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【自分で開けられない扉が開く時③】
大人の私に
「泣いていていいよ。」
と言われ、イメージの中の私は、気が済むまで泣きました。
ひとしきり泣いたら、いつの間にか、近所の公園の場面に移りました。
ブランコに揺られながら、ぼんやり空を眺めていました。
(お母さんがいない。)
(何も言わずに、いなくなった。)
(話してくれれば分かるのに、何も言ってくれなかった。)
また、泣きたいという感情がわきおこりました。
でも、それを押し込めました。
私はもう一度、大人の自分をそこに送り込み、同じように「泣いていいよ。」と、言いました。
3才の自分は「なぜ、だまって行ったの。」と言って、泣きました。きちんとした対応をしてくれなかったことがショックだったのです。
大人の私は
「そうだよね、それはいやだったよね。でも、お母さんは、自分が5才以前の記憶はないから、話すのは無駄だと思ってたのだって。許してあげて。」
と、幼い自分を抱きしめながら話しました。
ひとしきり泣いて、落ち着いたところで、
「大丈夫だから、まっすぐ歩いておいで。」と、話しました。
「大人になったら、お母さんとも会えるから、安心して。」
その場面を最後に、リアルの私は、眠りに落ちました。
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次に気がついた時は、演奏会にいる自分に戻っていました。
時計を見ると12時を回っており、そろそろ演奏会が終わる時刻でした。
涙は落ち着きましたが、動揺を隠せない状態で、私は、ヨガマットから起き上がりました。心は激しく振動しており、言葉も出なければ、作り笑顔も出ません。
会話も上の空で、私は、会場を後にしました。
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一緒に演奏会に参加してくれたえみさんに、電車に揺られながら、この出来事を話しました。両親が離婚したあと、父の実家に引っ越したこと。
「生田の家には、もう帰らない。」
と、強がっていたこと。と、ここまで話して、ふと、電車の窓から駅名を見ると
「生田」
という文字が見えました。
「生田か。生田?生田?私が住んでいた町?」
かつて両親と一緒に住んでいた町です。
(生田って、こんな所にあったのね!)
と、驚きました。生田という名前しか覚えていなかったからです。そして、小田急線など、使わないので、ここに来たこともなかったのです。
演奏会が、生田から近いところで開催されていたことも驚きでしたが、ちょうど、
「生田というところに住んでいた」
と、話しているそのタイミングで「生田」が現れるミラクルにまた動揺しました。
「子守唄」と「生田」の組み合わせが、
『この体験は偶然ではないよ』
とメッセージをもらった気がしました。
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偶然ではない。
必然。
幼少期の自分を目の当たりにした私は、どう変化していくのだろうか。この体験を通して分かったことは、次のようなことでした。
『心の扉は、開けようとした時に開くのではなく、準備が整った時に開く』
『セラピーやカウンセリングで、その場ですっきり癒すことが全てではなく、その人なりの癒しの道、時間が必要』
ということでした。
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この出来事には、まだミラクルが繋がっています。
昨年、ニューヨークでブライアン・ワイス博士のワークショップに参加した時のことです。
サイコメトリーというワークをしました。
2人組になり、お互いに、アクセサリーや腕時計などを交換し、それを持って、心に浮かぶ事を相手に伝えるのです。
私と組んだ相手は、こう言いました。
「あなたは、いつも人の幸せを考えている。これからは、自分の幸せを考えなさい。自分にフォーカスしなさい。」
「あなたは、許していないことがある。女の人…誰か分からない、女の人が見える。その人を許して。」
ペアを組んだ人に、
「誰かに対して、怒っているとか、恨んでいるとか、思い当たる?」
と聞かれ、考えましたが、思い浮かびませんでした。
(誰の事だろう???)
以前の職場の人?
学生時代のだれか?
友人?
…誰だろう???
ワイス博士は、こう話しました。
「今すぐにわかる人もいれば、何年かたってから、分かる人もいる。」
今回のハープ演奏会で、3才頃の自分に戻って気がついたことは
「お母さんは、私に何も話してくれなかった」
ということが、とてもショックだったということでした。
それは、母への信頼が壊れた時だったのです。
会えない寂しさよりも、信頼の喪失が、私を苦しめていたのでした。
この感情を思い出したことで、私は母を許す事ができました。
思い出さないことには、できませんから。
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ヒプノセラピーの年齢退行(インナーチャイルド)のセッションは、何度も受けました。
ベテランのセラピストに何度受けても、何も出ませんでした。
それはつまり、
「癒すためには、時間が必要なこともある」
ということを示しています。
ワイス博士の言った通りでした。
そして、さらに、このようなメッセージも、どこからともなく聞こえて来ました。
「人が癒される過程を学べ」
心の仕組みを体験する為に、生まれる前から計画していた道すじであったかも知れません。
全ては、雲の上でソウルメイト達と計画していたということです。
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人生は、色々な角度から考えると、今持っている悩みが小さく思えてきます。
子守唄を鼻歌で歌いながら、皿を洗っている自分に気づき、人生は、面白いなぁと思った次第です。
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何人のソウルメイトが協力してくれたのか分かりませんが、みんな、ありがとう。