書呆子のブログ -10ページ目

2011年演劇総括その1


えんぶの投票をしようと思い、ここで昨年見た演劇を総括することにした。

3月までは、大阪の劇場で見ることが多かったが、4月に夫が霞ヶ関の本省に転勤になり、谷中のマンションを借りてからは、ほぼ毎週末東京に来ているので、東京で夫と週末に見に行くことが多くなった。

むろん、京都の大学に移るまでは専ら東京で観劇していたのだが。

比較すると、同じ演目を東京と大阪の両方でやっているなら、大阪で見る方が条件がいい。
まず、①値段が少し大阪の方が安いことがある、②会場が狭いことが多いので、より舞台に近い席が取りやすい、③そもそも、チケットが東京よりずっと取りやすい。おそらく観劇人口と公演回数×座席数の比率が大阪の方が有利なんだろう。東京でも大阪でもない人がわざわざ見に来るとしても、東京公演の方がずっと多いので都合が付けやすいといこともある。

ただ、東京でしかやらない公演というのも依然多いという致命的なデメリットもあるが。

また、つくづく思うのは、なぜ、京都に、東京のシアターコクーンや大阪のシアタードラマシティに匹敵するようなちょうどいい劇場が皆無なのかということ。東京なんか葛飾足立も含めて23区全部にその規模の劇場があるぞ。文化都市を標榜しているのにあまりにもお粗末。


1月から6月までは30回。

1月
15日 文楽 恒例の正月演目 姫捨松 傾城恋飛脚 国立文楽劇場にて

16日 Newspaper @ブリーゼホール
絶対DVDにできない皇室ネタをやってくれるのが楽しみ。しかし、今回は、直前に内閣改造があっていろいろ仕込みが間に合わなかったようで気の毒。

30日 ろくでなし啄木 三谷幸喜生誕50周年祭 の第一弾 藤原竜也が石川啄木役

既にこのブログに詳細な感想を書いている。
http://blog.goo.ne.jp/otowa1962/e/c183eced2b11dcdc38cab870b800550c


2月
11日
流れ姉妹たつことかつこ @森ノ宮ピロティホール
古田新太とか千葉雅子とか、小劇団出身系の役者が仲間内で楽しんでやっている感じ。

同日
大人はかく戦えり @シアタードラマシティ
子ども同士の喧嘩をめぐって二組の夫婦が話し合いをする一場の芝居。
慇懃無礼な態度だった四人がだんだん本音を明らかにしてくる過程が絶妙、とくに秋山奈津子の嘔吐シーンが圧巻。

南へ NODA MAP @東京芸術劇場 久々の野田秀樹
火山観測所への天皇行幸を中心に日本にとって天皇とは何かを働きかける。
しかし、野田らしい言葉遊びも真のテーマへのひねりも他の野田作品に比べて今ひとつ。

シングルマザー 永井愛 二兎社 @東京芸術劇場
沢口靖子主演、シングルマザー支援のNPOが舞台。
日本のシングルマザー支援のお粗末さと母子家庭の悲惨な状況はよくわかるが、政治的メッセージ性が強すぎ、それがまだ演劇作品として十分昇華しきっていないような気がした。

永井愛は『ら抜きの殺意』を読んで敬服し、2010年も竹下景子主演『かたりの椅子』で市民社会の権力の隠然とした恐ろしさの絶妙に描いた作品に感動したところだったのでちょっとがっかりした。ご本人とは少し話した。


3月
サド侯爵夫人(ミシマダブル) @シアターブラバ 生田斗真主演

金閣寺 @梅田芸術劇場 森田剛主演

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http://blog.goo.ne.jp/otowa1962/e/08b1d3efa16418ba8012fd8349e2cfd9

13日
我が友ヒトラー(ミシマダブル)@シアターブラバ

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http://blog.goo.ne.jp/otowa1962/e/08b1d3efa16418ba8012fd8349e2cfd9

4月2日
山下智久 ソロコンサート @大阪城ホール

既にこのブログに感想を投稿

http://blog.goo.ne.jp/otowa1962/e/dabea8d5e6a7906084d15372060deed6

この直後、急にブログのアクセス件数が増えたと思ったら、ジャニーズ関係の2ちゃんねるで紹介されたらしい。
また、台湾人のブログで私のこの記事が紹介され、中国語に翻訳されているのを見て驚いた。

http://i.mtime.com/qyaii/

某日 文楽公演 @国立文楽劇場

16日 
国民の映画 三谷幸喜 @森ノ宮ピロティホール
ヒムラーが庭の花につく害虫を「なるべく殺さずに花を守る方法があるしその方が望ましい」と繰り返しいいながら、ユダヤ人を虐殺することには何ら躊躇がない皮肉を描いているのはいいが、それがしつこくて鼻につく。こういうアイロニーはさらっとやらないとね。最近の三谷作品はどうも今ひとつだ。
拾いものと思ったのが、平岳大の大きな身体を大げさに動かす道化ぶり。喜劇の才能もあると見た。
何年か前紀伊國屋サザンシアターで平幹二朗・佐久間良子と親子共演で『鹿鳴館』でデビューしたときより格段の成長ぶり。

日本人のへそ 井上ひさし
どこまでが劇中劇なのか、何回も実は、といれかわるメタファーの入れ子構造。それ以外は別にとるところなし。

22日
Top girls
古今東西の歴史に名を残す女性たちのディナーの席から一転して、英国のある姉妹・母子の確執。
女性の生きづらさを演劇的に見事に昇華したフェミニスト必見の舞台

劇団鹿殺し ジャージ公演
汗組『愛卍情』
@阿佐ヶ谷ひつじ座
つかこうへいへのオマージュ作品

23日 アンダーザロウズ 虚構の劇団 @座高円寺
学部長の息子さんが出演する舞台。前作『エゴ・サーチ』も見に行って良かったので今度は夫と。チケットは学部長に頼んだ。
「学部長も来てたりして」と開演前に夫に話してたら、夫が「そういえばさっきロビーで落ち武者ヘアの人を見たような…(本人がプロフィールに落ち武者と書いているからいいと思うが)」というので会場を見渡したら前の方の席にいたので挨拶。

前作よりずっと良かった。旧作なのに、風評被害の怖さなど、大震災のことを上手に取り入れており、また、いじめられていた側が平然と多数を恃んでいじめる方にさっさと転換する恐ろしさも十二分に描けていて感心した。

それにしても、学部長は何回目からしく、オチが始まる前から笑いはじめ、他の客が笑い終わってもいつまでも笑い続けてその特徴ある笑い声が劇場中に響いているのは、後で話した息子さん本人も「困りますよね」といっていた。
学部長は新入生合宿のプロフィールも大半が息子・娘自慢。専門にしているベーシックインカムの一般人向け講演でも「十分儲からなくても芸術の道に生きるという私の子どもたちのような生き方も可能になる」と何度も子どもたちに言及していた(結局自分が仕送りいている分を政府に出してもらうということか?)。
親に虐待されて育った私から見ると、こんなにも親に手放しで臆面もなく愛され,自慢にされている息子さんたちは本当に羨ましい。

高円寺の改札で文学部のやはり演劇マニアのS先生とばったり。

29日
オペラ座の怪人 劇団四季 @京都劇場
夫といくはずが、現在は本省で室長を務めるので大震災関連法案のために国会が開かれているため(注:国会議員は週末や休みは地元で広くいえば次回選挙のための活動をするのが普通なので、例年はゴールデンウイークは国会はやらない。国会やっているときは、いつ議員から大臣に質問が来るか判らないので官僚は出勤しなければならない。大臣の答弁は官僚が作成するという悪習は、あれだけ官僚批判をする民主党政権になったらなくなると思っていたのに全然違った。本当に腹が立つ)、京都に来られなくなり、仕方なく、親しい演劇好きの学生につきあってもらった。

浅利慶太はどうかしていると思ったのが、訳詞のセンスだ。
このブログでも書いたことがあるが、http://blog.goo.ne.jp/otowa1962/e/14d2ffd1f2ba13dbd06d8dc6b07d83f5

ガストン・ルルーの原作を下敷きに、普遍的なテーマを斬新なスタイルで描いていることにあると思う。優しく、必ず幸せにしてくれるであろう男性と、危険で一緒にいても不幸になりそうな男性(このことは、私の一番好きなナンバーAll I Ask of You において、それぞれの男性がChristineに歌いかける科白が、 Raoulのそれが “Let me lead you from your solitude” であるのに対して、Phantom のは、“Lead me, save me from my solitude”であることに象徴されている)との間で揺れる女性というのは、源氏物語の浮舟と匂宮・薫大将の三角関係にも遡れる普遍的なテーマである。(そういえば、劇中最も美しいシーンであるPhantomがchristineを船に乗せ、地下水路をこぎ行くシーンは、匂宮が浮舟を舟に乗せて連れ出すシーンと似ている)

この劇の最も重要な部分は、同じメロディで二人の男性が歌う歌詞の対照なのに、その部分が日本語ヴァージョンでは省略されているのだ。浅利慶太は三島とも親交があり、『鹿鳴館』を思い入れをもって四季で上演してくれているが、どうもわかっていないのではないかとかなりがっかりした。

5月
7日 小林賢太郎 ポツネン the spot @京都文化会館
演劇好きの学生に勧められたのと、最近好きになった斎藤工が「移動中ラーメンズとか聞いている」と話していたので。
上品なユーモアに感心。「男子自由型」なんかの表現は永遠の少年性をアピールして母性本能をくすぐるなと思った。
影絵を作るのは、後で見ても舞台に何も印がなくて、その神業に驚愕。

後に『新日本語学校』のCDを入手し移動中に聞きまくり、人前でも吹き出してしまうのに困った。
その学生さんにDVDを借りてかなり見て感心。

14日 たいこどんどん 井上ひさし @
どうも冗長。科白に出てくる東北各地の地名に胸が痛む。
古田新太が科白をかみまくり。もっと長い科白を完璧にこなしてた『表裏源内蛙合戦』の上川隆也の偉さを再認識。

 イキウメ 『散歩する侵略者』@シアタートラム
直前の記事に書いた通り、身体が震えるほどの感動。出会いに感謝。

 芝浦ブラウザ ヨーロッパ企画 @新グローブ座
いつもの近未来SFっぽさは減じているが、不動産屋で建物の中まで詳細に見られるという設定は新鮮。
登場人物の名前もはっきりしないゆるーい会話は相変わらず心地いい。
井ノ原快彦が出たせいか観劇マナーに問題ある客がいた(つまり普段芝居に来ない人ということ)。

 アヴァンセプロデュース『或る、致し方ない罪に対する やるせない復讐のはじまり』坂上忍作演出
『つくしだれの子』とかドラマで子役として活躍していた坂上忍がいつのまにかこんなことをやっていたのか。
見に行ったきっかけは、学部長にいいと勧められたモダンスイマーズの芝居『真夏の迷光とサイコ』(YOU主演)でファンになった古山憲太郎が出ていたから。(写真参照)終演後、なんと、彼が役作りのためにびっしり書いたノートをくれた!
自殺志願者が一同に集められるという演劇的設定が生きていた。

21日 鳥瞰図 @新国立
別にわざわざいかなくても良かった。

鎌塚氏放り投げる @本多劇場
執事と女中頭のラブコメ。口述する『演劇解体新書』で作者が語ったところによると、カズオ・イシグロの『日の名残』に触発されたとか。また、盆使いの特異さが特徴。しかし面白くなかった。


22日
唐十郎 ひやりん児 @鬼子母神
一度唐十郎の出演舞台を間近で見たかった。年なのに水槽に入ってずぶ濡れになったりの熱演。


6月
12日 燐光群 推進派奄美の基地誘致に関する芝居。
後で触れる『帰還』『普天間』と並ぶ坂手洋二三部作。

25日 ウーマンリブ Sad SOng for Ugly Daughter
宮崎あおいの初舞台。最終戦争の起こった未来から来た荒川良々がはまり役。
宮崎の役はやはりクドカン作品の『泣くもんか』のヒロイン像とかぶる。

26日  井上ひさし @新国立劇場
亀次郎はもう老練の域と言えるだろう。しかし、いくら演技がうまくてもその性的魅力で主人公の生き方を変えさせるヒロインとしては永作博美はミスキャスト。それにはじめから仕組んだにしては、彼女と番頭の最初のやりとりが矛盾。

 民藝 『帰還』坂手洋二 三部作
大滝秀治の舞台を初めて見る。












 


裁判所見学

担保物権法の授業の一環として、毎年京都地方裁判所を見学している。

昨年度は2月に実施した。授業期間中は、他の授業を休ませるわけにも行かず、結局この時期になってしまった。

主たる目的は、三点セット、つまり、裁判所が、競売の入札希望者のために用意した物件明細書、現況調査報告書、評価書の三点を、閲覧室で見てもらうことである。最近は、ネットでも見られるようになっているが、やはり現物のファイルを見てもらうのがいいと思っている。

一昨年度の感想文では、「夜逃げした後の散らかった部屋の写真とかがリアルだった」「下宿の側のマンションが競売の対象になっているとわかり、競売を身近に感じた」という声があった。


10時前に集合し、まず、裁判員裁判の開かれる大きな法廷で、裁判員制度についての説明と、裁判官席に実際に座らせてもらって、法服などを着させてもらった。20歳にして法服があまりにも似合う子もいた。



裁判長の席の下に赤いブザーがあって、非常時に押すことなども教えてもらった。


その次の民事裁判の傍聴は思いがけず非常に面白かった。

刑事裁判と違って、民事裁判は、書類のやりとりが中心なので、傍聴してもよくわからないことが多い。

前任校のあるソモラ市の裁判所に法科大学院生と行ったときは、ちょうど授業で取り上げたばかりの過払い金返還訴訟だったり、知り合いの弁護士が代理人だったので解説してもらったりした。

一昨年度は少し複雑な案件だったが、知り合いでもないのに代理人弁護士が少し別室で説明してくれた。

しかし、今回は、説明がなくても証人の社長の尋問だけでよくわかる案件だった。

京都市内の従業員一桁の小さな会社のトラブルで、入ったばかりの新入社員が3ヶ月で辞めてしまい、会社が、5月に実施したグアムの社員旅行の費用の返還と彼女が壊したプリンターの修繕費の支払いを求めた訴訟だった。

会社側にも被告側にも弁護士がつき、とくに被告側はベテランそうな弁護士が二人ついていて、訴訟物はせいぜい10万円程度、弁護士費用を考えればペイしないが、双方とも意地を張り合っているような感じがよくわかった。

争点になるのは、2月に改訂した就業規則「入社後1年以内に辞めた場合は旅行費用を返還する」という条項の有効性だ。

もっと驚いたのは、裁判終了後(結審は次回ということになったが)、大島裁判長が、事件の解説をしてくれたことだ。
私が、「海外留学の費用の返還義務については判例があって、金銭消費貸借という構成であれば、返還義務があるということだったと思いますが、こうしたケースは判例があるのですか?」と聞いたら「ないようですね」ということ、同席していた神戸大学法科大学院出身の司法修習生の女性も答えてくれた。
「こういうケースは和解になることが多いと思うのですが」
「当事者がどうしても判決がほしいというものですから」

裁判長が傍聴人にわざわざ説明してくれるというのは本当に異例だ。
ソモラ市の裁判長は、民事裁判の訴訟指揮で言葉の解説を入れてくれたりしたが、それでもかなり親切な方だった。
後で、大島裁判長が神戸大ローで教えていらして教科書も書いていることがわかったが、やはり、京都という土地は本当に学生を大切にしてくれる土地柄なのだとよくわかる。

物権法の授業で毎年見学に伺う京都地方法務局も、ものすごく周到に準備して(記念写真まで撮ってくれて)それはすばらしい見学会をやってくださるからだ。その上、3回生のインターンシップでもどこよりもたくさんの学生を受け入れてくださっている。
ソモラの法務局は、たまたまOBがいる間だけ協力してくれ、彼の転勤後は断られたからだ。尤も、法科大学院生がかなり失礼な態度だったということもあるが。(こんな所にくる暇があったら受験勉強したいのに、来てやってるんだよ、というそのままの発言を、登記官の前で、40代後半の社会人経験ある学生が叫んだのである)

ラウンドテーブル法廷というのを初めて見たのも新鮮だった(事案によっては、当事者と裁判官が円卓を囲む方式が望ましい、ということでもうけられている)。

私の授業は毎回小テストがある上に、個人指導と判例のまとめの発表まである。単位をもらうためのコストパフォーマンスがあまりよくないが、それでも最後までついてきてくれる学生はまじめで優秀な子が多く、教え甲斐がある。授業中私語や携帯が鳴ることは一切ない。素直だし、思いもしない発想を教えられることもある。

別の授業だが、一度だけ休んだ学生が「その回の授業を僕のためにもう一度やってもらえないでしょうか」とメールしてきたのにも、そのまじめさに感動した。私がここで教えた中で最も優秀でいつも小テストで期待以上の答案を書いてくれる学生だが。

ジェンダーの授業で「友達に同性愛者だと打ち明けられたらどうしますか」というアンケートに、「異性愛は、生殖など利害計算がつきまとう。同性愛者は損得抜きで純粋に人を愛せるから羨ましいと思う」というすごいコメントを書いた子には、「負うた子に教えられ」という気持ちになったものだ。

教師が学生に癒されるという職場環境は本当に恵まれているとつくづく思う。他にいやなことがあっても、文句をいったらきっと罰が当たるといつも思っている。

地震後の東京

いわきで大きな余震があったので、いわきの恩師に久しぶりに電話したら、「昨日、5月号の原稿を書いていたら地震が起きて、1時間ほど停電しました。送っていただいたろうそくが役に立ちました。ありがとうございます。」といわれた。「危ないからお願いだから東京のご自宅に避難してください」と懇願しても、地震ごときでじたばたすること自体、抵抗がおありになるようだ。謹慎中の歌舞伎俳優は妊娠中の妻と福岡に避難し、ミネラルウォーターを買い占めては東京の自宅に送っているというのに。

話が夫の根津の新しく借りたマンションの話に及ぶと、「何階ですか?」「1階です」「エレベータのことが問題なくていいですね」「先生のお宅は12階ですけれどエレベーターが止まったりするんですよね」「止まるけどすぐ修理してくれるので助かっています」
もう何もいえない。


4月2日、コンサートで元気をもらってから、帰宅し、夫と高速バスで東京へ。引越の手伝いのため。

3日に着いて、多慶屋で買い物していたら、二人の携帯が突然防犯ブザーのようなすごい音を立て、見たら、「茨城で地震発生」という非常連絡だった。そういう設定をした覚えはないが、ドコモのサービスでやっているらしい。そのとき東京は揺れてはいなかったが。

意外な影響が、自転車が品薄で買えなかったこと。工場が東北に多いせいらしい。

スーパーで牛乳やヨーグルトがなく、逆に冷凍食品が半額になっていた(計画停電の可能性があるため買い控えているらしい)。

駅ではエスカレーターがほとんどすべて停止、銀座駅も終電後と見まがうばかりに暗い。

根津は、大学への通学で使っていた駅で、研究会や調べ物でよく母校の東大に行くので頼んで近くのマンションを選んでもらったのだった。