岡田惠和を『おひさま』で見損ない、『最後から二番目の恋』でまた見直す
そもそも、好きな脚本家である岡田の作品であること、住んだことのある場所の隣町が舞台であることなどから見始めた『おひさま』、意地で最後まで見たが、苦痛以外の何物でもなかった。
何よりも、戦中の雰囲気が全く出ていない、登場人物が全員21世紀を生きている人にしか見えない、井上真央が花団と同じ演技で空回りというのがだめだめ。
「女だから○○というのだけは我慢できない」といい、母親からの教えもそうなのに、母の死後彼女が一人で家事をし、父や兄二人が全く手伝いもしないのは矛盾だ。
主人公が松本のそば屋に嫁ぎ、出産後も安曇野の小学校で教員を続けるために、赤ん坊を安曇野の実家に預けず(父と兄だがほとんど外で働いてはいない)、他人の飴屋夫婦に預けるのも、「男に育児は無理」というジェンダー・バイアス。
炊飯器もガスコンロも冷蔵庫もスーパーもないその頃(戦前)のしかもど田舎の家で4人家族の家事を担っていて、毎日女学校の帰りに飴屋でだべる時間があるのもリアリティに欠けすぎる。全体に生活の厳しさがまるで伝わってこないのもだめ。
樋口可南子が娘を亡くして悲しいときにたまたま見かけた女の子に後日お見合いを持ってくるのも変だし、主人公が酔って人事不省になって見合い相手に告白して結婚に至るのもご都合主義すぎ。
渡辺美佐子(松本の老舗の菓子屋開運堂の娘らしい)や串田和美が出てるのは松本出身だからでしょうね。
1923年生まれの主人公やその10歳は上であろう恩師の伊藤歩も含めて殆どの関係者が2011年に存命という徹底したハッピーエンドもええ加減にしろといいたい。最後の方は意味もなく「うふふふふ」と笑う井上の声を聞くと虫唾が走るようになった。
こんなドラマが人気というのだから最近の視聴者はだめなんだ。
すっかり、「見損なったぞ、岡田惠和」と見捨てようとしたところに、1月から始まった『最後から二番目の恋』。16年前同じ岡田で『巡り逢えたら』の翻案『まだ恋は始まらない』と同じ中井・小泉なので見ることにした。しかし、嬉しい驚きがあり、これは、岡田の最高傑作『ランデブー』(1998年)に次ぐ名作だ。
『ランデブー』は、前にこのブログにも書いたが、岡田自身も、自己ベスト2に選んでいたように、私も大変な傑作と思う。私は岡田という脚本家をこれで初めて見出した。
ストーリーは、主婦・朝子(田中美佐子)が、夫(吹越満)の怪獣オタクぶりに愛想を尽かして家出し、リバーサイドタウンという不思議な町にたどり着く。そこにあるホテル「マリア」に滞在し、そこに住む真由美と不思議な友情で結ばれる。また、幼い兄弟のためにつぶれかかった屋形船を切り盛りする美青年(柏原崇)と、余命いくばくもないと知り家族にわからないようにどこか遠くで死のうとする風来坊のようなその兄(高橋克典)とも交流ができる。
真由美は、先に賞をとってしまったために、同じく作家を目指していた恋人に自殺された過去を持ち、ために人生を斜めから見ており、純文学の才能があるのにポルノのみを書いて流行作家になっているが、兄(高橋)はその恋人にそっくりだった。
私はこのドラマの高橋があまりにかっこよかったので、ついファンクラブにまで入ってしまい、コンサートにも行ってしまった(「サラリーマン金太郎」で熱が冷めた)。
最終回で、クールな真由美が、朝子との友情を大事に思っていることを、かちかち山とか、姥捨て山とか引き合いに出しながら訥々と語るシーンが絶品。
そして、30年あっていない恋人との恋に終止符を打つためだけにホテルを経営していた主人・岸田今日子(最終回では、恋人のジョージ・チャキリスが本当に別れを告げに来た。それで、マリアという名はウエストサイド物語から来ているのだとわかった)や、真由美の担当編集者・田口浩正や、吹越満ら脇役の怪演も良かったし、近年にない、出色のドラマだったと思う。
ちなみに、主題歌は、多分これが最後の小室プロデュースだったであろう華原朋美の"Here We are"で、アンニュイ感を醸し出していた。
なぜ、『ランデブー』の話を長々としたかというと、『最後から二番目の恋』もこれに似ていると気づいたからだ。
主人公の小泉今日子は45歳のTVドラマのプロデューサー、仕事や私生活の閉塞感から鎌倉の古民家に引っ越してきて隣家の中井貴一一家と知り合う。中井は妻を事故でなくし、思春期の娘と、早くに両親をなくしたため親代わりになってきた30代の双子の弟妹(坂口憲二と内田有紀)と同居する鎌倉市役所の職員。そこに、高校の担任教師と大恋愛して結婚したはずなのに夫からも息子からも必要とされなくなったと不満を募らせる妹飯島直子が家出してきて居座る。
とにかく、科白がリアリティがあるのに小粋でウイットに富んでいる。とくに小泉と同じような独身キャリアウーマンの親友二人(森口博子と渡辺真起子)とのあけすけな会話は、「ここまでいっちゃっていいの?!」というくらい。そして、私も40代女性なので、いちいちうなずけることばかり。
内田有紀の変人ぶりもすごいが、坂口憲二は難病を抱え、いつ死ぬか判らないために特定の恋人を作らず、「世界中の女性を幸せにすることが目標」と称して、長い関係を結べないことを納得づくで、夫から捨てられたとか、町で恋人にすっぽかされたとか、かわいそうなたくさんの女性に一夜限りの夢を与える「天使」業を、自宅でカフェを営む傍ら営んでいる。
坂口がなぜそんな生き方をするのか、はじめはわからないのだが、4回目くらいで病気が原因と明かされ、そこで私は、「そうか、わかったぞ、これは『ランデブー』の高橋克典の演じたキャラなんだ!」と金田一耕助シリーズの加藤武のように手を打った。
こうしてみると、内田の演じる変人キャラは『ちゅらさん』の菅野美穂なんだーとか、いろいろ思い当たったりする。
なぜ、『おひさま』はくそつまらなく、『最後から』はこの上なく面白いのか、それは、岡田が「大人のファンタジー」を描くのがうまいからだからなんだ。
天使みたいな夭折予定のイケメンが10歳以上年上のキャリアウーマンの恋人になろうとする、しがない中年の課長が娘くらいの年齢の可愛い部下(佐津川愛美、彼女の舞台はいいね)とその母親(美保純)の両方から惚れられるとか、どう考えてもファンタジーなのだが、科白回しのリアリティとこじゃれたとことが救っている(中井が「お連れしようとしていたレストランに図らずも他の人(小泉)と先に行ってしまったので両方に申し訳なく別の店にした」と正直に言うと、美保が「誠実なんですね。でも結婚相手にはそれを求めても,デイトの相手だとそういう誠実さは却下です」とか、なかなか思いつかない科白だと感心する)
まあ、最終的にはラブコメの王道をいき、口げんかばかりしている中井と小泉はくっつくんだろうなと予想はつくんだが、それはそれで過程を楽しませてもらおうじゃないの、と思える。
また、岡田は、自らはっきり認めているように、「めぞん一刻」や「タッチ」といった漫画に影響を受けている。
まず、大勢の他人が同じ建物に住んで交流する、というパターンが多い。
「ランデブー」もそうだし、「ちゅらんさん」の一風館、そして、「ぼくだけのマドンナ」もそうだった。
「ちゅらさん」の、ヒロインの夫は文也、死んだその兄は和也、というのは「タッチ」へのオマージュだ。
今回の中井の一家も、その隣人の小泉も、何か合宿っぽいノリで、やはりこの路線をいっているといえるだろう。
2011年 演劇Best5
えんぶに投稿するために選んだ。
舞台Best 5
1位 イキウメ 太陽
2位 イキウメ 散歩する侵略者
3位 虚構の劇団 アンダーザロウズ
4位 燐光群 たったひとりの戦争
5位 渡辺えり ゲゲゲのげ
演者 Best 5
1位 木場勝巳 ミシマダブル キネマの天地
ジャニーズが三島の難しい芝居をやりきれたのも脇を彼が固めていたから。とくに、10回近く見てきた『サド侯爵夫人』のシミアーヌ夫人役は彼が今までで最高と断言できる。たぶん三島がこの作品で最も愛した登場人物で最悪の悪徳が最高の聖性につながるというベナレス的な価値転換や自分自身も投影しているから。やはり三島自身が投影されている『黒蜥蜴』も男優が演じる方がしっくり来るのと同じなんだろう。これから、シミアーヌ夫人役は男がやるべきだとさえ思った。
2位 大竹しのぶ ピアフ
説明不要でしょう。
3位 小林賢太郎 劇作解体新書 ポツネン The Spot
4位 藤原竜也 ろくでなし啄木
5位 中川晃教 ゲゲゲのげ
2011演劇総括その2

以下はネタバレの可能性があります。
7月~12月は34件。
ちなみに、私が芝居のチケットをとる条件は大体以下の通り。
1.好きな役者が出演する。
第一グループ(絶対外したくない) 堤真一 真田広之 内野聖陽 上川隆也 (4人ともTVで好きになったのだが、偶然、舞台出身か舞台にかなり力を入れている人ばかりだった)藤原竜也 斎藤工
第二グループ(できれば行きたい) 佐藤健 古山憲太郎 山崎雄介
第三グループ (とくに好きというのではないが演技がうまいと思うので舞台の演技を見たい役者)
大竹しのぶ 白石加代子
2.好きな作家の脚本
第一グループ(絶対外したくない) 三島由紀夫 三谷幸喜 野田秀樹 宮藤官九郎 本谷有希子 松尾スズキ 小林賢太郎
第二グループ(できれば行きたい) 坂手洋二 永井愛 井上ひさし 渡辺えり 前川知宏 上田誠 福田雄一
3.好きな劇団・プロジェクト
イキウメ 大人計画 ウーマンリブ 燐光群 虚構の劇団 ヨーロッパ企画 劇団鹿殺し 平田敦子・福田転球の二人芝居
7月
ベッジ・パードン 三谷幸喜 @世田谷パブリックシアター
ロンドン留学時代の夏目漱石(野村萬斎)の話だが、同宿人(大泉洋)が嫌がらせした動機が「ユーモアのセンス」というのがあまりにもリアリティも説得力もない。また、浅野和之の一人11役は面白いことは面白いがそれで演劇自体の面白さを上げようとするのは邪道。深津絵里の繊細な演技が救いだった。
3日 おどくみ @新国立
庶民にとって天皇は何かを描いたさりげない社会派作品だがあまり感心しなかった。
23日 文楽 心中宵庚申 @国立文楽劇場
30日 荒野に立つ 阿佐ヶ谷スパイダーズ @座 高円寺
とくに感心しない。
31日 岸家の夏 劇団鹿殺し @青山円形劇場
千葉雅子、峯村リエが楽しんでいる感じが良かった。
8月
6日 ゲゲゲのげ 渡辺えり @座 高円寺
前々から見たかった渡辺えりの傑作。ゲゲゲの鬼太郎をモチーフに現在と過去、いじめの問題と罪悪感などが複雑に交錯する作品。舞台を狭しと駆け回り踊り歌う中川晃教の演技がすごい。馬淵恵里可も舞台女優としてすっかり安定した。燐光群の『現代能楽集』や内野聖陽主演の『イリアス』などの演技も光っていた。
『白線流し』に出た女優4人のうち、ダントツで人気だった酒井美紀が精彩を欠き、脇だった馬淵が舞台女優として活躍、京野ことみ(渡鬼で馬淵と同居する役だったのには驚いた)、遊井亮子は脇役専門ながらドラマの仕事が途切れないのと比べて皮肉だなと感じる。
夫は2011年に見た中でこれが一番といっている。
奥様お尻をどうぞ ケラリーノ・サンドロヴィッチ @本多劇場
ものすごく笑えるがそれだけ。
7日 クレイジーハニー 本谷有希子 @パルコ劇場
予定より遅れに遅れた本谷の新作。今まで『幸せ最高ありがとうマジで』『来来来』がすごく良かったので期待大。
いつもドMの痛い主人公が出てくるが、今回は若い美人の物書きで本谷本人とかぶりすぎてちょっと正視できなかった。
初舞台にしては長澤まさみはそつなくこなしているが、演技よりあまりにも白くて長いきれいな足に同性ながら釘付けになってしまった。
天使は瞳を閉じて 虚構の劇団 @グリーンシアター
旧作らしいが、冒頭に原発事故後の処理人員の話が出てきて、ドームの中に町を作り、外界の致死量の放射能から免れている町を舞台にしたタイムリーな作品になっている。
第三舞台と同じ役をやった大高洋夫(私は三谷脚本の深夜ドラマ『子ども、ほしいね』の印象が強いんだが)がファンには嬉しいんだろう。
奇っ怪 @世田谷パブリックシアター
イキウメの前川知宏のホンなのでいった。大災害による死者への鎮魂をモチーフにしていてタイムリーだが、イキウメほどの評価はできない。
斎藤工 握手会 @池袋サンシャイン
メジャーデビューCD『燦々』発売記念握手会
『ゲゲゲの女房』につげ義春がモデルのアシスタント・小峰役で出てきたとき、その涼しい目元に思わず吸い寄せられた。
週刊誌で工の母親千枝子さんがオススメの本を紹介している中につげの『貧困旅行記』があった偶然には驚いたが、読んでみたらとても面白かった。つげが葛飾区出身と知って嬉しかった。
とにかく、話が面白い。教え子にもいるけど、シュタイナー教育を受けた人はどこか違う。
司会者とのトークの掛け合いも絶妙。「行きつけのラーメン屋ではさらに気に入りの職人を指名してその人が作ったラーメンしか食べない」とか。『ハガネの女』で共演した子どもたちも来ていた。
何人もの人との握手は疲れるだろうに、ベビーカーの中の赤ちゃんにまで腰をかがめて手を触れてあげて優しいなと感動。
私が「京都から来ました」といったら「本当ですか?ありがとうございます」といってくれた。
肝心の歌だが、声があれほどいいのに、いまいちだった。残念。
それから、ネットで検索すると、その名もずばり『Boys Love』など、やおい系の映画等のマーケットで活躍していた人だと最近知った。『テニスの王子様』に出ていた忍成修吾、加藤和樹などは大体そうらしい。だからどうということはないのだけど。
9月
3日 ニューチャーリー @北沢劇場
福田転球と平田敦子の二人芝居を大阪のIndependent Theatre(2008年4月から約二年間住んだ東日本橋の家のすぐそば。学部長に教えてもらった)で2回見てすごく面白かった(そのうちの一つが土田英生脚本だったので2010年に『初恋』を見たがそれほど面白くなかった)ので、今年二人芝居の代わりにやった(開演前にロビーでタバコ吸ってた平田さんに「二人芝居やらないんですか?」と聞いたらそういっていた)これを見たかった。虚構の劇団で一番イケメンの山崎雄介くん(学部長の息子さんではない)が出ている事もある(写真参照)。彼は大河『龍馬伝』の初回から武市半平太の従兄弟役ででていた。
10日 キネマの天地 井上ひさし @サザンシアター
映画とストーリーが全然違うので驚いた。
11日 ロベルトの操縦 ヨーロッパ企画 @本多劇場
オチがどうも切れが悪い。
24日 どん底スナイパー @スタジオコモネ
モダンスイマーズのお気に入り、古山憲太郎作・演出なので。初めてとは思えない出来だったと思う。
同時上映『デンキ島・松田リカ編』はいまいちだった。
10月
朱雀家の滅亡 三島由紀夫 @新国立
数年前池袋のアウルスポットこけら落としでやった(初演で息子役をやった中山仁が主人公を演じるのが胆だったが、佐久間良子が科白を噛みすぎ)のと同じ宮田慶子演出。しかし、鳥居を舞台の中心奥に据えるなど演出が異なる。
終演後のシアタートークで國村隼演じる主人公の有名な最後の科白「どうして私が滅びることができよう。もうとうに滅んでいる私が」は、今までの演出(私は1990年の杉浦直樹のも見ている)では独白っぽいのに、今回は、ぱっとヒロインを振り返っていう珍しい演出でしたがその理由は」ときいたが、別に意識していないようで少しがっかり。
16日 ピアフ @シアタークリエ
大竹しのぶの歌唱力を補ってあまりある演技力に圧倒された。
21日 劇作解体新書 小林賢太郎
ここから5回にわたって作者が作品を語るイベントに参加。
このブログで既に解説。
22日 隠蔽捜査 隠蔽捜査2 @シアター1010
上川隆也と板尾創路(うちの学科主任に顔もしゃべり方もそっくり。ところで山本文緒『恋愛中毒』の創路は関係あるのか?)が出ているので見に行ったが、2011年どころか、ここ数年で最低の舞台だった。
大体、どちらも登場人物の一人がナレーターになって、いちいち直前の場面の解説をするのが信じられない。客を馬鹿にしているのか?この後見たイキウメ『太陽』と同じ「演劇」と呼ぶのもおかしいと思うほど腹が立って仕方がなかった。
上川隆也は結婚して、また、事務所をかわってから仕事を選ばなくなった。いい役者なんだからもっと自分を大事にしてほしい。
某日 普天間 青年座 坂手洋二 3部作 正面から沖縄基地問題を扱った問題作。
11月
5日 サンパウロ市民 平田オリザ @吉祥寺シアター
ソウル市民シリーズ第5作
19日 たったひとりの戦争 燐光群 @座 高円寺
まず観客は原発建設予定地の見学コースに参加する設定で係員の誘導に従って施設に入り、説明を受ける。つまり、観客も登場人物になっているという斬新な設定。原発反対運動で地下に潜る闘士、それを助ける女性という設定は前述の『帰還』ともかぶるが、円城寺あや(帰還を見に行ったとき会場で会った)演じる作家の描く地球侵略SFも隠喩として絶妙に交錯、今年の坂手洋二三部作のどの作品よりも完成度が高かった。
20日 イキウメ 太陽
流行する死病に罹患する者としない者に分断された日本列島という特異な設定が圧倒的な緊張感をもって観客に迫る。差別する側とされる側、正常と異常の二元論の相対化、人間に潜む醜い自己中心性、大震災で生起した様々な問題を形而上学的に訴えかける、2011年最高の最高傑作。主演俳優の逮捕という悲劇を乗り越えたのも見事。
23日 ソウル市民 第1部~第4部
疲れた。
12月
3日 おやすみかあさん @あうるすぽっと
白石加代子と中嶋朋子の二人芝居が面白くないはずがない。
しかし内容はのっけから衝撃的すぎる。最後に救いがあるかもしれないと思ったが、なかった。
20日 90ミニッツ 三谷幸喜 @パルコ劇場
設定は面白い。しかし、どうしても近藤の自分本位に西村が犠牲になったようにしか見えず、どうにもこうにも後味が悪い。
やっぱりこの頃、三谷にはかつての輝きはない。
息をのんだ『マトリョーシカ』や『オケピ』のような作品を数年に一度でもいいから書いてほしいと切望する。
某日 アイドル かくのごとし
クドカンが出るので見に行った。岩松了のこういう科白や間の取り方が好きな人は大好きなんだろうが私はそれほどでもない。
夏川結衣は好きな女優で、その初舞台というのも楽しみだったが、やはりそつなくこなしていた。