ビジネスマネジャー検定試験 苦手な計算問題を克服 後編

ビジネスマネジャー検定試験で頻出計算問題必要な計算式を集めました。後編では「貸借対照表の基本」「経営分析に必要な計算式」、加えて簡単な練習問題です。

 

計算問題計算を間違えなければ確実に点数が稼げます

 

ビジネスマネジャーとしても必須の知識となりますので、1点でも多くもぎ取って、合格を勝ち取ってください。

 

前編と後編、計算問題を繰り返し、計算式の理解し、試験への合格を確実にすると共に仕事に生かしてください!!

 

(前 編)

ビジネスマネジャー検定試験 苦手な計算問題を克服 前編

事業損益の把握、人件費の管理、損益計算書の基礎

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目次(ページ内リンク)

ビジネスマネジャー検定試験

苦手な計算問題を克服(後編)

 

4.貸借対照表の基本

【図解】「貸借対照表」

・資産の部

・負債の部

・純資産の部

例題(解答と解法)

 (1) 自己資本比率

 (2) 負債比率

 (3) 固定比率

 (4) 固定長期適合率

 (5) 流動比率

 

5.経営分析に必要な計算式

(1) 事業の損益(売上と費用)

(2) 付加価値分析

(3) 付加価値分析と労働分配率

(4) 収益性の分析指標

(5) 効率性の分析指標

(6) 安全性の分析指標

(7) 損益分岐点の分析指標

・例題1

・解答と解法

・例題2(損益計算書応用編)

・解答と解法

 

4.貸借対照表の基本

 

これは問題ではありません。見方の確認です。

小さくて見にくくて申し訳ありません。表をクリックすると拡大できます。

 

 

例題:下記の貸借対照表からの出題です。下記の問題を解いてみてください。分からなくても、大丈夫です。計算式は「5.経営分析の計算式」にあるので、それを見ながら解答してみてください。

上記の貸借対照表を見て、各項目のパーセンテージを算出してください。小数点第2位を四捨五入してください。

(1) 自己資本比率

(2) 負債比率

(3) 固定比率

(4) 固定長期適合率

(5) 流動比率

 

解法と解答

 

 

(1) 自己資本比率

 総資本に対する自己資本の割合。 

  総資本=自己資本+負債

      自己資本=純資産

 

 (2,005,500(自己資本)÷3,055,200(総資本))×100

 ≒65.6%

 

 

(2) 負債比率

 純資産(=自己資本)に対する負債合計の割合

 

 (1,049,700(負債合計)÷2,005,500(自己資本))×100

 ≒52.3%

 

 

(3) 固定比率

 純資産(=自己資本)に対する固定資産の割合

 

  固定資産=建物+車両運搬具+什器備品+土地+

営業権+投資有価証券+関連会社株式

 

 固定資産=555,000(建物)+3,000(車両運搬具)+36,000(什器備品)+774,000(土地)+15,000(営業権)+107,400(投資有価証券)+1,006,800(関連会社株式)

 =2,497,200

 

 (2,497,200(固定資産)÷2,005,500(自己資本))×100

 ≒124.5%

 

 

(4) 固定長期適合率

 固定負債と純資産(=自己資本)の合計に対する固定資産の割合

  固定負債=社債+退職給付引当金

 固定負債=565,800(社債)+156,000(退職給付引当金)

 =721,800

 

 {2,497,200(固定資産)÷(2,005,500(純資産)+721,800(固定負債))}×100

 ≒91.6%

 

 

(5) 流動比率

 流動負債に対する流動資産の割合。

  流動負債=支払手形+買掛金+未払金+未払費用

  流動資産=現金預金+売掛金+有価証券+棚卸資産

 

 流動負債=6,000(支払手形)+196,500(買掛金)+93,000(未払金)+32,400(未払費用)

 =327,900

 

 流動資産=150,000(現金預金)+69,000(売掛金)+216,000(有価証券)+123,000(棚卸資産)

 =558,000

 

 (558,000(流動資産)÷327,900(流動負債))×100

 ≒170.2%

 

 

5.経営分析に必要な計算式

 

計算式の一覧です。確認用に役立ててください。最後に簡単な練習問題もあります。

 

画像が小さくて見づらいときは、画像をクリックすると拡大することができます。

 

計算式の解説は見づらいので、各項目の一番下に一括して改めて文字に書き起こしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

総資産利益率(ROA):経営資源を活用し、効率的に利益を得ているか分析。高いほど、良好。

 

自己資本利益率(ROE):株主の出資金を活用し、効率的に利益を上げているか分析。利益率が高いほど、良好。

 

投下資本利益率(ROI):投資に対する利益を分析。利益率が高いほど、投資効率が高く、有利な投資。

 

売上総利益率(粗利率):売上高に対する売上総利益(粗利)(=売上高-売上原価OR製造原価)の割合。利益率が高いほど、利幅が大きく、良好。

 

経常利益率:売上高に対する経常利益(=営業利益+営業外利益-営業外費用)の割合。会社の収益性を総合的に判断する指標。利益率が高いほど、良好。

 

営業利益率:売上高に対する営業利益(本業での利益)の割合。利益率が高いほど、良好。

 

売上原価率:売上高に対する売上原価の割合。原価率が低いほど、良好。

 

 

 

総資本回転率:総資本(負債+純資産)に占める売上高の割合。回転率が高いほど、効率が良好。

 

固定資産回転率:固定資産(建物・土地等)が売上高として年に回転する割合。回転率が高いほど、効率が良好。

 

流動資産回転率:流動資産(現預金、売掛金など)が売上高として年に回転する割合。回転率が高いほど、効率が良好。

 

 

 

自己資本比率:総資本(負債+純資産)に対する純資産(自己資本)の割合。比率が高いほど、経営安定度が良好。50%を超えていることが理想。自己資本比率が低い=純資産(自己資本)の割合が低い=会社の儲けが少ない=借入体質を意味。

 

負債比率:純資産(自己資本)に対する負債合計の割合。比率が低いほど、経営状態が良好。

 

固定比率:純資産(自己資本)に対する固定資産(建物・土地等)の割合。比率が低い(100%未満)ほど、過剰投資が少なく、良好。長期支払い能力を示す指標。

 

固定長期適合率:長期資金で固定資産(建物・土地等)が賄えている割合。比率が低いほど、良好。

 

流動比率:1年以内に返済する必要のある負債(短期借入金、買掛金)で、1年以内に現金化可能な流動資産(売掛金、受取手形、棚卸資産)が賄えている割合。100%を超えていれば安全(120%~130%)は必要。短期支払い能力を示す指標。

 

 

 

損益分岐点比率:実際の売上高に対する損益分岐点売上高の割合。比率が低いほど、良好。

 

安全余裕率:実際の売上高と損益分岐点売上高に対する実際の売上高の割合。余裕率が高いほど、良好。

 

ちょっと図が多く見づらくなってしまいました。解説部分があまりにも見づらかったので、もう一度、文字に起こしました。

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例題1

(1) 人時生産性を、下記の条件で求めてください。

 付加価値(売上総利益)1,000万円、月間総労働時間5000時間の職場。

 

(2) 労働分配率を、下記の条件で求めてください。

 給与額2,500万円、付加価値(売上総利益)18,000万円、総人件費は給与額の180%。

 

(3) 労働生産性を、下記の条件で求めてください。

 売上高1億円、付加価値率(売上総利益率)20%、従業員数20名

 

 

解法と解答

 

(1) 人時生産性:

 10,000,000(売上総利益)÷5,000(総労働時間)=2,000円

 

(2) 労働分配率

 25,000,000(給与額)×180%=45,000,000(人件費)

 

 (45,000,000(人件費)÷180,000,000(付加価値=売上総利益))×100=25%

 

(3) 労働生産性

 100,000,000(売上高)×20%(付加価値率)

 =20,000,000(付加価値=売上総利益)

 

 20,000,000(付加価値=売上総利益)÷20(従業員数)

 =1,000,000円

 

 

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例題2:前回の損益計算書の基礎問題の応用編です。

今回は上記の計算式を使用して、「売上総利益率」「営業利益率」「経常利益率」「売上原価率」の4つを求めてください。

 

 

解法と解答

(1) 売上総利益率

売上高に対する売上総利益の割合。

 

 (240,000(売上総利益)÷400,000(売上高))×100

 =60%

 

(2) 経常利益率

 

売上高に対する経常利益(=営業利益(=売上総利益-販売及び一般管理費)+営業外収益-営業外費用)の割合。

 

 (160,000(経常利益)÷400,000(売上高))×100 

 =40%

 

(3) 営業利益率

 

売上高に対する営業利益(=売上総利益-販売及び一般管理費)の割合。

 

 (140,000(営業利益)÷400,000(売上高))×100 

 =35%

 

(4) 売上原価率

売上高に対する売上原価の割合。

 

(160,000(経常利益)÷400,000(売上高))×100

 =40%

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-ビジネスマネジャー検定試験Ⓡ(計算問題前編)-

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