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ここ数年、夏目漱石の作品が注目を浴びている。今回は、『それから』を読んだ。

多くの人は、客観的に漱石の生きた時代と現在をリンクさせる。
「生きるか変化に対応するか」、とすら言われるほど、価値観の変化が早く情報が溢れている。

僕は、この変化に富んだ時代しか知らない。
だから、むしろ代助の生き方から教訓を得ることの方が多かった。代助の、時代を見越した客観的な感性に共感すると共に、それを実践する事の出来ない不肖な自分自身に葛藤する。

自分の中の正義と時代が合わないことが多い。
自分の考え感性を表しきれずに、つい他人の「自分を棚に上げた偽りの正義」に負けてしまう。
あたかも自分が悪いかのような錯覚を覚えて、自身の葛藤のなかの負のイメージに負けてしまう。
詰めの甘さに漬け込まれ、追い討ちを食らう。
少しは嘘をついたり、建て前に生きた方がよいのかと、また、自分の中の負のイメージに負けそうになってしまう。