう。
ピオウは気の弱いおどおどとした女中という設定だが、
これもまたそれをうまく演じつつも、歌は気品があり、
王家の侍女の風格を持った歌唱であった。
この人の声は大きいというわけではないのに、
音の膜で包み込むような広がりがあって、
ただただ、聞きほれるばかり。
プリナは、歌としてはそれほど好きになれないが、
この人の変態ぶりはすごいので見応えはある。
たいした役者だなと思う。
コンチェルトケルンとマルコンの指揮も
文句のつけようがなかった。
しょぼい漁村という設定を払拭できるほどに、
スリリングでメリハリがあり、そして格調高い音楽を作ってくれた。
テオルボとギターがなんといっても小気味良い。
テンポも心地よかった。
このオーケストラと歌い手のみなさんのおかげで、
ちゃんと王子と王女の物語を聴かせていただけた、と思う。
休憩中に隣のオランダ人ご婦人と話がはずんだ。
家族でいらしていたようなのだが、私に声をかけてくれた。
(たぶん私がずっと息をのんで集中して観ていたからだろう)。
DNOの演目はほとんど欠かさず観ているとのこと。
しかもヘンデルとモンテヴェルディが好きだというので、
私も出来る限り観に来てます。バロックが好きです。
モンテヴェルディのオルフェオやヘンデルのジュリオ・チェーザレ、
よかったですよね~、
ピオウはクレオパトラのときと全く違う役だけど、
素晴らしいですね~!
と、キャピキャピ。
彼女はどうみても年金世代だし、私もおばはんなんだが、
少女のように楽しく話した。
いつも1人でオペラを観に来るが、
隣の席の人とこんなに話をしたのは初めてかも。