自衛官数の多い伊丹駐屯地には、
献血車や市のイベントなどでの協力要請が多くきます。

伊丹市の夏祭りの「ミスコン」も
その一つでした。

各隊から数名ずつWACを出場させてもらえないか、と音楽隊にも文書で依頼があったらしく

音楽隊WACからは私と、もうひとり
Y士長が出ることになりました。

他の部隊からの参加者も合わせると
WACは最終的に5~6人も参加することになったのです。

出場者の三分の一が自衛官という
珍しいコンテストは、

いかに出場者が集まらないか、ということの現れですが、

「ミスコン」出場も自衛隊広報活動の一環である、というのが駐屯地の大義名分でした。

「命令であっても水着審査があるのはイヤです。」

という私に、
専任と呼ばれていたT准尉が笑いながら

「いやぁ・・ユミちゃんのペチャパイみても誰も喜ばんよ。水着じゃなくて浴衣で出るんだとよ。ほいっ。」

T准尉が見せてくれた参加依頼文書には、ご丁寧に方面総監部の印まで押され、このコンテストが
「自衛官としての品位を損なうことなく行われるように」
などという但し書きまで添えられていました。

伊丹夏祭りのイベント
「ミス伊丹市民祭りコンテスト」は
ABC朝日放送の名物アナウンサー
道上洋三氏の司会で行われました。

審査委員から3~4つ、ありきたりの質問を浴びせられ、

「音楽隊で何をやっているんですか?」

と訊かれると

「歌をうたってます」

「じゃぁ、一曲ここで歌ってみて。」

道上アナに言われるままに私は、
音楽隊でいつも唄っている

『サン・トワ・マミー』を歌いました。

それが、どうやら会場を盛り上げたらしく、準ミスに選ばれ
翌日の新聞に載る事になりました。

自衛官としての品位を損ねたかどうかは??ですが、
道上アナとの掛け合いが楽しく、ペラペラ喋った記憶があります。


賞品は沖縄往復航空券と有名ブランド化粧品のセット、そして鎌倉彫の姿見
という品々でした。

せっかく貰った沖縄への往復航空券は本人以外に使用できない条件付きのため、
仕事の関係で使うタイミングを逃し
そのままゴミ箱行きになってしまいました。(~_~;)

30年以上経った今も、
私は未だに沖縄旅行を果たせないでいますが、
これは、この時に粗末に扱った航空券の祟りではないかと思っています。