モネの庭、ジベルニーの「春爛漫」 | ザスタのクマさん

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あらゆるアート、デザイン、 特に写真が大好きなクマこと熊谷の作品集。

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印象派を代表する仏蘭西の画家クロード・モネ。 
ジヴェルニーの自宅前の庭はチューリップの満開です。

風が吹くたびに、その放埒な色彩は一斉に小さく頭を垂れ、また元の位置に帰る。
そのしぐさが、まるで画家の筆先にこびりついた絵の具が、キャンヴァスの上で
微かに震えるさまを、幾千倍にも引き伸ばして見せているように思わた。

僕は、チューリップという花の持つ、いくぶん商人的な、
しかしどこか貴婦人めいた俗気を、これほどまでにあからさまに
見せつけられたことが、かつて一度もなかった。







日本庭園に向かう。
「日本風」とは、提灯か竹垣か、よくて盆栽が
一つ二つ置かれている程度の、国籍不明な異国趣味を意味するからだ。

ところがジヴェルニーの庭は、そうした安っぽい異国趣味とは
少し趣を異にしていた。
確かに、橋はあからさまに「日本風」で、色彩もどこか
芝居がかった緑をしている。
吊られた藤棚も、どことなく歌舞伎の書割のように見えなくもない。

それにもかかわらず、私がそこに立った時、奇妙な既視感が胸にひろがった。
「日本」としてはどこか違うのに、「日本的」とは妙に的を射ているのである。

そして日本びいきの彼が作った日本風庭園にある睡蓮の池。
絵に描かれているままの風景なのですが、「池」の割りにはやや大きい、




睡蓮 1907 イスラエル美術館



中央部分がモネの絵にそっくり




因みに写真中央奥に小さく見えるのが日本風の太鼓橋。



睡蓮の池、緑の調和(太鼓橋)1899年 オルセー美術館(パリ)

ちなみに現代では4月末から5月の頭、この日本風の太鼓橋をすっぽりと
覆うように、ぎっしりと花房をつけた藤が満開となる。

それでも、やはり、日本庭園というものの、僕にとってはあくまで
フレンチ、ジャパニーズのような、洋風な感じを否めない。






太鼓橋の上にいる自分は、どうにも居心地が悪い。日本から来た僕が、
フランス人の画家が想像した「日本」を、フランス片田舎の村で眺めている。
そのねじれた構図が、何とも言えぬ滑稽さを帯びている。

しかし、滑稽さの中には、少しの真心も混じっている。モネにとって「日本」は、
ただの趣味ではなく、老年に至ってもなお変わらなかった憧憬だった。
その証拠に、この庭は老境の画家の手慰みにしては、あまりに手がかかり過ぎてる。

池を覗き込むと、水面には幾枚もの葉が、まるで古い手紙のように散らばっている。
モネはこの葉を、一生かかって読み解こうとしたに違いない。

水面は空を映しているのか、樹を映しているのか、風が吹くたびに、水底の真実が
少しだけ揺らいでは、また何事もなかった顔に戻る。その水面に揺れている
曖昧な光だけをモネは一枚一枚、絵具で塗り固めていったのだろう。



そしてモネのアトリエ。





2階に上がり、見下ろすと窓いっぱいの春が素晴らしい。







花爛漫の世界の中、やや小さめの野外イーゼルとキャンバス、
油絵の具や道具を溢れんばかりにしたスケッチバッグをかついで、

釣針のやうに背中を曲げて、老年の、いや万年青年画家モネは日本庭園へ、
油絵を描きに点々と、その足跡を残していったに違いない。

そんな彼の後ろ姿を想像しただけでも、ずいぶんと心が励まされた。


最後までご覧頂きありがとう。

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撮影  文  熊谷

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