今週発売の注目ゲーム 1月3週の再訪 | アドベンチャーゲーム研究処

アドベンチャーゲーム研究処

アドベンチャーゲーム(AVG・ADV)の旧作から新作まで、レビュー+紹介を主として取り上げるブログ。(更新は不定期)
取り上げる範囲は家庭用のみです。

【今週発売のADV】

逆転検事2 NEW Best Price!2000
DS『逆転検事2 NEW Best Price!2000』
販売・開発:CAPCOM

『逆転』シリーズでは新作毎に定期投入されるBest Priceの『逆転検事2』版が、
旧DS最後の商期を逃すまいとフルプライス版投入より1年を満たずして発売。
ファンアイテムらしさに拘りすぎて「巧舟の手から離れた違和感」が全体を取り巻いていた
初代『逆転検事』と比べると、テキスト・ゲームともにストレスとなる部分はかなり取り除かれ、
購入者からの評価が良くなったこともあって市場価格も維持し続けていたので、
(『2』という立場上、新規ユーザーが少し入りにくいことを考慮すれば)
これを期に初代『検事』が肩透かしだと感じたファンにこそ手を出してもらいたいところ。
若干くどいものの、ボリューム、クオリティーともに2100円なら元は十分に取れる内容なはずだ。

【中間地点】

リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産 特典:『リズム怪盗R』スペシャル・セレクションCD 付き
3DS『リズム怪盗R 帝王ナポレオンの遺産』
販売・開発:SEGA

個人的に気になるのは、アドベンチャーゲームとリズムゲームをミックスした
新機軸の音楽ゲーム『リズム怪盗R 帝王ナポレオンの遺産』。
リズムゲーム部分はストーリー中に挿入される形で収録されており、
ボタンやタッチ、ジャイロセンサーを使った操作を取り入れた
シンプルながら3DSをフル活用したものとなっているのが売りとなっているそうな。

気になるアドベンチャー部分は、ビジュアルからも察せれる通り
『レイトン教授』ライクなフィールド直進型のクリックものになっており、
(しかも立体視に拘り上画面へ切り替えた本家とは異なり、下画面がメインという業の深い仕様)
実在のロケーションも収録するため観光旅行ゲーム的な側面もあるようだが、
「音」を使った謎解きや、証拠品として録音できるなどのギミックがあり、
ドラマに連動したリズムゲームも毛色の異なる演出として働くかと思われ、
あまりにも「まんま」だった先人たちと比べれば、独自性が認められる。

発表時こそ、そこはかとなく溢れる『怪盗ルソー』似なB級オーラからほぼ黙殺されていたものの、
体験版の配信とCMの投下で一気に注目度が上がっているようなので、
3DSの普及も相まってセールスのほうも期待値が上がってくるところだが…。
題材やリリース戦略から見るに息の長く売れる商品かと思われるので、
初週で判断はできないだけに、とりあえずセガではお馴染み早期値崩れだけは避けてもらいたい。


メーカー公称ジャンルは「リズムアクションアドベンチャー」であり「A・ADV」にカテゴライズされるわけだが、『ドクターロートレック』はADVでこれがA・ADVというのは何とも憮然とするものがあったりなかったり。

【今週発売の注目ゲーム】

携帯機向けゲーム

ラビリンスの彼方

3DS『ラビリンスの彼方』
3DS『ランナバウト3D ドライブ:インポッシブル』

3DSは新規作ウィークで、コナミからトライエース開発による
少女との共同作業を主題に据えたダンジョンRPG『ラビリンスの彼方』が発売。
謎の巨大迷宮とそこで出会った少女…という『ICO』チックなシチュエーションと、
そのアプローチから発表時は『ワンダープロジェクトJ』的な試みの作品かと思っていたが、
内容のそれは捜索や謎解き、コマンド戦闘で構成されたゴリゴリの3DダンジョンRPGで、
少女のカスタマイズやコミュニケーション要素はあれど、アドベンチャー的なものではなさそう。

ヒーローズファンタジア (通常版) (初回封入特典:オリジナルカスタムテーマをダウンロード出来るプロダクトコード同梱)

PSP『ヒーローズファンタジア』
PSP『官能昔話 ポータブル』
PSV『WipEout2048』

PS系は、エヴァブーム前後の90年代中盤から00年代序盤を中心に角川系のアニメが集結した
繋がりが全面的に謎なクロスオーバーRPG『ヒーローズファンタジア』が最注目ソフト。
肝心の参戦作品は

『魔術士オーフェン』
『スレイヤーズREVOLUTION』
『魔法戦士リウイ』
『スクライド』
『ケロロ軍曹』
『舞-HiME』
『R.O.D -READ OR DIE-』
『BLOOD+』
『DARKER THAN BLACK 黒の契約者・流星の双子』

今更『スレイヤーズ』て、あかほりさとる全盛かよ!
と言う微妙にズレた突っ込み※を入れなければ、実は概ね00年代の作品。
放送から数年経過し消費され、単体では難しい作品を寄せ集めてもう一興行…
という狙いなのだろうが、集まっている面子から見て企画的にはどうにも中途半端。
まあ、エヴァ世代以降がPSPユーザーにどの程度いるかのリトマス試験紙にはなるのか。


※微妙にズレた突っ込み…端的に言えば『スレイヤーズ』にあかほりさとるは関わっていない。ただし、どちらも90年代が許した下らなさという共通項があるため、イコールで繋がれてしまうことがままある。ついでに本当の意味での90年代アニメの下らなさを生み出した大月俊倫は時代ではなく現在進行形なのでこういった時にあまり槍玉には上がらない。(主観丸見え)

据置き機向けゲーム

キキトリック

Wii『キキトリック』

『メイドインワリオ』チーム開発による音を聞き分けることをテーマにしたミニゲーム集。
収録内容は、加工されノイズとなった言語を聞き取る「ノイズ君となかまたち」、
日常的なシチュエーションでの聞き分けをテーマにした「ミミプロ」、
「ミミプロ」の対戦形式や聞き取りクイズをかるたにした対戦モード「ききとりバトル!」の3つ。
音を聞くことのみをテーマにした作品は、まあ何とは言わないが過去にも少数あったが、
マルチプレイ推しの作品はかなり珍しく、ある意味で任天堂だからこそのゲームなのかもしれない。
セールスのほうは、微妙なビジュアルと伝わりにくい内容から
誰もが『遠藤ケンサク』という単語を思い出すところだが…それを否定できる要素が思いつかず。

お姉チャンバラZ ~カグラ~  【CEROレーティング「Z」】 (初回封入特典:「きわどい水着」ダウンロードカード同梱)

XBOX360『お姉チャンバラZ~カグラ~』
XBOX360『パワーアップ ヒーローズ』
PS3・XBOX360『レッド・デッド・リデンプション:コンプリート・エディション』

大昔にSIMPLEシリーズ内では『THE地球防衛軍』と双璧をなす存在だったはずが、
気づけばえらい差が生まれていた無双系アクション『お姉チャンバラ』シリーズの新作が登場。
ターゲット層を絞った露出(二重の意味で)や、久しぶりの据置き向けというのが受けたのか、
今回は予約も好調なようで、恐らく一定数のセールスが期待できるのでは。

【コメント】
なんかこう、ステルスマーケティングというのが実しやかに騒がれまくってるおかげで、
前回の『極限脱出ADV』プッシュの話で変な誤解が生まれそうな気がして怖くなって来たのですが、
一人で勝手に「今回こそはプッシュするぞ!」と意気込んでるだけの話ですからね。念押しです。

2011年のゲーム売り上げランキング&ハードウェアの販売数推移,さらにタイトル別の傾向が分かるマトリックス表(4Gamer調べ)をまとめて大公開!(4Gamer.net)

『Steins;Gate』の消費構造は、まあ今更な話題ではあるのだが、
ほぼ同じ戦略の『うたプリ』よりも『シュタゲ』が表面化する辺りで、
一般ゲームサイトの読者層がどちら寄りか、というのが見えてくるかも知れない。