「ねぇママ、びっくりばっこってなに?」

「え? びっくり箱・・・じゃなくて?」

「いや、びっくりばっこ!」

「・・・びっくり箱、でしょ?」

「だ― か― ら、びっくりばっこ!!」














「ね―、大仏ってなんでつむじが2個あるの?」

「かみさまにきいてください」

「普通、1個だよ」

「それはかみさまに言ってください、ボクはわかんないから」








神様。どうして大仏の頭に2個、つむじを並べたんですか?









最近、私がとっても困っていること。

大仏氏、例えば電車の写真なんかを私に見せたい時、

「コレ、みて!」

って、すんごい近づけてくるのよね、私の顔に。

見えないから離して・・・いやむしろ遠くにね、離して見ようとすると、

「もっとちかくでみて!」

と、それじゃあ見えんだろ― くらいの勢いで、ブツを近づけてくる。

私、離す、

氏、近づける、

私、離す、

氏、近づける、



いやだから、近いものは見えないんだってば。有難迷惑なんだってば。

老眼鏡いつ作るか、迷ってんだってば。

説明させるなってば!










そして。

ある日。


揚げる前の生肉をテーブルの上に置いていたら、

氏の気配を後ろに感じた。

やってるだろな― ・・・と思って振り向いたら、案の定、

その生肉を触った指を、舐めていた。


「バイキンよ」

「ふ―ん」


一度はそう返事をした大仏氏だったが、その後すぐにその場を立ち去った。

暫くすると、洗面所から、聞こえてきた。


「ぺっ ぺっ ぺっ」




バイキンを吐きだそうと、必死になっていた。







※5歳9カ月