本日は日曜日だというのにパートナーであるクリエイティブエージェンシーのI氏に2時間ほど拘束された後(w)、先日ご紹介したコチラの本を、帰り道でパラパラと読む・・・というよりは眺めておりました。
- ルーツ飲んでゴー!/岩田 純平

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結論すごく良くて。サラリーマン川柳や「この人ゴミを押しわけて、はやく来やがれ、王子さま。」で有名なイチハラ ヒロコさんの本のテイストに近い。つまりは「あるある~」「わかってんな~、お前」って感じの共感を湧き上がらせるテイスト。
- この人ゴミを押しわけて、はやく来やがれ、王子さま。/イチハラ ヒロコ

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既に大勢の人がテレビや駅構内などでこの「ルーツ飲んでゴー!」の広告を見にしたと思う。TVだとこんなやつ。
しかし、TVの場合どうしても対マス発信なので、一般論的な「つぶやき」=広告コピーにしかならず、あまり刺さらない。共感力・共鳴力も微妙になってしまう。一方で面白いのは、駅構内のポスター用「つぶやき」=広告コピーである。各エリアの特性やそのエリアのボリュームゾーンである人間像、つまりはそのエリアの背景・文脈をうまく捉えたコピーを展開しているのである(もちろんエリアだけでなく、さまざまなシチュエーションに対して「つぶやき」=広告コピーを展開しているのだが、個人的にエリアが非常に面白く、かつクリエイターの労力がかかった所なのだろうと推察している)。
たとえば渋谷であれば「ハチ公前に人が多すぎて結局電話」「彼女が待ち合わせ中にナンパされる」とか、恵比寿だと「苦労して予約したのに店が見つからない」(注:隠れ家的なお店が多いから)、芦屋であれば「芦屋に住んでいるというだけでおごらされる」(注:高級住宅地だから)とか浅草橋であれば「あわてて降りたが、浅草ではなかった」などなど。結構楽しめるし、「あるある~」と共感するものもいくつかあるはずだ。
僕はこのキャンペーンに携わっているわけではないので、結果として成功しているのか失敗しているのかはわからない。
※僕は以前某缶コーヒーブランドを担当していたけれど、缶コーヒー市場はジョージア(コカ・コーラ)の1社独走で、それに続くボス(サントリー)が猛追している感じ(だった気がする)。3位以下はかなりの差。だからこのキャンペーンで市場をひっくり返すなんてことはないと思う。
しかしながら一貫性を保ちつつ、このエリアごとのクリエイティブ最適化を非常にうまくやっている好例だな、と思う。以前この記事でも書いたが、最近の個人的なテーマとして「一貫性と効率(最適化)のジレンマ」がある。
ネット広告の場合、広告レスポンスがリアルタイム(に近しいレベル)で計測でき、そのデータを下に広告クリエイティブを最適化していくことが求められる。しかしながらその最適化が過ぎてしまうと短期的な広告レスポンスは最大化できるが、いつの間にかブランドの一貫性はなくなり、中長期的な顧客の育成につながらない(というか、この視点のある人間が少なく、最適化に走りすぎてしまっている)。
どうやってこのジレンマを解決するか、そのフレームワークはまだ見出せていないけれども、この「ルーツ飲んでゴー!」にはそのヒントが隠されていると思う。色々な地域で、そのエリア特有のインサイトに合わせて広告クリエイティブを展開するということは、広告レスポンスではないが「最適化」の発想である(「そのエリアに最適なクリエイティブを展開する」という文脈において)。
「ルーツ飲んでゴー!」の場合、それが全1035通りもあり、分裂してしまいそうなのだけれども、しっかりと一貫性を保っている。現に広告コピーを見れば「あ、ルーツだ」って想起できる(僕が広告屋だからかもしれないが)。
この場合、クリエイティブのトーンも一貫しているのも理由として挙げられるが、もっとも一貫性を保っているのは、本書の「はしがき」に書いてあるユーザーインサイトである(この横文字を使うととたんに話が薄くなるな)。
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■引用「ルーツ飲んでゴー!」はしがきより■
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犬が歩けば棒にあたるように、人は生きていれば壁にあたります。
何事にも、モヤモヤした閉塞感が付きまとっていたりするものです。
でも、ずっとモヤモヤしているわけにもいかない。
そんな気分を、バーンと突き破っていかなくてはならない。
そんなときに本当に効く言葉は、「ガンバレ!」でも「大丈夫」でも「ありがとう」でも「負けないで」でもなくて、自分と同じように参っている人の、ココロのつぶやきなのかもしれない。
そう思うだけで、なぜかココロは軽くなるものです。
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ここが多分一貫しているんだと思う。ブレていないんだと思う。重要なのは「何を貫いて、何を柔軟に最適化するか」その指針である。個人的にはコーラさん、サントリーさん、一本取られたね、って感じです。
アドマン
