みなさん、こんにちは!
前編では、無料の公開サーバーに接続してVPNの基本を体感してみて、いかがでしたでしょうか?
前編をまだお読みでない方は、こちらからどうぞ!
さて、いよいよ本丸である**「自宅のPCをVPNサーバーにする」**ためのステップに進んでいきましょう!
「サーバー構築」と聞くと、何やら難しそうな機材や専門知識が必要に思えるかもしれませんが、ご安心ください。
実は、特別な機材はほとんど必要ありません。今回は、その「準備編」として、自宅VPNサーバーを構築するために必要なものを、たった3つのポイントに絞って分かりやすく解説します。
準備するもの①:【ハード】余っているパソコン
まず必要なのは、サーバーの本体となるパソコンです。
スペックは?: 高性能である必要は全くありません。10年くらい前の古いノートパソコンでも十分動きます。押し入れに眠っているPCがあれば、それを活用しましょう。
OSは?: Windowsが一番かんたんです。ここでもWindowsを前提に進めます。
注意点: サーバーは基本的に24時間つけっぱなしにするのが理想です。そのため、メインで使っているPCとは別に、余っているPCを使うことを強くおすすめします。

準備するもの②:【ソフト】SoftEther VPN Server
次に、サーバー用のソフトウェアをPCにインストールします。
前編で使ったのは「Client(接続する側)」でしたが、今回は**「Server(接続される側)」**のソフトを使います。
ソフト名: SoftEther VPN Server(無料)
入手場所: 前編と同じく、SoftEtherの公式サイトからダウンロードできます。
ポイント: ダウンロードする際に、コンポーネントの選択で「SoftEther VPN Server」を選ぶようにしましょう。

準備するもの③:【ネットワーク】DDNSサービス
これが一番聞き慣れない言葉かもしれませんね。でも、ご安心ください。設定はとても簡単です。
DDNSとは?
簡単に言うと、変動する自宅のIPアドレス(インターネット上の住所)に、「〇〇.com」のような固定の「名前(ドメイン)」を割り当ててくれるサービスです。
これに登録することで、外出先のスマホから、いつでも自宅のサーバーを見つけ出すことができるようになります。
おすすめのサービスは?
通常は外部のDDNSサービスに登録が必要ですが、SoftEtherは「Dynamic DNS機能」というDDNSサービスを無料で提供してくれています。 もちろん、これを使うのが一番かんたんでおすすめです。
準備すること
実際の設定は、SoftEther VPN Serverの管理画面から行います。この準備編では、「DDNSというものが必要で、それはSoftEtherの機能でまかなえるんだな」と覚えておくだけで大丈夫です。
ポイント:面倒な「ポート開放」は不要です!
通常、自宅サーバーを外部に公開するには、ご自宅のルーターの「ポート開放」という、少し複雑な設定が必要です。
しかし、今回使うSoftEther VPN Serverには「VPN Azure」という便利な機能があり、この面倒な設定をすべて自動で肩代わりしてくれます。つまり、ルーターの設定は一切触らなくてもOKということです!これも、SoftEtherをおすすめする大きな理由の一つです。(普通にポート開放出来る方はしてもらっても大丈夫です。)
まとめ:準備はこれだけ!
さあ、自宅VPNサーバーを構築するための準備は、たったこれだけです。
余っているPC
SoftEther VPN Server(無料ソフト)
DDNSサービス(SoftEtherの無料機能でOK)
(ポート開放などの複雑なルーター設定は不要)
ね? 思っていたよりも、ずっと手軽だと思いませんか?
高価な機材も、月額料金も一切不要です。
次回の記事では、いよいよこれらの機材とソフトを使って、実際にVPNサーバーを構築する「設定編」をお届けします。お楽しみに!