目の前の人への想いと感受性 | 3歳の頃なりたかった自分になる為に~Jのバングラデシュでの2年間~

3歳の頃なりたかった自分になる為に~Jのバングラデシュでの2年間~

青年海外協力隊25年度1次隊、
村落普及開発員としてバングラデシュに派遣されています。
北海道で生まれ育ったJが、応募から合格~着任三か月目までの日々を綴っています。現在アメブロ休止中。Tumblrに移行しました。引き続き宜しくお願い致します。

J@久しぶりに一日二回。なんか思いついた時に書き留めておきたかった。


バングラデシュに行くことが決まって(まだ訓練試験に合格してないが・・・)、
バングラデシュについて調べることが多くなった。
それまで名前は知っていても、具体的にどんなもので、あるいはどんな人で
ということは全く知らないことがたくさんあった。

マイクロクレジットという貧困層を対象にしたファイナンス事業を行っている
グラミン銀行やその創設者ムハマド・ユヌス氏はノーベル平和賞をとったことでも
有名。

世界最大規模のであり、大学まで運営する「BRAC]という団体もバングラデシュ発祥だ。

これは完全なる偏見であることは承知の上で書くが、
発展途上国と言われる国からNGO団体や貧困層をなんとかしようとする動きが
世界中に影響を与えるくらい成長しているとは驚きを隠せなかった。

日本という国に生まれ育ち、特に不自由なく生活してきた俺は
バングラデシュという国に行くにあたって何ができるのだろうと思った。

きっと何もできない。

でもたくさん気づいたり、動いたり、感じたりすることはできると思う。
そして現地の人たちと一緒になって考えて考えて、一緒に悩むことができたらなと思う。

青年海外協力隊ってなんだろう。
派遣される国や地域の人たちのために何かをすること?
自己実現や自己満足のためのもの?
自分自身が置かれている環境をかえるもの?
価値観をかえるもの?

応募する以前から考えていたし、合格した今でも、そして派遣されてからも、
終了してからも考えるべきことなんだろうと思う。
そして結論がでるかはわからない。

でも常に頭の片隅に置いておく必要があることなのだと思う。
日本にとっての協力隊
任国にとっての協力隊
任地にとっての協力隊
一緒に派遣される仲間にとっての協力隊
家族にとっての協力隊
自分にとっての協力隊

全部違うのかもしれない。

いつか協力隊OV(old volunteerの略)のブログでこんなことが書かれていた。
「現地の人と共に」がキーワードだ!と。
俺もそれだ!と思った。
そしてそこに付け加えるならば、現地の人と日本の人と共に だと思った。
少なからず「国」が関わってくる。
大げさかもしれないけれど、日本という国も大いに関係あることなのだ。

だから私という人間を介して
バングラデシュの人々と日本の人々の価値観や考え方を共有して
一緒に成長していく、新しい考え方を生み出していく、そんな役割なんじゃないかなと
今のところは解釈している。



バングラデシュという国を通して、バングラデシュも日本も元気にしている日本人が
たくさんいることを知った。

・マザーハウスという会社を立ち上げバングラデシュでカバンを生産して
 日本や台湾で販売している、山口絵理子氏
マザーハウス

・衛生授業,e-learningを通じて世界中でドラゴン桜のような教育を展開している
 税所篤快氏(バングラ、パレスチナ、ウガンダ等など)
e-education

・その税所氏と学生時代バングラデシュに訪れ、ノーベル平和賞のユヌス氏の下で
 日本とバングラを繋ぐ役目を果たしてきた三好大助氏
ALWAYS GROOVE

・タイで出会ったストリートチルドレンに衝撃を受け、バングラデシュに移り住んで
 子供たちに青空教室を開催したり、シェルターを作って自立を促す活動を続ける
 エクマットラの創設者、渡辺大樹氏
エクマットラ

この4人に共通することはみんな大学生の時に自分の目で確かめ、動いてきたこと。
そして動いたことより、失敗してもずっと挑戦し続けていること。やり続けていること。
これが多くの人の心に響いているのだと思う。

俺も同じようにできるかわからない。
自信も経験も精神力も、経済力もないに等しい。
何もないのかな。

一つだけあるとすれば「想い」
その想いが真実かどうかをバングラデシュという国で確かめてきたいと思います。


最後にマザーハウスの山崎副社長のblogを読んでいて心に残った詩を載せて終わりにします。


「自分の感受性くらい」
           茨木 のりこ

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ



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