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パリ 東駅発の始発列車に乗り、地方に飛ぶはずが、日頃の疲れのせいか、
不眠症の僕としては信じられない事に朝寝坊してしまい、たった1~2分の差で、
乗り遅れてしまった。
この業界に入って滅多にない事だったので、心のバランスが崩れ始めた。
次の便は3時間程先、仕方がなく駅構内のカフェで朝食をとる事に、
罪悪感と自己嫌悪で僕の心はかなりへこんで、
このへんが極めて仕事中心の日本のオジさんぽいのですが、人生がつまらなく思えた。
が、しかし周りに目をやれば、朝食を楽しむ人々、
まるで時が止まったように、極めてゆっくり流れるフランスの時間帯、
そして、ふと隣りの空席のテーブルに目を落せば、
都会の真ん中だというのにスズメさん達ものんきに人の食べ残した朝食を楽しんでる様子。
紙コップの中に半身をつっこんで、コーヒーまでオシャレにも嗜んでる方もいらっしゃる。
店員さんにとってもスズメさん達は上客のようで、彼らの食事が済むまでトレーを片付けようとしない。
人になついているのは間違いないが、彼らはパリの雑踏にしっかりと溶け込んでいるのか?
それとも、事実は食事の終了を待っているのではなく、店員さんがただルーズなだけの出来事なのか?、
いずれにしても、さすがにこの光景にはホッとさせられ、感動し、
つい今しがたまで落ち込んでいた自分が哀れに思えた。
何事にも縛られることのできない、
そう、それは、たとえば時間にも縛られず、
大空を舞う鳥のように自由な心こそが、
表現者の僕にとって大事な事だと、
開き直った、たった一瞬の小さなエピソード。
熊谷

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