蜷川幸雄さんの遺影をニュースで見てドキッとしました。

なんて、美しい素敵な遺影なのでしょう…。

私には芸術写真のように見えました。

長女の実花さんがマクベスの稽古中に撮ったものだそうですが、

さすが、写真家としても活躍されている方だけはある…と思いました。


そして、4年前に他界した実母の遺影のことを思い出したんです…。


実母の遺影は、葬儀社が用意してくれたものでしたが、

生前の実母が見たら、さぞかしガッカリしただろうと思うような合成写真でした。

その顔は、全く化粧っ気がなく髪は白髪の混ざったグレー…

おそらく最後にお世話になった施設で撮ってもらったものだと思いますが、

邪魔にならないように無造作にカットされた髪、

だれかを睨んでいるようにも見える光のない目と無表情な顔…

それに薄紫色の着物を合成で合わせて作られたものでしたが、

かつての元気な頃の母の面影は、ありませんでした。


急だったので、写真を探す時間もなく
葬儀は死去の翌日だったこともあり、

一番最近のものを探して葬儀社に渡したという妹夫婦の話でした。


母の世話を妹夫婦に任せっきりだった私が口を出すことではありませんが、

私は、出来上がった遺影を見て、

自分のケータイに入っていた母と一緒に撮った画像を探し、コンビニに急ぎました。

コンビニで画像をプリントアウトし

それを葬儀社の女性スタッフに頼んで、
一番目立つ入り口に飾ってもらうことにしたんです。

一番、母らしい笑顔の写真でした。


葬儀会場の入り口に飾ってあるのを見た知人友人達が、

「そうそう!オバちゃんはいつもこんな顔で笑っとったんよ!」

と口々に言ってくれるのを聞き、

本当に嬉しかったことを覚えています。


遺影は、生前の故人が一番気に入っているものを使うのが理想ですが、

「その人らしさ」が感じられるものを用意しておきたいです。


これからは、

そのつもりで、

毎回「イエ~イッ!」といいながら楽しく自分らしい写真を残し

「遺影」フォルダに入れておこうと思っています。
(*^^*)


写真は、ようやく咲き始めた我が庭のバラ…
ピエール・ドゥ・ロンサールです。