そういえば知り合いのモデルさんに、自他共に認める希代の雨女がいた。
それは、杉村陽子さんである。
写真集『ONE MORE』
の最初のロケ、彼女の日常生活を撮るために車で彼女の家に向かった。
すると、一天にわかにかき曇り、雷鳴が轟き、
勢いよく雨が降り出し、さらに途中からは大粒のヒョウになって、信号もよく見えない。
その時、アシスタントの子が
「すいません、その青信号を右折です。」
と急に声を掛けてきた。
俺も慌てて右に急ハンドルを切るが、ガツンと車の後部に衝撃が…。
「ウソー、おかまほられちまったよ!」
右折し、側道に寄せ、
愛車の後ろを見るとテールランプとバンパーがやられてしまっている。
相手の車もヒョウの為、急ブレーキをかけたが、かなりスリップしたようだ。
フロントが凹んでいる。
その時、
ふと振り返ると土砂降りの雨の中で、傘をさした陽子さんがたたずんでいる。
目には大粒の涙が…。
「撮影は無理かな」と思っていると、
我々の出会いを祝福するかのように、雲の切れ間から、まばゆいばかりの日差しが差し込んできた。
まるで、映画のワンシーンのようだった。
「おかげで、撮影はバッチリ。」
そんな彼女にメッセージと写真を送ります。
ラブ・マイナス・ゼロ
君の微笑みの影をふちどる悲しみが、美しい物語に変わるまでに、
どれだけの時が必要なのだろう。
いつも君は花のように笑い、人生には難しい事は無いんだと、
沈黙の言葉で語りかけてくる様な気がする。
大人達は将来についての不安を語り、恋人達は手に花を持ち、
つかの間のデートを楽しむ。孤独な天使たちは傷ついた羽を休めに
君のもとを訪れる。そう、君はウインクするだけでかまわない。
そして、君はさみしい愛にもたのしい思い出がひそんでいることを
知っていった。
ラブ・マイナス・ゼロだということ。
From wind(熊谷)
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