2024.9.14(土)大阪クラシック ファイナルコンサート | Concert memory

フェスティバルホール


 毎年恒例の大阪クラシックの最終公演のみ聴きに行く。2009年から始まり今年で15年目なのだとか。指揮は大植英次、演奏は大阪フィル。 


  一曲目に演奏されたのはストラヴィンスキーの火の鳥(1919年版)。最初のチェロから音を重ねていく部分からこの大植という指揮者がただ者では無いことは確信した。各楽器のソロを十分に目立たせ、なんとも幻想的で魔術的な演奏へと仕上げていた。「火の鳥」は全曲版を横山奏と同オケで聴いたばかりだったのでその違いにも触れられて非常に面白かった。 


  2曲目のローマの松は自然な流れで見事にダイナミクスを作り上げ、華やかなに演奏された。バンダのトランペットソロも見事で感嘆させられた。「アッピア街道の松」ではやはり2階客席左右にバンダが設置された。しかし、私が座っていた席のせいか、左手に設置されたトランペット2本、トロンボーン2本の音が埋もれて聞こえてしまい、その効果を十分に感じることが出来なかったのは残念である。ただこれまでないほどの大音量で大迫力の演奏だった。 


  リハーサルの時間があまりないなかここまで仕上げてくる大阪フィルと大植マエストロには驚嘆するほかないだろう。アンコールはお馴染み童謡メドレーと外山雄三の八木節。童謡メドレーの間、大植マエストロは客席を3階席まで駆け回り、聴衆と握手を交わしていた。よくもまああんな豪快な演奏をした後でここまで体力があるなあと、、

 


 コンマスの須山氏が指揮を振ったりするなどおふざけも交えつつ終演。大阪だからこそ出来るノリの音楽祭であろう。私は関西人ではないので苦笑いという面もあったが、会場に集まった関西人らはアンコールで立ち上がって盛りあがっていた。