11月も中ごろになり、本格的に来年度の目標設定の季節である。この時期になると、いくつか読み返す本があるのだが、今週はコチラの本。
- すごい考え方/ハワード・ゴールドマン
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タイトルは「すごい会議」など「すごい」ブームに乗っかっちゃってるんだけど、まぁそれは売るためには仕方のないところだと理解して、内容は目標設定というところに関して非常に参考になる。
特に昨今の概況を考えると、著者であるハワード・ゴールドマン氏が組織・マネジメントの観点から重視している「雰囲気」というもんは非常に大事だと思う。
氏は言う。「(会社が成長するための条件は)雰囲気(ムード)がいいということかな」と・・・ステキである。だから「雰囲気」をマネジメントすることが重要になる。
そのためにはまず、自分が属する組織の「雰囲気」に対してしっかりと敏感になること。大体の場合、属している組織の雰囲気とその変化にたいして人間は鈍感である。逆に外から見ると、やたら気づきやすくなる。だから意識して敏感肌になること。そして理解すること。
そしてその「雰囲気」が悪いと判断できれば、積極的に変えていく。そこで活用されるツールは「言葉」である。ポジティうな態度で聞き、可能性にフォーカスしながら対話を進める。そういう組織的土壌が良い雰囲気を作り出す。
氏は「言葉と雰囲気の方程式」というものを提唱している。曰く【「言葉(何を話したか)」+「雰囲気(どのように話したか)」=「作り出されるもの」】である、と。ロジックだけでもいけないし、気合だけでもいけない。
そのために、口調に気をつける。やたら怒鳴り散らすとか、頭ごなしに否定するとか持ってのほか。僕も容易に「ツメ上司」になってしまう傾向があるので、注意が必要。
きちんと色々な人の意見を取り入れる。これは結構重要で、先日も情報ソースが狭いばかり(特定個人のみに拠っていた)に誤った結論を出している人が近くにいた。多分、このままいけばいい結果にはつながらないだろう。
また単純に仲が良い、ということでもない。レクイレーションを増やせばいいとか、そういうことではない。現に仲はいいけど、結果が出ない組織。仲はいいけど、仕事はギクシャクしている組織は存在する。
「言葉」と「雰囲気」は独立しているものではなく、お互いに影響を与えるものである。「言葉」は「雰囲気」を作り出し、「雰囲気」は「言葉」を作り出す。
あと個人的に付け加えるとしたら「体調」かな。やはり疲れ顔だと、「言葉」もネガティブになるし、その結果「雰囲気」も悪くなる。こういうことを地道に率先垂範していく・・・今の経済状況を考えると、すごく大事だと思います。
アドマン