【テーマ】 「 異体同心(いたいどうしん) 」 【ご法門】 「 中々(なかなか)に みのり弘(ひろ)むる 邪魔(じゃま)ならん 異体異心(いたいいしん)の 人(ひと)の多(おお)きは 」 【御題】 「 人数(にんずう)の多少(たしょう)にはよらず、異体同心(いたいどうしん)は御弘通(ごぐずう)の基本也(きほんなり) 」 【御指南】 「異体同心抄云(いたいどうしんしょうにいわく) 周武(しゅうぶ)の八百人(はっぴゃくにん)ハ 軍(いくさ)ニ 勝(かち)ぬ殷紂(いんちゅう)の七十万騎(ななじゅうまんき)ハ まけたりと云々(うんぬん) 」 【御指南】 「 御弘通(ごぐずう)には人の多少(たしょう)をいはず 信心堅固(しんじんけんご)の人を貴(たっと)む 」 【大意】 「 お互い佛立信者にとって、大事なご弘通ご奉公をさせていただくとき、その思いはあっても、一人ひとりの心がバラバラであってはかえってご弘通の邪魔、障害(じゃま、しょうがい)となります。そんな人たちを異体異心の人といい、なんと多(おお)いことか。これではいけません。人数の多い少ないではない。皆が心一つになって異体同心のご奉公(ほうこう)をさせていただくことこそが、ご弘通ご奉公を成就(じょうじゅ)するうえで最も大事なことであるとお示しの御教歌です。 」  ➡ どのような宗旨・教えもその教えを弘(ひろ)める事が願いだと思います。当宗には総願というものがあって、《 願わくは正法興隆世界平和(しょうぼうこうりゅうせかいへいわ)、天長地久国土安穏万民快楽(てんちょうちきゅうこくどあんのんばんみんけらく)、一天四海皆帰妙法(いってんしかいかいきみょうほう )、後五百歳中広宣流布無令断絶(ごごひゃくさいちゅうこうせんるふむりょうだんぜつ)。弘通広宣(ぐづうこうせん)、折伏成就(しゃくぶくじょうじゅ)、当宗繁栄(とうしゅうはんねい) 》 を毎回御祈願させていただきます。個人個人にそれぞれの願いがあって御利益をいただくために信心をされていると思いますが、信心の母体である妙法の教えが繁栄(はんえい)しなければ個人の願いもむなしいものになってしまいます。この妙法が盛んになって世界中が平和で末永(すえなが)く安穏(あんのん)に暮らせる様に、妙法にあらゆる世界の人々が帰依(きえ)するためにこの教えを他の人に弘め、信者それぞれが他の人を教化折伏(きょうけしゃくぶく)をして当宗を繁栄させてくださいと願っています。この目的のために心を合わせて自他共(じたとも)に御奉公することが異体同心であって、自分一人の御利益を願い全体のことには関心(かんしん)を示さないとか異を唱えるる人は異体異心で、御弘通の邪魔になると説かれています。御利益談では何度も謗法を重ねる家に足を運び、考え方の間違いを折伏しても聞き入れないところには御本尊を回収してお寺から省き、残った人達が結束して発展したお寺のお話がありました。ありがとうございます。