気になっている事がある…

義母の手術のことだ。

左肩と肘の骨折が思いのほか重症で、
明日、転院先の総合病院で手術を受けることになった。


主治医の話しでは、
「これまで82歳の女性が、左肩と手首を同時に手術したことがありましたが…」

との事。

主治医は義母の92歳という年齢と、
体力的に4、5時間の手術に耐えられるか…を気にしている様子。

「心臓弁膜症もあるので慎重に注意してやりますが…」

ここまで聞くと、
通常の場合、年齢に考慮して手術せずに残りの時間を不自由な身体で過ごす選択肢もある…

と言おうとしているのかな?とも思えてくる。

が、
義母は、それを望んでいない。

今までと同じように居宅介護支援を受けながらノンビリと庭の花々と猫の世話をして、

好きな時に食べて好きな時に寝る…
そんな生活を続けたいのだ。

いわゆるQOLを優先したいわけで

怪我によって身体が不自由になって、施設に入居することを望んでいない事は
付き添いの義姉同様、私にも分かる。

第一、義母は自分の置かれている状況を冷静に分析している…

耳は遠いものの、医者も驚くほど説明を理解してる。

選択肢は1つ、
元の生活に出来るだけ近づけるために手術をする…

説明を終えた主治医は
「頑張れそうですね!」
とひと言残して退席して行ったが、

義母の手術が成功すれば主治医にとっても高齢者の術例の記録を更新することになる。

コロナ禍で手術当日も、入院中も親族すら面会できない…

不安だらけだ。

その不安を察してか、
病棟の入り口で義姉と私に向かって車椅子に乗せられた義母は、

いつもの明るい声で

「じゃぁね〜!風邪引かないようにね〜」

と後ろ向きのまま手を振って行った。

義母は、覚悟ができている…
そう思った。

こうなったら、嫁の私に出来ることは祈ることだけだ。

まずは、明日の手術が無事終わることを祈ろう。