返り血を浴びて微笑んでいる看護師さんにビビりながら腰椎麻酔を受けたあと、うつ伏せでお尻を高く上げる格好(ジャックナイフ体位というらしい。)で固定され、いよいよ手術が始まる。


何をされているかは分からないが、手術開始後すぐはSiriにチクチクと針で突かれるような感覚があり、麻酔が効いてなかったらどうしようと不安になった。しかしそれも2〜3分のことで、あとは痛みはなくなった。


ただ、穴から太い棒を入れられて、お腹の中をグーっと押されるような鈍いお腹の痛みが何度かあった。生理痛のような重い感覚だった。


また、何かをジョキジョキとハサミで切る音も聞こえる。ちょうど鶏肉をキッチンバサミで切るような音である。人間も切られるとそういう音がするんだなぁと思った。


さらには、股下から生温い水が流れ出続けているような感覚があった。返り血を浴びた看護師さんの姿が頭をよぎるが、まさか血のはずはない。よくわからないが、きっと消毒液的な何かで洗い流しながら切っているといったところだろう。


自分の心拍数がピッピッという音を立てて計測されている。それを意識すると音の間隔が短くなって、さらに意識してしまう。おそらく10〜15分ほどの手術だったのだろうと思うが、体感的にはその倍くらいに感じた。


手術室には、入室前に看護師さんから手術中に流す音楽を選べますよと言われて選択したユーミンが終始流れていたけれど、私の好きな曲は流れなかった。流れなくてよかったとも思う。


Siriの穴には、本当に申し訳ないことをした。痛みがないとはいえ、怖い思いをさせてしまった。全身を代表して私が謝らなければならない。


またしても長くなったので今回はここまで。