いまさら取り上げても・・・な話題ですけど。
2008年2月20日、電通さんが恒例の「2007年 (平成19年) 日本の広告費」 を発表しました。
世の中的に見ると、まぁまぁクラスの話題かと思いますが、
広告業界にとっては結構毎年恒例の大きなニュース。
(とはいえ、電通さんが出すデータに毎年頼るこの業界の体質もどうかと思うのですが・・・)
個人的にはインターネット広告費(媒体費+広告制作費) : 6,003億円(前年比124.4%)というところにもあんまり興味がなく・・・
僕が担当しているお客さんもウェブの重要性は十分理解しているので、
まぁ、当たり前でしょ?ってな感じです。大騒ぎすることではない。
なので、電通さんのこのデータをもとに、「ウェブやりましょう!」と営業するネット専業代理店の姿はあまりスマートなものではないと思う・・・すでに小耳に挟んではいますが。
生活者の時間シェアの変動を見れば当たり前の事実なわけで、
ある程度総広告費が増加している現在においても、パイの奪い合いである広告業界において上記データはネット専業に有利なデータでは特にない、冷静に見れば。
この環境の中でどう動くのかが重要なわけで、ここにおいては総合さんも専業さんも関係がないことは容易に理解できる。
※ネットに割くマンパワーの問題は別にして。マスと違いバイイング機会は比較的平等なので。
で、僕なりの注目点があったんですが、先にとある注目ブログ に僕と同じほぼ見解が書かれていました・・・(リンクはあえてしませんw)
曰く、
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注目すべきは制作費。
1.テレビ広告費は1兆9,981億円。内、CM制作費は2,026億円(比率10.1%)
2.インターネット広告費は6,003億円。内、インターネット制作費は1,412億円(比率23.5%)
テレビとインターネットの広告費には依然として大きな差があるが、
テレビCMとインターネットの制作費の差はわずか600億円程度の差しかない。
また、インターネット広告の中でも高成長を続けているSEM市場規模が1,282億円であり、それに対してインターネット制作費が1,412億円であることを鑑みれば、『制作費』の重要性を再認せずにはいられない。
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個人的には総ネット広告費中の23.5%を制作費が占めている、という実感がないのですが、
もしそうであれば、十分に認識しなければならない事実。
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現状、インターネット広告市場においては検索連動型広告やモバイル広告の拡大を中心に、その『市場の拡大』や『シェアの争奪』が注視されがちであり、その結果として、制作費を削ってまで枠売りだけに傾斜するケースもある。
市場拡大期における戦略プライオリティの問題はあるが...
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これは本当に痛ましい、悲しい戦い。やってらんない。
ネット専業系トップ3社くらいで連合して、値段勝負をしない!っていう協定をそろそろ結びませんか?提案内容で勝負していきましょうよ。お互いの将来のために。
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とは言え、電通のデータが正しければインターネット制作費の平均比率は23.5%であり、この数値から下方に乖離している広告会社は危機意識を持った方が良いのかもしれない。
『制作費』は『付加価値の対価』としての性質が最も強く、ここを疎かにするような企業はやがて『広告会社』の枠から外れていくと感じる。
(特に『ネット専業』は『枠の安売り専業』とか『SEM専業』になっていく可能性が高い...)
(中略)
企画やコンサルのクオリティを広告主にとって絶対不可欠なレベルまで昇華させ、如何にしてプレミアムフィーを創出していけるかどうかが肝要と感じる。
(『広告会社』を謳うなら至極当然)
それには、現状あるリソースから作り出すような中途半端なクオリティでは意味がなく、『組織』として広告主にとって絶対不可欠なレベルのクオリティを創り出していくための投資(買収・提携・HH)が必要なのではないかと... ※特に弊社であればクロス系と総研
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同じ業界人として、こうした思考を出来る人間がいることはうれしいことですが、
現状そうなっていない事実は、紛れもない事実であり、大変遺憾であるところです。
個人的には今のネットビジネス環境を整え、成長させてきた先人に敬意を払いつつも、
こうしたバトルフィールドを作り上げてしまった事に対しては、恨みすら感じる。
また広告会社トップ3以下の、(相対的な)先行投資概念のなさ、にも憤りを感じる。
メディアバイイングだけでは、所詮マージン商売。働く人間は疲弊する。
机上の空論チックになるが、制作費やコンサルティングフィーをきちんととるために、
きちんと人材を確保し、育成する時間的余裕、育成環境の強化は必ずしなければならない。
※概して広告業界は余裕がない・・・
今はネット広告市場が拡大しているからいい。
走り続ければ、それだけ成長できる。そういう環境。
でもやがて必ず成熟する。上限が見えてくる。
走るだけでは、やがて必ず壁にぶつかる。
市場成長率が毎年横ばいになり始めたとき、本当の戦いが始まり、
そうしたタイミングでその重要性に気づいたとしても、大きな先行投資は出来ないと思う。今より投資判断が難しくなることは目に見えているので。
なので先行投資をするなら、今。いや、もう遅いかも。
この重要性には各社気づいているはず。気づいているが英断できない。
一年後に120%成長することを狙うのか、
一年間は100%、あるいは90%の成長にとどまるが、5年後200%成長していることを狙うのか。
たぶん両方は狙えません。二者択一でしょう。
この決断が出来た会社が、5年後くらいに市場をぶん回していると思います。
それは弊社かもしれないし、他社さんかもしれないし。
できれば僕はその会社に身を置いていたいですね、5年後。
こうした姿勢と実践は、かならずお客様のメリットにつながると、確信している昨今です。
ああ、愚痴っぽい。失礼。
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