三連休の初日、

下田市で開催される明日のコンサートのための移動日である今日が、

地元の祭りの日である事をすっかり忘れていた。
駅前の駐車場が空いていないかも知れない…

チャーターバス移動にせよ、電車移動にせよ駐車場にマイカーを置く事ができなければ、どうにもならない。

時間的余裕がない状況では、焦ってまた転んでケガする事だって考えられる。

あれこれ考えた結果、
胸椎への負担をなるべく少なくする事を最優先して、

早めに家を出て、ひとり電車で現地に向かうことにした。

乗り継ぎの少ないパターンを選び、
《ゆっくり歩く》で目的地までの電車を検索、
東京までは思いのほか空いていてグリーン席も空席が目立っていた。

熱海から伊豆急に乗り換えて、1時間40分…
電車のガッタタンガッタタンという独特のリズムに郷愁を感じつつ、いつの間にやら居眠りをしていた。

目が覚めると、
私の前に座っていた夫婦は、私と同年代の女性客2人に替わっていた。

海が見えた。
波もなく穏やかな海だ…

しばらく眺めながら、
(早くきてよかった)と思った。

帰りは夕方以降になるから、こんなに穏やかな海は見られないだろう。

何度か下田には来ているが、伊豆急下田駅に降りるのは初めてだ。

駅構内には観光地らしいモニュメントや土産物屋が並ぶ。








宿泊先まで徒歩で8分とある。
タクシーを利用するには近すぎる。

ここ数日はケガのせいで歩いていないせいか運動不足がたたり、胃腸の調子も良くない。

痛みもないし、散策しながらゆっくり歩くことにした。

キャリーバッグを引きづりながら時々立ち止まって周囲をキョロキョロ見回していると、
前から歩いてきた地元民と思われる高齢女性2人が、

「どちらへお越しですか?」

と声をかけてくれた。

行き先を告げると、

「この道を歩いて行くと三叉路に突き当たるので、そこを右に折れてください。
そうすると見えてきますよ」

と親切丁寧に教えてくれた。

御礼を言うと、

「ありがとうございます」と逆に御礼を言われてしまった。

さすがに歴史的な観光地、外から来る客に対しての《おもてなしの心》が根付いているのだ。





磯の香りがする…
下田はいい街だな。