こんばんは。あどりあなです。

実は数ヶ月前に突然逃亡生活が始まってテトリス王子の庇護(と呼ぶべきだったのでしょうね。なんか盛大に護られている感じはひしひしと感じたのでもちろん感謝してます)に気づいた直後から彼のピアノ演奏の動画を毎日拝見拝聴しておりましたが、今日になってようやく思い切って彼に伝えたことがありました。多分あれは少なからずショックだったかもしれませんが。

ここで紹介させていただいたピアノ演奏動画はまったく別の方のものを拝借させていただきましたが、画面の上方から降りてくるバーに合わせて鍵盤を押さえて弾くという仕様ですね。そもそもお互いが鍵盤弾きだということをお互いに知らなかった(あちらは超絶技巧のピアノ弾きで、こちらは超絶技巧のエレクトーン弾き)のですが、画像をたくさん見せられた上でさあお前も弾いてみろみたいなノリになっても私には弾けそうになくてずっと困惑しておりました。


https://youtu.be/AUMCtc9xla8 


いや、厳密にはこういう画像を見ながらほんの少しくらいならばついて行けます。でもすぐについて行けなくなって脱落してしまう。彼は五線譜は苦手でこのテトリス手法(と勝手に命名してます)がむちゃくちゃ得意なご様子ですが、私はまったく逆で五線譜が得意でテトリス手法が大の苦手。

なので、今日ようやく「自分には弾けない」ことを告げたのですが、やっぱり彼のほうの察しが悪いのか私の相槌が上手すぎるのか、一から説明しないとわかってもらえないのですよね。

何が問題かというと、私もつい最近まで根拠がわかりませんでしたがアルビノの特徴のひとつで「横方向(平行方向)に視線を動かす速度がおそろしく速い代わりに、縦方向(垂直方向)に動かすのが大の苦手」なのだそうです。確かに、横書きの文章(論文とか)は読むのも書くのも得意なのに、縦書き(日本で発行される大抵の書物)だとものすごく読みにくく書きづらいのです。小学校4年生くらいまでは作文が絶望的に苦手でした(マス目のやたら大きい縦書きの原稿用紙を見ただけでウンザリしました)し、今でもワープロやPCで縦書きに小説を書くことがほぼ困難で、横書きしたものをむりやり縦書きに変換しています。年賀状の宛名書きも横書き一辺倒で、たまに頑張って縦書きすると垂直を保てなくて文字がどんどん左右にずれていきます(^_^;) 小学校低学年の頃に継母に強制されて書道教室に通わされそうになりましたが、それはもう徹底的に拒絶して一日たりとも行きませんでした(強気すぎる)。おかげで書道は未だにいちばん苦手ですが、逆にレタリングやカリグラフィー(インクをつけた羽根ペンや万年筆でアルファベットを書く洋風書道)は大好きで機会があれば手掛けていますね。だいたい、書道なんて上手く書けているかどうかなんて基準が評者の主観でいくらでも変わってしまうのに、なんで頑張ってお手本通りにしなきゃならないんだと、私は子供心に反発しておりました。

なので、バーが上から降りてくるのに合わせて鍵盤を押すというのが、世間一般の方々は苦もなくできるのでしょうが私にはできないのです。そういえば小学校ではずっと音楽クラブに所属していましたが、運動会のマーチングバンドである年、何を血迷ったかベルリラを志願&担当してしまって、鍵盤が垂直方向に並んでいるあの難敵を攻略するのに随分苦労しました。楽器本体は学校でしか弾けないから苦肉の策でB紙に鍵盤の絵を書いて、エアーベルリラで猛特訓して本番に臨みました。結果は上々でしたよ。なんたって私は継父も呆れ果てるくらい本番に強い子供でしたからね。毎年毎年エレクトーンの発表会でどんなに弾き間違えても堂々としていて、曲を知らない人には間違いすら気づかせないというツワモノでした。それで、あのテトリス方式のバーの動きを丸暗記してピアノを弾いていた御仁の映像も過去に観たことがありますが、縦読みができない上に丸暗記も絶望的にできない私なので、あのパターンが私の脳裏に焼きつくことはまず有り得ないでしょうね。このアインシュタイン脳がそういう仕組みにまったく対応していないので。


とはいえ、あのテトリス方式について行けない種類の人間はそんなに滅多にはいないはず(日本人にアルビノが何人いるのか考えれば自明なこと)ですし、彼が悲観することはまったくありませんよね。逆に、自分が超絶苦手だからこそ、テトリスが超人的に得意な彼に一瞬で惹かれたのだろうなと納得しています。昔はテトリスに興じている彼を横で見ているのが楽しかったし、今だって私が弾けないだけで、彼が弾くのを見守るのは全然苦ではないしむしろ感心して見ています。私は五線譜が読めるし書けるし、別に五線譜じゃなくてもプログラム言語でも音符が使えますし、ああいうパターンではなく体感的に曲を覚えるジュークボックスタイプの脳の持ち主なので、条件さえ整えばいつでも連弾もできます。ふたりで並んで座って一台のピアノを一緒に弾くとか、二台の電子ピアノやキーボードで合奏するとか、むちゃくちゃ憧れますね。なんなら弾きながらふたりで一緒に歌ってもいいし(ふたりとも声量が半端ないから、壁が崩れないように要注意かもしれないけど(笑))。



それにしても、彼の動画を拝見拝聴しながら時々思っていたことですが、よく夫婦は顔が似てくるとか言うけれど、私達は別に夫婦ではなかったしずっと別々に生きてきた割にはお互い似てきてるなあと。私は今年になってからいろんな色や形状のウイッグを愛用しておりますが、彼がショートヘアになっていると容姿が私とほとんど変わらないのですよね。こっそり入れ替わっても誰も気づかないかもしれないくらいに(私も声色がある程度変幻自在ですし)。むりやり脱がせる(そんなことができるならばやってみろという前提で)かテトリスをやらせるか丸暗記を強要するかしないと判別ができないかも。と、ここまで書いたら私の言いたいことを少しは察してもらえるかな。入れ替わってもわからないくらいに似通っているということは、つまり、私がそこそこ美しいのであれば彼も同様に美しいということ。何も卑下することなんてない。彼がもうひとつの超絶厚塗りのほうの顔で私の前に現れたって私は全然気にしない(多少の近親憎悪はあるかもしれないけど(笑))。ちなみに私は銭湯でたまたま一緒の風呂に入った行きずりの巷のおばさまだろうと、どこぞの有名大学の名誉教授だろうと等しく気さくに話しかける性分ですので、あなたが有名人だろうとなんだろうと媚を売ったり特別扱いしたりするようなことは一切ございませんのでご了承くださいませ。この辺りが女王様気質なのですよね。縦書きが苦手なマイノリティな日本人のくせに(でも国語の成績は常にトップクラスでしたけどね、幸いにも。漢字検定は準一級相当レベルですし)。先天性異常のアルビノだし頸骨が1個足りないし、おまけに解離性同一性障害(いわゆる多重人格)という精神疾患持ちだし、バイセクシュアルだし。完璧な人間なんてどこにもいないのだから、皆それなりに割り切って不完全な自分を理解して愛したほうがいいですよ。自己中心的にならない程度にね。


それではまた。しかしあれは本当に弾けないな(まだ言ってる(笑))。


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