性同一性障害で岡山大が手術施設を院外に拡大

(2008年5月12日山陽新聞紙面) 


心と体の性が一致しない性同一性障害の治療施設・岡山大病院ジェンダークリニック(岡山市鹿田町)は14日から、性別適合手術の一環として乳房切除術を初めて院外の医療機関で手掛ける。


治療可能な施設を増やし、長期間手術待ちを強いられる当事者の環境改善を図る考えで、本格的な性別適合手術実施も視野に入れた取り組み。


実施施設は光生病院(同市厚生町)。同大病院で性同一性障害と診断され、手術の必要性が認められたFTM(心は男性で体は女性)の人が対象で、乳房を切り取り男性的な胸にする手術を行う。中国地方に住む19歳が第一例となる。

ニューハーフモデルがPR 女の子のためのお菓子発売

(4月21日9時12分) 


現役の青山学院大学生でファッション誌のモデルとして活躍中の椿姫彩菜が、女の子のためのお菓子のブランドをプロデュース、東京・渋谷で発売イベントを開いた。  


きれいな瞳と笑顔が魅力的な椿姫だが、実は“ニューハーフ”。幼少期から性同一性障害で悩み、青山学院大を休学中に女性として生きていくことを決意し、性別適合手術を受けた。


戸籍上も女性となって昨年春に大学に復学。ファッション誌のモデルの仕事を始め、女性としての生き方やファッション、美容に対する熱い思いを紹介していくうちに、多くの女性たちの支持を集めるようになった。


「小さいころからずっと女性としての幸せを感じることができなかった。今は一つの個性として女性の幸せを前向きに追求していきたい」とさわやかな笑顔。  


そんな彼女が今回手掛けた菓子のブランド名は「ガトー・デ・フェ」。「こんなお菓子があったらいいな」をコンセプトに、女子高生や女子大生にネットでアンケートした結果を参考にしながら仲間のモデルと協力し、甘くておいしい、でもカロリーは少なめという3種類の味のお菓子を完成させた。  


椿姫は「寝る前にいっぱい食べても罪悪感を感じないお菓子を作りたかった。女の子はルージュなどをつけているので、こぼさず1口で食べられることにもこだわりました」と振り返った。


この日のイベントは、あいにくの雨の中で行われたが、制服姿の女子高生らが行列をつくり、限定100個発売のお菓子は瞬く間に完売。購入後に椿姫と握手した女子高生らは「超カワイイ」と感激していた。



わたし、男子校出身です。/椿姫 彩菜
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性同一性障害 一人で悩む姿浮き彫り 岡山大の中塚教授ら調査 日常、特徴的サイン 早い段階での支援重要 (2008年3月23日山陽新聞紙面)



肉体的な性別と心の性別が一致しない性同一性障害の当事者たちは子どものころ、性別に違和感を覚えながらも一人で悩んでいる実態が、岡山大医学部保健学科の中塚幹也教授らの調査で分かった。


日常生活では特徴的なサインを出していることも分かり、中塚教授らは学校など周囲が早い段階で気付き、支援することが重要としている。  



調査は、同学科4年の藤井友紀さん(22)とともに、同大病院を受診した「体は男性で心は女性」の当事者32人(20―57歳)にアンケート。

幼児期から思春期のころ、性同一性障害に関する知識をどう知り、どんな遊び方や服装、言葉遣いをしていたかなど、74項目を尋ねた。  



「性同一性障害をどこで知ったか」の質問(複数回答)ではインターネット、テレビ、新聞などの順で多く、「教師から」「家族から」はともにゼロだった。



「家族以外で悩みを話せる相手がいなかった」と27人(84%)が回答し、19人(59%)が「恥ずかしさや勇気がなくて、周囲に早く伝えられなかったことを後悔している」とした。  



外見は男性だが内面は女性のため、普段の生活面では、男性物の服を着ることに抵抗感を持った(28人、87%)


着せ替え人形やままごとで遊ぶ(26人、81%)


自分を「わたし」と呼ぶ(23人、71%)


化粧したりアクセサリーを身に付けたりして遊ぶ(22人、68%)

―などの傾向が顕著だった。  



中塚教授は、早期の支援により、性同一性障害の自覚がなく自分が何者か分からない苦しみも和らぐと強調。

「ただ、サインがあるからといって、すぐ当事者と決めつけるのではなく、正しい知識を身に付けた上で接してほしい」と話している。