最近、ブログを更新しなくなった。
本当に「忙しい」っていうのもある。うん、あるある。またよく言われるTwitterの影響も、きっとある(実感はないんだけど)。その他の理由も、多数ある。でもブログは更新しようと思ってる。
また、結構な頻度でこう言われる。
「最近、ブログ元気ないよね」とか「ここんとこ、エントリーに『角』がないよね」とか。もっと率直にいう人からは「最近アドマンのブログつまんないよね」とかとか(ウルセー!とか思いつつ)。
なので、たまにはちゃんと(?)書こうかな、と。
先週1/20(水)、博報堂・須田さんの著書、「使ってもらえる広告 「見てもらえない時代」の効くコミュニケーション 」の出版パーティーに参加させて頂きました(パーティーの模様はスダシンさんのブログ にて)。
「使ってもらえる広告」の正体(?)については是非本書を手にとって噛みしめて欲しいのですが、おそらく今年の年末頃には「2010年、絶対に読むべき広告本ランキング」みたいなモノにはランキングされるであろう本書(ちなみに著者・須田さんのブログ によると、カヤック柳澤さんの「アイデアは考えるな。 」と合わせて読むと良いらしい・・・確かに。)。
こんなことを書くと誠に調子コイた感じなって嫌なのですが、僕も最近考えているところ・・・問題意識と近しいところを明文化してくださっていて、本当に勉強になる。読んでない人は是非読んでください。
とはいえ、書きたいことはそこではなく(スミマセン・・・)。
先述した出版パーティーでの皆様とのコミュニケーションの中でも思ったこと、またパーティ-後にお誘い頂いた超豪華な大先輩方との2次会での会話でも思ったことで、本書を呼んでいる最中にずっと思っていたこと。いや、感じていたこと。
一言で言うと、「違和感」とでも表現するしかない気がするんだけど、ホント「違和感」。それは内容についてではなく、なんだろ、たぶん「思い」について。
本書「使ってもらえる広告 「見てもらえない時代」の効くコミュニケーション 」の中では、CMプランナーとして活躍していた須田さんがインタラクティブ領域にきた時の「驚き」が随所に書かれている。ウェブならではの(厳密に言うとマス広告にもあると思うんだけど)ユーザーからのレスポンスだったり(特にスピードや詳細さ)、緻密な効果計測だったり、あるいは組織的・人的な雰囲気だったり・・・そういうところに対する新鮮な驚き、である。
僕が感じる違和感は、ここにある。
僕は2006年に今の会社に入社した。あんまりこの言い方は好きではないけど、いわゆる「ネット系広告代理店」であり、1年目から今に至るまで「どっぷりネット」な生活を過ごしてきた。
1年目は(今からは想像もつかないが)毎日毎日リスティングの管理画面のにらめっこしてた。毎日管理画面を見て、競合の入札順位を見て、入札CPCを調整して、効果(狭義の意味で・・・すなわちCPA)が改善されると、あるいは効果が悪くなると・・・一喜一憂した。まさにこの歌 のような生活。完全なるリスティンガー。
さらにこの分野を突き詰めるため、1年目後半からは海外のLPOツールを使って「いかにコンバージョンレートを上げるか」ってことに躍起になってた。それこそ10分置きにコンバージョンレートを確認して、逐一オプティマイズを行ってた。
2年目からは運良くもっと包括的なウェブマーケティングに携わらせてもらえて、いわゆる投稿系キャンペーンやコミュニケーションをベースにしたウェブキャ ンペーン、動画を基軸にしたキャンペーンなどたくさんの仕事をさせてもらった。広告効果という意味でもレスポンスも、ユーザーからの反応という意味でのレ スポンスも、ずーっと大量に浴びてきた。さらに今ではウェブの領域を飛び出すような仕事をたくさんさせてもらっている。ありがたい。
また僕は大学の頃からブログをずっと書いてきた。大学三年のころから書いてるから、ブログ歴でいうと5年以上を書いていることになる(このブログは入社してから書き始めました。前のブログは炎上しました)。幸運なことに多く方に読んで頂くことができ、恐れ多くも「アドマン」という呼称が一人歩きしてくれ(何も知らない新卒だから名づけられたブログだと思いますw)、僕のキャリアにとってブログは書かせないものになっている。そういう、勝間さんが言う「目立つ力 」が結構普通な感覚になっているのが、僕という人間だったりする。最近だとTwitterも欠かせないけど。
もっと言えば、僕が大学の頃は学部みんながPCをもってネットをやっていたし、携帯所持率100%だった。だからデジタルネイティブってわけではないけど、そこそこ「ネットが自然」なところで生活してきている。
そんな感じで僕はどっぷりウェブ漬けの仕事をしてきたから、すごく失礼なことを言うと「驚かない」わけです。だって当たり前のようにやってきたから。
こういう風に思う僕と同年代の人って、結構多いんではなかろうか。
でも、これってとっても問題。
これはずっとどうにかしなきゃと思ってるんだけど、昨年の「明日の広告 」のさとなお氏にしても、年末に出版された「次世代メディアマーケティング 」を監訳したタカヒロさんにしても、この「使ってもらえる広告 「見てもらえない時代」の効くコミュニケーション 」の 須田さんにしても、今インタラの壇上で頑張って発言してくれているのは、どっぷりマスに数年間使った後にいちはやくインタラに着手し始めた人たちである、 ということ(間違ってたらごめんなさい)。日本のネット広告が本格化したのって、ここ数年くらいだと(個人的には)感じているんだけど、それにしては29歳未満のネット系だけでやってきた若手の発言がなさすぎる。
これ、やぁ~ばいよねぇ、と。どうしたんだ?今のネット系代理店(ホントこのコトバ嫌いだけど)の3年目以上のやつ?と思ったりするわけです。「次世代メディアマーケティング 」のタカヒロさんの監訳序文とか読んだら、もっとフルフル震えないと(せっかく若手にメッセージを書いてくれてるんだから・・・タカヒロ節でw)。と、自分のこと棚にあげて(笑)思うのである。
ただ幸い、僕にも今「驚き」がある。1年半くらい前から、(あくまでデジタルを軸にすえるけど)包括的なマーケティング活動に従事できるようになってきている。それまで書物からしか得ることができなかったマスの知識や慣習、あるいは文化をリアルに感じる機会が多く、またそれが「驚き」の連続だったりする。
マス→ウェブのキャリアじゃなく、ウェブ→マス。あるいはウェブ⇔マス。
※このマス対ウェブって、無意味な二項対立は好きではないんだけど、便宜上。
逆流。そして統合。
きっとずっとCMやその他マス広告をやってきた先輩方がウェブ(orデジタル)に出会って、感じて気づいて試行錯誤して今書き記していることが僕らピュアなネット系の広告マンにとって勉強になるように、ピュアなネット系から発生しているが故に気づけること、感じられることがあると思う。それがどういうことなのか、あんまり僕にもわかってないんだけど、必ず見出そうと思ってるし、多分出来ると思ってる。
僕より下の年代、今大学生とか来年から働きます!って人たちと話していると、また僕らと違う感覚があり、そういうのってやっぱりあると思うんですよ。
だから若手、頑張りましょう。そしてアスキー新書さん、「明日の広告 」 「戦略PR 」「「買う気」の法則 」 「使ってもらえる広告 」に続く続編は僕に書かせてください(笑)。いや真面目です。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
■注目本、オススメ本■
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
■告知■
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――